認めたくないけど…
金銭に余裕がある時は
ストレスも比例してたまって…
貧しい時は…何だかんだ楽しいwww
さて…本日
引っ越しである!
日記を書いてる場合なのか?
と…問われると
そんな暇はない!
と…答えざるを得ないのだがwww
東京で
仕事をしていて…
久しぶりに
正月休みというものを
もらった!
久しぶりとは
どういう事だ?
まぁ…
364日連続勤務の
漆黒企業で
数年間…
働いていたからだwww
何年もの間…
1月1日しか
休みがなかったのだから
実家に帰省するという事も
無かった!
しかし…
そんな漆黒企業も
何の気まぐれか…
いや…
いかにして
従業員の給料を下げるか?
を…考えた結果…
それぞれに
正月休み一週間を
与えたのだ!
もちろん
有給ではない!
月の給料から
一週間分
ぶんどる為である!
まぁ…良い!
とにかく
そんなわけで
久しぶりに
田舎に帰省したのである!
私の実家は
急な坂の上にあり
結構な荷物を担いで
上り坂を登り
汗だくでやっとこさ
たどり着いた!
神社があって…
その細い路地を進んで…
ちょっと広い道に出て…
クリーニング屋と…
豆腐屋の前を過ぎて…
そうそう
この三軒並んだ
家を過ぎて…
この借家を過ぎて…
公園に…
ん?
公園に辿り着いたけど…?
私の記憶に間違いがなければ…
この三軒並んだ家の
この借家の部分が
実家のはずなのだ!
【借家】…!
(゚∀゚)ホキー
『なんじゃこりゃー?』
実家が借家になっとる…
まぁね…
一軒家とはいえ…
賃貸だからね…
その可能性は…
充分に…
想定内でしたけどね…
何の報告もなしに
実家を借家に
すなよっ!
いや…
確かに
何の連絡もなしで
帰省した
私も悪いが…
ただね…
母上様よ…
そこから…
20年…
音沙汰なしとは…
どういう事?www
さて…
引っ越しますか(*´ω`*)
失〓たまこ〓踪
ぼくは夏の間に稼いだ金を
お袋に
使ってくれと申し出た。
別に親孝行じゃない。
お袋が働いているのに
自分だけがバイクに乗って
フラフラしてる
後ろめたさがあったからだ。
お袋は
純粋に親孝行と受け取ったらしく…
大変な喜びようだった。
笑顔でさ…
あんなお袋
見たの初めてだった。
ところがお袋の奴
さんざんハシャイだ末に
こう言ったんだ!
「ありがとう!
このお金は…
あなたが使いなさい!」
これには…
ぼくも驚いた。
しばらく唖然としちゃったんだ。
お袋は
お金の入った封筒を
ぼくの手へ握らせて
嬉しそうに
何度もうなずきながら…
台所へ引っ込んでった。
そして夜食を作りながら
「今度の日曜日
二人でどこかへ
遊びに行きましょうか♪」
そんなことを言うんだ。
ぼくは少々面食らった。
だって格好悪いじゃないか。
いい年こいて
お母さんと一緒なんて…
だから最初は…
「よせやい…」
とか言って
回避しようとしたんだけど
あんまり言うもんだから
「だって、どこ行くのさ?」
と訊き返すと…
「動物園がいいな♪」
なんて子供みたいなこと言うんだ。
「あなたの
オートバイで行きましょうよ。
後ろに乗って!
バス代だって浮くし♪」
「えっ、お袋と二人乗りかよ!」
ぼくは大笑いした。
そして赤面し
断わった。
けれどお袋は
どうしても動物園に行くって…
言い張るんだ。
お袋は昔から
動物が好きでさ
犬とかネコとか
飼いたいって言ってたんだ。
だけどアパートだしさ…
しかたなく
お袋は
インコや金魚を飼ってた。
だから…
動物園に行きたがる気持ちも
なんとなく分かる。
毎日毎日…
何の楽しみもなく
給食センターで働いてさ
皿洗いのやりすぎで
指紋がなくなっちゃうほど
頑張ってるんだから。
「しょうがねぇなぁ」
恥ずかしいのを我慢して…
お袋を
ちょっと喜ばしてやろうって
思ったんだ。
次の日曜日。
ぼくとお袋は
動物園に出かけた。
恥ずかしくて
死にそうだったよ。
動物園に
バイクの二人乗りも
恥ずかしかったけど
弁当のほうが
もっと照れたな。
お袋は
ウキウキしちゃってさ…
「たまご焼きも食べなさいよ♪」
とか…
「こっちがシャケで…こっちが梅干♪」
とか…
大声で言うんだぜ。
ぼくはわざと
不機嫌な表情で
もくもくと食った。
この気恥ずかしさに
耐えられそうになかったからだ。
ところが
昼飯を食い終わって
お茶を飲もうとすると…
今度は
お袋のほうが
不意に黙りこんだんだ。
お袋は
目を潤ませていた。
そして
ゆっくりとした口調で
言ったんだ。
「お父さんとね…離婚したのよ」
お袋の横顔を見つめた。
「…これはね…
男と女のことだから…
あなたに
なかなか言い出せなくて」
そこまで話すと…
お袋は、ぼろぼろ泣いた。
「このあいだ
あなたが
アルバイトしたお金を
渡してくれたとき…
本当にうれしかった。
私
そんなこと全然…
考えていなかったから…」
お袋は
一生懸命…
微笑もうとしたけど
うまくいかずに
顔をくしゃくしゃにして泣いた。
ぼくは
何か言ってやりたかったけど
言葉が浮かんでこなかった。
何ていうか…
お袋が自分の子供のように
思えてきちゃったんだ。
アルバイトで
気楽に稼いだお金のことで
こんなに感激するなんて。
良いことが
ずっとなかったから…
この程度のことで
泣いちゃうんだよ。
その後
ぼくらは黙って園内をまわった。
その時の気持ち
うまく説明できないんだけど…
さっきまでは
照れ臭かったのに…
今度は逆に
誇らしいような
気分になっていた。
要するにぼくは…
お袋に連れられて
動物園にきたのではなく…
お袋を
動物園に連れてきたんだ。
そういう気持ちに
なっていたんだ。
バイクにまたがり
エンジンをかける。
スタンドを外して…
「さあ、乗りなよ!」
振り向いて
そう言う。
するとお袋は
微笑んで小さくうなずいた。
その様子が
妙に老け込んで見える。
「楽しかったよ♪」
お袋は
ぼくの腰に腕を回しながら…
そう呟いた。
ぼくは
自分のベルトあたりで
組み合わされている
お袋の手を見た。
皿洗いのやりすぎで
指紋もなくなり…
ザラザラに荒れた手。
それを見たとたん
ぼくは声を出して
泣きたくなったんだ。
色んなことが申し訳なくて…
お袋に謝りたくて…
胸が詰まった。
ごめんな…
ごめんな…って
何度も
胸の中で繰り返して
涙が溢れて止まらなかった。
カッコ悪いよな…
お袋を
タンデムシートに乗せて
バイク運転しながら…
泣いてるなんてさ。
哀〓たまこ〓愁