自分が、もの凄く
些細で,儚いと
思ってきたよね
それは、そうだよな
だって、おまえは
この町の、この街では
いても、いなくてもよい
それ程、些細で儚い
知らないひとが
いっぱいいるよ
向こうが、おまえをね
だっておまえが
酷い人見知りで
引きこもりだからだ
結構な、大規模住宅地に
住んでいるしね
でも、その街も
この町の中では
ほんの一部だよ
街の名前を、知っているひと
それは、殆ど
すべてのひとだと思う
でも、来たことのないひとは
結構、いそうだ
それ程に、この街は
些細で、儚い
でも、この町も
この空港近隣地域では
きっと、いちばん
どうでもいい町で
この地域の人々は
名前だけしか、知らない
そんなひとたちも
きっと、多い
まあ、この近隣地域は
国内最大の国際空港がある
有名で巨大な寺院もある
その門前町もある
そんな地域だから
きっと、県内でも
いや、国内でも、海外でも
有名かも、知れない
空港や、大寺院に
来たことのあるひとも
きっと、いっぱいいる
それでも、多分
国内でも,来たことのない
そんなひとの方が
いっぱいいるはず
それが、海外だったら
来たことのあるひとなんて
きっと、ほんのひと握り
知らないひとだって
いっぱいいるはずだ
それ程に、この地域など
結局は、ただ
些細で、儚い
いや、そんな国際空港しかない
この国だって
きっと、些細で、儚い
いや、それどころじゃない
この大宇宙の片隅の
些細で、儚い
太陽系にあって
小さな惑星の地球など
もっと些細で、儚い
その地球を大地とする
人々、ひとりひとり
いや、全世界ひっくるめても
なにもかもが
ただ、些細で
ただ、儚い
そして、おまえだ
そんな、おまえだから
おまえは
ただただ、些細で
ただただ、儚い
でも、そうだよな
些細な、おまえ自身
そのおまえを、想うのは
そんな、おまえ自身
儚いのは、おまえ自身で
そのおまえを、想うのも
そんな、おまえ自身
そうだよね
だから、おまえには
おまえ自身が
いや、おまえと関わる
あるゆる些細で、儚い
そんなひとたちも
いや,それだけでもない
あらゆる些細で、儚い
いのちたちも
その街々も、田畑も
草木たち、その自然も
ただ、愛おしくて
ただ掛け替えが、ない…