止め石を作って庭の延べ段の端に置いてみました。止め石は関守石とも呼ばれ日本では、古くから通行止めとか、この先侵入禁止のサインとして用いられてきました。特に茶道での、路地からの出入りの管理や、神社仏閣での参拝者へのお知らせなどに良く使われていました。神社や仏閣では拝殿へ参拝者を誘導するとか、庫裏方向の庭へ立ち入る事を禁止するなど、また、馬での来客へ下馬を勧めるなどにも使用されていたようです。以前に日光の田母沢御用邸記念公園の茶室への庭園方向からの出入り禁止を示す止め石を拝見し、観光客への説明書きを読んで素晴らしい文化だなと感心しいつか利用してみたいと、かねてから思っていたものです。作成販売をされている方も国内にはいらっしゃるようですが、特に作り方が難しいわけではなく、手頃の大きさの石を黒い棕櫚縄で十文字に縛り結んだものという事でしたので、海岸で拾った石を利用してつくりました。最近の公共建築などでトイレの場所を示すとか管理事務所や機械室への関係者以外立ち入り禁止などを表すサイン工事は、建築完成時には欠かせないものとなっていますが、日本に古くからこの様なサイン的なものがあり、伝わっていた事を興味深く思うと共に、来客に強要するのではなく、さりげなく亭主のお願いの気持を表す奥ゆかしい日本文化が素晴らしいと思います。これからもこの様な文化を後世の人たちに伝えたいものです。
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