tamagoxのブログ

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『ボクらの太陽』シリーズを語る

2014-08-12 22:05:00 | ゲーム

ゲームボーイアドバンスの名作、
太陽アクションRPGというジャンルの『ボクらの太陽』シリーズのことを書いてみようと思います。



このゲームの特徴と言えば、まず何をおいても「実際の太陽光を使う」という点でしょうね。
カートリッジ上部が大きく、ゲーム機本体からはみ出す形になっており、
そこに太陽センサーという太陽光を感知するセンサーがあり、リアルタイムにゲームへ反映されます。

全作通じて、主人公は太陽エナジーというエネルギー値を持っており、これが尽きるとまともに行動できません。
特に初代は逃げるしかなくなる為非常に辛い。

このエナジーを回復するために必要なのが前述の太陽光であり、
ゲーム内では感知した太陽光に応じて増減する「太陽ゲージ」というものが登場し、
これを(ゲーム内の)屋外や天窓などの太陽光が届くエリアで利用することでエナジーがチャージできる仕組みです。

また、太陽光はチャージだけではなく、
仕掛けや謎解きにも使用したり、ヒントが表示されたり、
プラントで苗を育てたりという用途にも使われます。

そしてもちろん太陽は常に出ているわけではなく、
当然夜になれば沈み、雨天などでは太陽光はまともに届きません。
ゲームの進行上、必ずリアルタイムで太陽光が必要な場面があるので、
そういう時にはゲームの進行はそこでストップしてしまいますが、
その代わりに別のダンジョンを探索したり、アイテム収集に出かけたり、
その時の天候によって予定を変えることも醍醐味の一つとも言えます。
アイテムや雨天時のわずかな太陽光を利用して不利な状況でもゲームを進めるもよし。

「太陽光を利用して敵を倒して進むゲーム」という部分が必須なのはボス戦だけで、
基本的には「限りあるエナジーを太陽光で補給しながら敵をかいくぐって進む」ゲームです。
それもそのはず、制作監督はあの「メタルギア」シリーズを手がける小島監督だからです。
壁たたきやアイテムによる敵のおびき寄せなどを駆使し、基本的には敵に見つからないように進むのがこのゲームです。


ちなみに、「メタルギアソリッド4」では主人公の武器・太陽銃が武装としてゲスト出演しており、一部BGMも収録されていたりします。
スネークが叫ぶ「太陽おおおおお!」に違和感が感じられないのは、
主人公の相棒である「おてんこさま」と中の人(大塚明夫氏)が同じなため。


・歴代シリーズ
ボクらの太陽 太陽アクションRPG

記念すべきシリーズ1作目。
ヴァンパイアハンターである父の仇をとる為、世界に訪れた闇の支配を解き放つため、
ヴァンパイアハンターを継いだ少年・ジャンゴは、闇の一族「イモータル」が支配する、混沌の死の都「イストラカン」に単身赴く。
そこで出会ったかつての父親の相棒「おてんこさま」とともに父の仇であるヴァンパイア・ロード「伯爵」をはじめとするイモータルたちに立ち向かう。

ジャンゴの武器は「太陽銃」と呼ばれる太陽エナジーを弾として射出できる銃器のみ。
レンズ、フレーム、バッテリー、グレネードの4つのパーツから構成されており、
それぞれは入手したパーツに換装が可能。カスタム要素も高い。
レンズで属性を変え、バッテリーで保持できる太陽エナジーの量が決まり、
フレームで攻撃方法が変化、グレネードでサブウェポンが変わる仕組み。

ダンジョンでは敵をかわしつつ進み最奥部にいるボスを倒すのが目的。
ボス戦が終わってもそのままではいずれ復活してしまうため、
「パイルドライバー」という太陽光増幅システムで完全に消滅させないとならない。
ボスを倒したら棺桶を運び復路を行き、パイルドライバーまで運び出さなければならない。
パズル要素も強く、敵を殲滅するのも非効率的なため、ゴリ押しというのが基本できないゲームなのでじっくり遊ぶことが出来る。


続・ボクらの太陽 太陽少年ジャンゴ

前作の続きとなる二作目。
「イストラカン」での戦いを終え、太陽の街「サン・ミゲル」へと帰還したジャンゴ。
しかしそこは未だ闇の力が渦巻く地であった。
街へ戻る途中、謎のヴァンパイアに太陽銃を奪われ為すすべがなくなってしまう。
しかし、道中で出会った魔法少女を自称する「ザジ」という少女から太陽エナジー変換手甲「ソル・デ・バイス」を授かる。
太陽銃を扱える謎のヴァンパイアを追い、イモータルから街を守るための戦いが始まる。

今作から武器に「剣」「槍」「鎚」が登場し、それぞれ攻撃方法も違う。
前作との大きな変更点は、エナジーが無くても攻撃ができるという点。
エナジーは武器に属性を付加するときにのみ使用するので、武器だけでも戦闘は可能ということ。
太陽銃も終盤で使えることは使えるが、エナジーの消費量も多く、
カスタム要素もオミットされているためあまり使い物にはならず、ファンサービスという意味合いが強い。
そして今作からは太陽だけでなく暗黒の力をも駆使してゲームを進めていくことになる…。


もちろんパイルドライバーも続投。今作では街の広場に固定で設置され、どのボスもここまで運び浄化する必要がある。
ちなみにパイルドライバーは「杭を打つもの」という意味で、
かつてヴァンパイアは胸に聖なる杭を打たれて完全に消えたという伝説から来ている。


新・ボクらの太陽 逆襲のサバタ

シリーズの総決着となる三作目。
サン・ミゲルを救ったジャンゴはある夜、実の兄であるサバタに埋葬されてしまう。
暗黒の力をも持っていたジャンゴは辛くも蘇ることに成功するが、
サバタ率いるイモータル軍団の侵攻が始まろうとしていた。
イモータルの目的は「破壊の獣」の復活。破壊の獣により世界が破滅した未来からやってきた少年、「トリニティ」とも出会い、破壊の未来を変えるためにジャンゴの最後の戦いが始まる。

今作では太陽銃が主力武器として復活。カスタム要素も復活している。
一方、近接武器は「剣」のみに減ったものの、「大剣」「レイピア」など様々なタイプに細分化されており、それぞれ攻撃方法が異なる点などは前作と同じ。
懐かしいキャラクターも復活し、シリーズの集大成とも言える内容となっている。
また、今作からバイクアクションという要素が登場。
カスタムしたバイクを駆使してダンジョンに突入するという形で登場。


ボクらの太陽 Django&Sabata

ニンテンドーDSで発売されたシリーズ四作目。
人々が心から太陽を忘れた時代、ヴァンパイアが支配するこの時代に一人のヴァンパイアハンターが、
そして心に太陽を持った一人の少年がいた。
やがて二人は出会い、一人は復讐のため、一人は皆を守るため、
ヴァンパイアに立ち向かってゆく。

四作目は世界観が大きく変わり、サバタが主人公になっている。
しかしこの作品のジャンゴとサバタはGBAシリーズとは別人。
『新・ボクらの太陽』でジャンゴが埋葬されたまま復活できず、破壊の獣に世界が蹂躙された未来の世界が舞台。所謂パラレルワールド。
科学技術の発展が著しく、別の惑星同士の交流もある。
ヴァンパイアの支配力も桁違いになっており、太陽光を星単位で遮断しており、天候はヴァンパイアが擬似天候操作システム、「ギジタイ」を使って管理している。
上画面には常時ギジタイによる天候のシミュレートが行われており、ゲーム内に影響を及ぼす。晴れの日でも擬似太陽なのでヴァンパイアには影響がない。


これはDSカードの構造上、或いはDSカードを挿す場所の影響で太陽センサーを付けることができなかったため、太陽光に関するシステムを形を変えて導入した世界観の設定と要素。
浄化はパイルドライバーで行うが、太陽光がない状況でどうするのかというと、
機動兵器で宇宙へ運び出し太陽光集積システムを積んだ衛星で行うという今まででは考えられないダイナミックさ。
番外編、外伝という位置づけに近い作品で、ヴァンパイアやイモータルといった存在が今までのシリーズとは違った解釈で描かれるのも特徴。

 

本作ではスニーキング部分は控えめで、敵を正面から撃破していくアクションRPGとしての要素が強い。

抜刀したままのダッシュやコンボ、ジャストガードなどのシステムはその最たるものである。




以上、『ボクらの太陽』シリーズの大まかなまとめでした。

 

2024/02/17追記:

リメイクや移植をしてほしいシリーズではありますが、太陽センサーという最大の特徴をオミットせざるを得ないため、どうしても当時のプレイ感覚とは異なるものになってしまい難しいでしょうね。

加えて、高性能化で熱を持ちやすくなったゲーム機本体を夏期の屋外で使用することは故障の原因にもなりかねないため太陽センサーの搭載はまず無理と言っていいかもしれません。

ネットに接続してプレイ時の天気の情報をゲーム内に反映する、という方法なら可能かもしれませんね。

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