『陥没』Bunkamuraシアターコクーン 2017.2.14
2017年2月4日(土)~26日(日)
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:井上芳雄 小池栄子 瀬戸康史 松岡茉優 山西惇 犬山イヌコ 山内圭哉 近藤公園 趣里 緒川たまき
山崎一 高橋惠子 生瀬勝久 他
― 昭和の東京をモチーフにした『東京月光魔曲』(2009)『黴菌』(2010)に次ぐ、昭和三部作の三作目。東京オリンピックの翻弄される人々を通して、東京と昭和を照射するKERA待望の新作書下ろし!―
東京オリンピックを二年後に控えた昭和37年。レクリエーション施設付きのホテル建設にかける経営者(山崎さん)、経営者の娘(小池さん)と婚約者(井上さん)、夢と希望に満ちた出だしが、経営者の交通事故死で暗転。
次の場面は、東京オリンピックの前年、オリンピックと新幹線開通に備えて、ホテルがオープンにこぎつけ、オープン準備のために知り合いを無料招待中。元夫(井上さん)とその婚約者(松岡さん)の婚約披露パーティを控え、すったもんだのあれこれ。
『黴菌』は見ていないが、『東京月光魔曲』を以前拝見したことがあり、『陥没』というタイトルからもちょっとおどろおどろしい話かと思っていたら、グランドホテルスタイルで登場人物の人間模様を描く、ハッピーエンドのお話でした。
経営者の幽霊が現れ、惚れ薬や真実を話す薬など、ご都合主義的だけれど、話が展開して楽しい。東京オリンピック前の世相、終戦から立ち直り、未来に希望を持って生きて行こうとする当時の心情が結末に反映されていたような。
コーラ、ウィスキー、ポップアップのクリネックスティッシュなど、今だと何のこともないものの数々が目新しかった時代、ブラウン管式の大きなテレビ―子供の頃をいろいろ思い出した。あの頃の大変さと今の大変さ、夢や希望の中身や質が変わったかなあと。
好きな女優の小池栄子さんは芝居が良くて、かわいくて、井上さんとのやり取りも楽しい。犬山さんはケラさんの芝居の必須人で、やはりとても上手。山西さんはつい『相棒』を思い出してしまう。高橋さんのマジシャンは雰囲気があるし、生瀬さんのずるいダメ夫ぶりもさすが。
ケラさんの芝居ということで、人気があり、平日の昼間の回だけれど、立ち見が20人ほどおられたような。3月3日(金)~6日(月)、大阪でも公演があります。
『東京月光魔曲』の記事を入れておきますのでよかったらお読みください。
『東京月光魔曲』シアターコクーン 2010.1.10
作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
主演 松雪泰子 瑛太 橋本さとし、大倉孝二 犬山イヌコ、伊藤蘭、山崎一、ユースケ・サンタマリア他
伏線を縦横に張った推理劇で、出演者もですが、内容も盛りだくさん。“赤”の小物の使い方など、凝った演出です。推理小説に慣れていないと、張られた伏線が分かりにくいかもしれません。最後、動物園の檻に飛び込んで死んでしまう(殺されてしまう)登場人物に、催眠術をかけたのは誰か、にせ猫さんと意見が分かれたので、判明のために、プログラムを買ったのですが、残念ながら、何も書かれていませんでした。
にせ猫さんは休憩時間に出演者一覧を見るまで、伊藤蘭さんだということに気づかず、キャンデーズの蘭ちゃんが良い女優さんに変身していたと、盛んに感心していました。
ユースケ・サンタマリアさんは川上音二郎の時より、役が合っている感じ。大倉孝二さんは最近良く、いろんな舞台に出演されているなあと。昨年は『ハイパー』の時もお見受けしました。主演の松雪さんと瑛太さんはそれなりに雰囲気があり、瑛太さんも思っていたより、役が板についておられ、背もあり、舞台映えする方。
凝った推理劇でもう一度見るとストーリ展開がすっきりするかなとは思うけれど、二度見はないかな。
『東京月光魔曲』に伊藤蘭さんが出ておられ、今回は趣里さんが出演。趣里さん、『メトロポリタン』にも出ておられ、頑張っておられる様子。
2017年2月4日(土)~26日(日)
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:井上芳雄 小池栄子 瀬戸康史 松岡茉優 山西惇 犬山イヌコ 山内圭哉 近藤公園 趣里 緒川たまき
山崎一 高橋惠子 生瀬勝久 他
― 昭和の東京をモチーフにした『東京月光魔曲』(2009)『黴菌』(2010)に次ぐ、昭和三部作の三作目。東京オリンピックの翻弄される人々を通して、東京と昭和を照射するKERA待望の新作書下ろし!―
東京オリンピックを二年後に控えた昭和37年。レクリエーション施設付きのホテル建設にかける経営者(山崎さん)、経営者の娘(小池さん)と婚約者(井上さん)、夢と希望に満ちた出だしが、経営者の交通事故死で暗転。
次の場面は、東京オリンピックの前年、オリンピックと新幹線開通に備えて、ホテルがオープンにこぎつけ、オープン準備のために知り合いを無料招待中。元夫(井上さん)とその婚約者(松岡さん)の婚約披露パーティを控え、すったもんだのあれこれ。
『黴菌』は見ていないが、『東京月光魔曲』を以前拝見したことがあり、『陥没』というタイトルからもちょっとおどろおどろしい話かと思っていたら、グランドホテルスタイルで登場人物の人間模様を描く、ハッピーエンドのお話でした。
経営者の幽霊が現れ、惚れ薬や真実を話す薬など、ご都合主義的だけれど、話が展開して楽しい。東京オリンピック前の世相、終戦から立ち直り、未来に希望を持って生きて行こうとする当時の心情が結末に反映されていたような。
コーラ、ウィスキー、ポップアップのクリネックスティッシュなど、今だと何のこともないものの数々が目新しかった時代、ブラウン管式の大きなテレビ―子供の頃をいろいろ思い出した。あの頃の大変さと今の大変さ、夢や希望の中身や質が変わったかなあと。
好きな女優の小池栄子さんは芝居が良くて、かわいくて、井上さんとのやり取りも楽しい。犬山さんはケラさんの芝居の必須人で、やはりとても上手。山西さんはつい『相棒』を思い出してしまう。高橋さんのマジシャンは雰囲気があるし、生瀬さんのずるいダメ夫ぶりもさすが。
ケラさんの芝居ということで、人気があり、平日の昼間の回だけれど、立ち見が20人ほどおられたような。3月3日(金)~6日(月)、大阪でも公演があります。
『東京月光魔曲』の記事を入れておきますのでよかったらお読みください。
『東京月光魔曲』シアターコクーン 2010.1.10
作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
主演 松雪泰子 瑛太 橋本さとし、大倉孝二 犬山イヌコ、伊藤蘭、山崎一、ユースケ・サンタマリア他
伏線を縦横に張った推理劇で、出演者もですが、内容も盛りだくさん。“赤”の小物の使い方など、凝った演出です。推理小説に慣れていないと、張られた伏線が分かりにくいかもしれません。最後、動物園の檻に飛び込んで死んでしまう(殺されてしまう)登場人物に、催眠術をかけたのは誰か、にせ猫さんと意見が分かれたので、判明のために、プログラムを買ったのですが、残念ながら、何も書かれていませんでした。
にせ猫さんは休憩時間に出演者一覧を見るまで、伊藤蘭さんだということに気づかず、キャンデーズの蘭ちゃんが良い女優さんに変身していたと、盛んに感心していました。
ユースケ・サンタマリアさんは川上音二郎の時より、役が合っている感じ。大倉孝二さんは最近良く、いろんな舞台に出演されているなあと。昨年は『ハイパー』の時もお見受けしました。主演の松雪さんと瑛太さんはそれなりに雰囲気があり、瑛太さんも思っていたより、役が板についておられ、背もあり、舞台映えする方。
凝った推理劇でもう一度見るとストーリ展開がすっきりするかなとは思うけれど、二度見はないかな。
『東京月光魔曲』に伊藤蘭さんが出ておられ、今回は趣里さんが出演。趣里さん、『メトロポリタン』にも出ておられ、頑張っておられる様子。