『死香探偵 連なる死たちは狂おしく香る』(喜多喜久書き下ろし)の感想です。
著者:喜多喜久/発行:中央公論新社/2019.2.22発売
カバーイラスト:ミキワカコ/カバーデザイン:西村弘美
『死香探偵 - 尊き死たちは気高く香る』に続くシリーズ2作目です。
中公文庫の喜多喜久書き下ろしで2019年2月22日発売でした(640円+税)
ミキワカコさんのカバーイラストがイメージにピッタリ
少々忙しくてちまちま読みだったけど、読み終えたので感想を書きます
特殊清掃員のアルバイトをしているうちに死者がはなつ死臭を食べ物の匂いに変換してしまう能力が身についた桜庭潤平。
潤平の特殊能力に目をつけた大学の准教授・風間由人が今回も殺人事件の謎に挑みます。
結論から言うと、『死香探偵 - 尊き死たちは気高く香る』から更にパワーアップしています
収録された4話はどれも面白かった
私は、<第二話 湯煙にかすむ死は、青葉の薫り>が気に入りました
今までは殺人事件の現場で、潤平くんが死香をかぎ、犯人っぽい人の所へ風間とともに向かうことが多かったです。
しかし、この第二話はもっと生々しい所まで行きました
現場に残った匂いとは違い、モノホンを探し当てるのはキツかった……
ですが、文章は美しかったですよ
151ページ目で「オレンジ色に輝く光の粒が、噴き出し花火のように地面から迸っている」と書かれています。
映像が目に浮かびます
ヤバそうなのに神々しくて緊張します。
潤平くんが、どんどんその場所へ近づいていくほどドキドキしました
<第三話 艶やかな香り、自由の彼方の死により来たる>では、新キャラ登場です
このお話だけの登場ってことはないと思われます
最後の<第四話 安らかな死は、蠱惑的な香り>は、私は納得いかなかった~
多分、次の話に活かす為なんでしょうが、悪いやつが野放し状態になった気がして……
ネタバレになるからあんまりハッキリ書けないけど、次は潤平くんの身が危ない……
3作目が出たら、対決物になるのかしら?
そんな想像が広がる第四話でした
さて、事件にのめり込みやすい優しい心の持ち主潤平くんですが、どんどん食べられない食品が増えています
最初は炊きたてご飯が食べられませんでした
なので、ごはんを避ければよかったのですが、原材料が同じ物が食べられないまでに悪化
原料が同じビーフンや餅、煎餅もアウトになりました
<第二話>では、死香がセロリだった為、セロリ科の食べ物が全てアウトになりました
カレーも食べられない
食べられない物だらけでフラフラ状態の潤平くん
早くなんとかしてあげて、風間よ
謎を<嗅ぎ解く>特殊なミステリー『死香探偵』シリーズ。
今回も満足満足
次の3作目はいつ発売されるのかしら?
多分、絶対、出るだろうと期待しています
ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)
コメントを投稿するにはgooブログのログインが必要です。