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カオスの世紀

カオスとは「混沌」、そしてこの21世紀に生きる自分の混沌とした日常を気ままに書き綴っていきます。

夢の遊眠社への思い入れ

2007-03-29 | 演劇
夢の遊眠社は小劇場の第三世代で最も有名な劇団だろう。その人気は小劇場の世界を越えて、一般の観劇層を一気に広め、チケットの入手を非常に困難なものにするくらいであった。

その世界観は全て主宰野田秀樹のつくり出すものである。舞台を縦横無尽に走り回り、畳み掛けるように次々と繰り出されるセリフを圧倒的な体力を持つ俳優達が演じる舞台はまさに「ジェットコースター演劇」

初めてみた芝居は「半神」。この劇団の戯曲は全て野田秀樹が書くが、ほとんどの芝居は元々の素材が存在するようだ。この「半神」は荻尾望都の漫画が原作。「目に青葉ヤマホトトギス・赤穂浪士」「ゼンダ城の虜-苔むす僕らが嬰児の夜」なんかは元々の素材がわかる題名だ。ともかくすべての芝居に様々な素材が盛り込まれている。それがこの劇団の幅を広げているとも言える。(以上3作品のみ劇場で観劇)

私は、芝居のセリフを深く追うとあまりに疲れるし、第一分からないので(後でじっくりビデオで観ても理解不能!)、そのエッセンスを漠然と愉しみながら観るのが一番だと思った。まるで脈絡の無いように感じるセリフも、その連続したセンテンスの中にゾクっとする一瞬がある。夢の遊眠社の魅力は、センスのいい舞台演出と、その「一瞬」のセリフに辿り着くまでの言葉の洪水の心地よさだと、私自身は思っている。

実は夢の遊眠社の芝居を生で観たのは3回だけである。しかも、正直言って演劇に目覚める前の事である。ただ、この劇団の芝居はビデオでかなり観る事が出来る。演劇に目覚めてからはビデオでかなり観てきた。「小指の思い出」、「野獣降臨」などなど。それでも、やはりもっとも生で観たかった劇団だろう。

現在は野田秀樹の芝居はNODA MAPなど、様々な公演で観ることが出来る。でもやっぱり夢の遊民社の芝居を生で観てみたい。でもあの時の役者の動きは今じゃ無理だろうな。

体力の限界を知って、この劇団は絶頂期の中で解散したくらいだから。

この劇団出身の俳優には段田安則、円城寺あや、羽場裕一、佐戸井けん太、田山涼成など今もテレビなどでも活躍している俳優が居る。

戯曲 半神

小学館

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