
訪問日:2006(平成18)年9月3日(日) 快晴
友人によると、この道は平成のはじめごろまでは普通に通れる道であったと聞いている。
栃木県の塩原温泉から板室温泉までを結ぶ、標高1800mの稜線を豪快に走り抜ける山岳観光道路で、砂利道だけで50kmもある、とにかくインパクトの強すぎる道だ。
山岳観光道路とはいっても、残っているのは自衛隊が造ったパイロット道路のみで本道は結局日の目を見ずに終わった。
今では環境保護のため廃道にすることが決定しており、塩原側、那須側ともに頑丈なゲートで封鎖されていて、徒歩であっても入ってはいけない道となっている。このあたりの歴史的経緯やレポートは、ヨッキれんさんのサイト「山さ行がねが」が非常に詳しく、面白い。
私も、道の存在は寺崎勉氏の著書「オフロードツーリング林道日本一周」にて以前から知っていたものの、一度は通りたいと思っているうちにいつの間にか完全に封鎖されてしまっていた。
その後も何度も何度もオートバイでここを訪れ、塩原側のゲートの前に立って、鉄格子の間から向こう側に見える道を眺めるだけで引き返すことばかりだった。
今回は、体力、気力、装備を整え、満を持してこの道を自転車で単独走破を試みた。
【出発】
朝5時に起床し、前日に輪行バッグに詰め込んだMTBを担いで宇都宮線に乗って西那須野駅へ向かう。
駅からは塩原温泉行きのバスに乗り、終点塩原温泉から自転車を組み立ててスタート。
現在時刻は9:00。
装備を整えると言っても、油を差したいつものMTB、行動食としておにぎり4つ、カロリーメイト、非常食としてのチョコレート、500mlペットボトル4本のみ。あとチェーンのコマとパンク修理道具くらいだ。
一応、今回の計画では、日が落ちるまでには板室温泉側へ抜けられる予定を立てている。
途中で大きなトラブルがなければ、ではあるが…。
【塩原温泉側から入山】

[現在地]
スタートすると、県道266号中塩原板室那須線の看板が現れる。
道の先に立ちはだかる山に目をやると、山を横にいくつもスライスしたような道が遠望できる。
この九十九折の道をこれから延々登っていかなければならないのだ。
スタートしてひたすら舗装路の登りが続く。
ただ、山肌を強引に削り取って九十九折の道を取り付けたようなものなので、坂の傾斜は思ったよりきついものでもない。

[現在地]
カーブは180度反転のものが多くて、そこだけ傾斜のきつい場所もあるが、無理をせず、ひざに負担がかからない程度にゆっくり漕いで行けば何も問題はない。
道幅はたっぷり2車線あり、路肩のブロックも新しく、つい最近改修工事でもやったように見える。
この先の峠の土平(どだいら)園地までは快適な道が続いていて、そこから先が通行止めとなっている。まずはそこまでたどり着かねば。
でも何度180度ターンを繰り返せばいいのだろう。

今通ってきた道を見下ろしてみた。おお、ずいぶん登ったな。
【土平園地】

[現在地]
何度も何度も大きなターンで高度を稼ぎ、ようやく土平園地へたどり着く。
峠は駐車場になっていて、数台の車が停められるようになっていた。

さて、その先に見えるゲートの向こう側が今回の目的である塩那道路の核心の廃道部分である。

ゲート脇もがんじがらめに封鎖されており、車はおろかオートバイすら入れる余地はない。

看板にはご丁寧に「歩行者も入れません」とある。
山を歩くことさえ禁止するとは…。いくらなんでも歩行者くらい通してくれてもいいと思うぞ。
(続く)
友人によると、この道は平成のはじめごろまでは普通に通れる道であったと聞いている。
栃木県の塩原温泉から板室温泉までを結ぶ、標高1800mの稜線を豪快に走り抜ける山岳観光道路で、砂利道だけで50kmもある、とにかくインパクトの強すぎる道だ。
山岳観光道路とはいっても、残っているのは自衛隊が造ったパイロット道路のみで本道は結局日の目を見ずに終わった。
今では環境保護のため廃道にすることが決定しており、塩原側、那須側ともに頑丈なゲートで封鎖されていて、徒歩であっても入ってはいけない道となっている。このあたりの歴史的経緯やレポートは、ヨッキれんさんのサイト「山さ行がねが」が非常に詳しく、面白い。
私も、道の存在は寺崎勉氏の著書「オフロードツーリング林道日本一周」にて以前から知っていたものの、一度は通りたいと思っているうちにいつの間にか完全に封鎖されてしまっていた。
その後も何度も何度もオートバイでここを訪れ、塩原側のゲートの前に立って、鉄格子の間から向こう側に見える道を眺めるだけで引き返すことばかりだった。
今回は、体力、気力、装備を整え、満を持してこの道を自転車で単独走破を試みた。
【出発】
朝5時に起床し、前日に輪行バッグに詰め込んだMTBを担いで宇都宮線に乗って西那須野駅へ向かう。
駅からは塩原温泉行きのバスに乗り、終点塩原温泉から自転車を組み立ててスタート。
現在時刻は9:00。
装備を整えると言っても、油を差したいつものMTB、行動食としておにぎり4つ、カロリーメイト、非常食としてのチョコレート、500mlペットボトル4本のみ。あとチェーンのコマとパンク修理道具くらいだ。
一応、今回の計画では、日が落ちるまでには板室温泉側へ抜けられる予定を立てている。
途中で大きなトラブルがなければ、ではあるが…。
【塩原温泉側から入山】

[現在地]
スタートすると、県道266号中塩原板室那須線の看板が現れる。
道の先に立ちはだかる山に目をやると、山を横にいくつもスライスしたような道が遠望できる。
この九十九折の道をこれから延々登っていかなければならないのだ。
スタートしてひたすら舗装路の登りが続く。
ただ、山肌を強引に削り取って九十九折の道を取り付けたようなものなので、坂の傾斜は思ったよりきついものでもない。

[現在地]
カーブは180度反転のものが多くて、そこだけ傾斜のきつい場所もあるが、無理をせず、ひざに負担がかからない程度にゆっくり漕いで行けば何も問題はない。
道幅はたっぷり2車線あり、路肩のブロックも新しく、つい最近改修工事でもやったように見える。
この先の峠の土平(どだいら)園地までは快適な道が続いていて、そこから先が通行止めとなっている。まずはそこまでたどり着かねば。
でも何度180度ターンを繰り返せばいいのだろう。

今通ってきた道を見下ろしてみた。おお、ずいぶん登ったな。
【土平園地】

[現在地]
何度も何度も大きなターンで高度を稼ぎ、ようやく土平園地へたどり着く。
峠は駐車場になっていて、数台の車が停められるようになっていた。

さて、その先に見えるゲートの向こう側が今回の目的である塩那道路の核心の廃道部分である。

ゲート脇もがんじがらめに封鎖されており、車はおろかオートバイすら入れる余地はない。

看板にはご丁寧に「歩行者も入れません」とある。
山を歩くことさえ禁止するとは…。いくらなんでも歩行者くらい通してくれてもいいと思うぞ。
(続く)