たた&にせ猫さんの備忘録

―演劇、映画、展覧会、本などなど、思うままに―

『足立美術館』2024.4.22

2024年05月01日 | 日記

    『足立美術館』2024.4.22

  にせ猫さんが以前から行きたがっていた足立美術館、「庭園がすばらしいらしいので行きたい。」日本庭園ランキング1位。テレビでも造園、管理のすごさを放映していたらしい。

  山陰の方は旅行したことがなかったので、足立美術館と出雲大社をめぐる小旅行。飛行機に乗って旅行するのは久しぶりで、チケットもweb登録になっていて、緊張する出だし。4.23は特別休館日ということなので、22日に米子空港から空港バスでJR米子→安来からは美術館の送迎バス。不便なところに美術館が立っていて、傍らに少しお土産店があるぐらい。駐車場は広くて、観光バスが来ている。ただ、平日だったせいか、美術館の中は、適度の観客で見やすかった。

  庭園が評判なだけあって、その行き届いた手入れ、滝、池の造作、景観が美しい。苔がこれほどきれいな場所を見たことがないかも。左右の紅葉の木、高い木の後ろに頂が丸く剪定された木。どうやって手入れしたのだろう。

  庭には一切立ち入ることはできず、決まった立ち位置、あるいは、大きなガラス窓越しに見ることに。大抵の庭園は遊歩道があったり、寺社の場合は廊下や濡れ縁に座って庭を眺めたりと、もう少し身近だが、ここはチラシに『生の額絵』『生の掛け軸』とあるように遠目の鑑賞作品。きれいだし、すごいなあと思うけれど、好みはもう少し身近で、野趣ある、草木や水の匂いのするに自然なものかな。

  ちなみに、足立美術館は<世界が認めた日本一の庭園>がキャッチフレーズ。米国の日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」による庭園ランキングで、21年連続日本一に選ばれている。

  「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」は米国で隔月刊発行、英語の日本庭園・日本建築専門雑誌。ちなみに、2位桂離宮(京都市)、3位山本亭(東京・葛飾)、4位皆美館(松江市)、5位庭園の宿・石亭(広島県廿日市市)らしいが、どこも行ったことはない。

  創刊は1998年で、発行人のダグラス・M・ロスは鎌倉で5年間の造園修行を経て、メーン州で日本建築家として活動。編集は、日本での生活・造園修行の経験があり、日本庭園に関する学位を取得した少数のスタッフによって行われているとのこと。ランク付けのチェックポイントは「いま現在鑑賞できる日本庭園としていかに優れているか」を基準に調査・選考。足立美術館は、広大な庭園の細部にまで維持管理がゆきとどいている点が高く評価されているらしい。確かにチリ一つ落ちてない気合の入った整備状況、自身も日本庭園を造園されている人にとって、この手入れは垂涎の的だろう。

  さて美術館の展示の方は<春季特別展>、2024年3月1日(金)~5月31日(金)で、春の日本画が展示されている。竹内栖鳳、橋本関雪、横山大観、河合玉堂等、ビッグネーム揃い。関雪の唐犬図は結構大きな絵だった。河合玉堂は1作だけだったが、好きな作家なので見ることができるとうれしい。鏑木清方、伊東深水、上村松園の美人図を比べ見るのもなかなか楽しい。やはり松園作は女性目線の品がある。

  足立美術館の創設者は身を粉にして働いていた若い頃、横山大観の絵を見て、一服の涼風を感じ、いつか大観の絵を手に取りたいと思ったのが、美術館設立の動機だったという。大観コレクション選があるが、ただ残念なことに、大観はそれほど好きな作家ではないので、流し見してしまった。

  この美術館の難点は、階段移動がメイン。高齢者の見学者も多いので、エレベーターが分かりやすいところにあればと思った。

  美術館とは別に魯山人感があり、こちらはなかなかおもしろい。通路に展示の、童話作家の作品がかわいい。

  帰りのバス時間を入館時に予約するのだが、新館があるというのに気づかず 、展示作品を見ずに終わってしまった。

  庭園は紅葉が多いので、秋が結構よいかも。一度は来てみたい美術館だが、不便なので二度目はないかなと思った次第。

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