和紙を作る家に嫁いだ嫁のブログ

先生の心配。

先日、暦先生がいらした時に心配して仰っていた事があります


丹後和紙の後継者の事です。


主人は 丹後和紙の5代目になります。

本当はもう少し歴史をさかのぼるのかもしれないのですが、昔 この辺り一帯は2度ほど大火に遭っていて古文書はすべて焼失しており 判っている範囲で…ということで5代目になるそうです


で、先生が心配して下さっているのは 主人の
あとの『6代目』の事です。


私も最近ちょこちょこ後継者の事は考えます。


娘はやはり上の子なので家に対する思いとか、親に対する思いがとても強く『ここまで頑張って続けてきた事を無くすのは もったいない!』と言います。


息子は『就職がうまく出来なければ、まっ、その時は家を継げばいいか。』くらいにお気楽に思っているようです。


私は、娘でも息子でも どちらかが継いでくれたらいいな…と思っているのですが
でも、親が頭ごなしに『継ぎなさい!継ぎなさい!』だけでは、どちらも継いではくれないだろう…とも思っています


自分から『継ぎたい!和紙の仕事がしたい!おもしろそう!』と思わせるだけの魅力を作ってやったり、教えてやったりするのが 私たちの親の役目だと常々考えているのです。


私たちは、最近、仕事の事で考えたり決めたりしなくてはならない時など 必ず子供を巻き込み相談をかけます。

『あんた達なら どう思う?』

『あんた達なら どうする?』と。

そりゃね、まだまだガキんちょですから たいした答えが返ってくるはずもないです。

でも子供自身や子供の意見にスポットをあてて『へぇー、なるほどー!』とヨイショしてやる事で、子供たちの和紙の仕事へ対する興味とか ヤル気とかが湧いてくるのでは…と考えているのです。


実際、頭のカタい大人では考えもつかないようなおもしろいアイデアを子供たちは持っています


かつて、私がこの家にお嫁に来た頃の話…

和紙の事は何も知らずに、お嫁に来た私は
『言われた仕事だけを言われた通りにだけ すればいい』生活が長く続きました。

責任もないかわりに 正直 やりがいもありませんでした


私がこの和紙の仕事を楽しいと思い、やりがいを感じるようになったのは、和紙展や物産展へ主人に代わって行くようになった まだ2~3年前からの事です。


日本全国のデパートを回り、うちの和紙を使って頂いているお客さんに『使ってみたら良かったよ!』とか『ここの和紙じゃないと!』と直接 声をかけて頂くことで、 さらにヤル気と 『次はこんな紙を作ってみよう!』というアイデアが湧いて来たように思います。


この楽しみや喜び、そしてやりがいを子供たちにも味わって欲しいんです


丹後和紙の売り…
楮の栽培からの和紙作り

言葉では簡単ですが、なかなか大変な作業です。
手間を考えると、とても採算の合うような仕事ではありません。

これから先、壁にぶち当たる事もあるかもしれません。

でも親子で頭をひねって考えてみれば 打つ手は無限にあるはずです。

将来、子供たちと一緒に そんな日が来ますように、今は まず私たちが楽しみながら毎日
和紙作りに励みたいと思います

子供たち、一生懸命頑張る親の背中を見てくれてますよね?


あれ?なんか一人でアツく語りすぎちゃいました?



まっ、ねっ。
家内制手工業…
職場と家庭が一緒ですから色々あるのでございます


まっ、とりあえず一日一日を大切に頑張って行きま~す

コメント一覧

マインドコントロール!! www

それ・・いいかも{ピース}{YES}
みゆき
暦先生

そうですね。
先生が言われるように うちの子達、大変な部分もいっぱい見てきたと思います。

仕事の大変さ…と言うよりは、
世代家族で、職場と家庭が一緒…
まぁ、毎日なんやかんやと事件?が起きますから(苦笑)そちらのほうが大変だったと思います

仕事の大変さのほうは、小さい時からずっと見てますから、サラリーマンの気楽な家庭からお嫁に来た私より、すんなり抵抗なく受け入れられるのではないでしょうか?

ただ…家を継ぐにも自分の意思で継いで欲しいと思ってます。

主人も大学を卒業後、サラリーマンを経て家業を継ぎました。
自分で納得して家に入ったのだと思います。

親が押し付けるのではなく、子供が自然に『継ぎたい!』と思うよう、まず私たちが楽しく仕事をしてマインドコントロール()していきたいと思います
http://yaplog.jp/12-koyomie/
頑張っている親の背中・・・他の誰が見るでしょう?
一番近くで、子供達がしっかりと見てくれていると思います。

ただし・・・
良い面ばかりを見ているとは限りません。
大変な部分もやっぱり見てきているでしょうね。
それでも継ぎたい!と思ってもらいたいです。
・・・なんて簡単に言えるのは、単に私のワガママですが。

でも日本の伝統工芸として私の孫や その孫の代まで
今のままの形で残っていって欲しいと思っているのは
私だけでは無いと思います。


ご主人はまだ若いから全然だいじょうぶなのでしょうけれども
無形文化財の家を継ぐと言う事は 簡単にバトンタッチみたいなわけには行かないのでしょう?
できるだけ早く お嬢ちゃんか息子ちゃんのどちらかが 継承者として後世にあの美しい和紙をつないでいってくれる事を心から望んでいます{超びっくり}

大東市まで 私の和紙に対する熱い想いを語りに行こうかしら www
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「インポート」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事