日本人の可能性とは?

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外国人からみた、戦前の日本人(10)

2011-11-02 21:37:44 | 日記

ぼやきくっくりさんからの記事紹介の10回目です。

メアリ・クロフォード・フレイザー=駐日英国全権公使ヒュー・フレイザー夫人。1889年(明治22年)に来日。

「英国公使夫人の見た明治日本」より
 1890年(明治23年)に鎌倉の海浜で見た網漁の様子の記述


 美しい眺めです。――青色の綿布をよじって腰にまきつけた褐色の男たちが海中に立ち、銀色の魚がいっぱい踊る網をのばしている。その後ろに夕日の海が、前には暮れなずむビロードの砂浜があるのです。さてこれからが、子供たちの収穫の時です。そして子供ばかりでなく、漁に出る男のいないあわれな後家も、息子をなくした老人たちも、漁師たちのまわりに集まり、彼らがくれるものを入れる小さな鉢や籠をさし出すのです。そして食用にふさわしくとも市場に出すほど良くない魚はすべて、この人たちの手に渡るのです。……物乞いの人にたいしてけっしてひどい言葉が言われないことは、見ていて良いものです。そしてその物乞いたちにも、砂丘の灰色の雑草のごとく貧しいとはいえ、絶望や汚穢や不幸の様相はないのです。施し物の多少にかかわらず、感謝の言葉があっさり、しかもきちんと言われます。そしてたとえ施し物がなくとも、けっして不平を言ったり嘆いたりはしないのです。


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