バブル経済~実体経済の経済成長以上に資産価格が上昇した状態
だそうだ。でも実体経済って本当に正確に分かってる人いるんだろうか?経済学者?政治家?金融機関の経営者?財務官僚?まあ知っててバブル崩壊したんなら、そういう人たちの責任もあるだろうけど、映画にあるように誰もが浮かれてた時代。犯人探ししても始まらない。
市場経済が始まった近代ではバブル崩壊は何度も起きている。人間が持つ欲望の産物だろう。
失われた10年とか言われる。バブル崩壊後の90年代の事だ。でも僕自身がその間消えて無くなった訳じゃない。その10年の間も生きた。
僕はバブルが始まる1988年に就職して東京に住み始めた。そして、バブル崩壊後も住み続け、いろんな想い出を胸に1995年に福岡に帰ってきた。
バブル崩壊で失ったものと言えば、
出るはずの”もらい放題の残業代”、1度しかもらえなかった、給料の3ヶ月分の賞与、銀座にキープしたボトル、毎晩のように食べ歩いた高級料理、高いブランドスーツ。毎週のように行っていたスキー。お金で買っていた愛情。
でも、バブル崩壊のおかげで得た物も大きかった。東京の下町の暖かさ、素朴で美味しい老舗の味、ユニクロの頑丈なシャツ、東京にも青い空があるって事、部屋から富士山が見えるって事。隣の駅まで歩けばそこには賑やかな商店街がある。そして、お金で買えない友情。
まあ”バブル”への憧れなんてものはあまりない。今の方がよっぽど贅沢かもしれない。パソコンに携帯、DVDレコーダーに液晶テレビ。福岡だったら安くて美味しい物をたくさん食べられる。でも、時よりバブルの頃が懐かしくもある。あの時、身につけた価値観もある。でも今思えば失った大事なものも確かにある。この映画を見てそう思った。それはこの記事の最後の方で書く。
さて、前置きが長くなったが、映画の方はあまりバブルがどうこう言って見る必要はない。
それとタイムマシンものだが、タイムパラドックスについてもいちいち考えない方がいい。何せ、タイムスリップした広末涼子が、子供の時の自分と会ったりするし・・・。
物語は、主人公、田中真弓(広末涼子)が母親の真理子(薬師丸ひろ子)の葬式を執り行っているところから始まる。
真弓は元カレが作った借金に追われて、香典も借金取りで付きまとわれている田島圭一(劇団ひとり)に全部持って行かれる。そこへ財務省の官僚、下川路功(阿部寛)が現れ、「君の母親は死んでいない」と告げられる。
その下川路から、今の日本は借金800兆円を抱え、数年後に日本は崩壊する、それをくい止める為、母親の真理子がドラム式洗濯機型タイムマシン(日立製作所製実名で登場)に乗って、バブル時代にタイムスリップしたと聞かされる・・・・。もうこの時点で無茶苦茶です。
さて、タイムスリップしたまま帰って来ない母親真理子を捜し出し、更にバブル崩壊もくい止める為の白羽の矢を、真弓は立てられる。理由は簡単。真弓の3サイズと身長、体重がタイムマシンに適してるから?!何じゃそりゃ。
という事で、何かわからんけど、借金取りからは逃れられるという事で真弓は、17年前のバブル絶頂期の1990年へ洗濯機・・・じゃなくてタイムマシンの中で泡まみれ?になりながら、タイムスリップするのでした!そして、バブル絶頂期の日本で、真弓が見たものは・・・浮かれまくる日本人達だった!
という訳であまりにバカバカしくてアホらしいストーリーながらも、バブル時代の浮かれっぷりを、小ネタ満載で見せてくれて、さらにはいろんなコスプレしてくれる広末涼子と、バブル時代の人間の浮かれっぷりを絶妙な演技で見せてくれる、阿部ちゃんの「利くね~!」な笑いで、最後まで飽きずに笑わせてくれます。
小ネタと言えば、本人役で出ている、飯島愛、飯島直子(このダブル飯島を出したのは何か意味があるのだろうか?)、ラモスに八木亜希子が、笑わせてくれる。いや~ラモスに「ドーハで後半ロスタイムからのコーナーキックに注気を付けて!」って爆笑!あと、八木アナの「フジテレビの新人アナウンサーです」って堂々と今の八木亜希子が演じてるのも爆笑!
まあこういう小ネタも交えながら、六本木の風景、まだ建設途中のレインボーブリッジ(もちろんお台場にフジテレビもありません)、そして当時のCMやらテレビ番組やらバンバン出てくるので、当時を知ってるいる者はそれにいちいち反応して笑ってしまうのであります。そうそう女性は”ボディコン”で”ワンレン”で眉毛濃いし・・・
真弓もバブルに行った途端に、タクシー代やら何やらであっという間に小金持ちになって、ティファニーのネックレスまでもらってしまうし、バブル絶頂期で典型的な”3高(高学歴、高収入、高身長ちなみに僕は高身長だけ)”の阿部ちゃんはハイテンションに遊びまくるし。
さて、バブル時代に再会して行動を共にする、真弓と下川路。下川路はかわいい真弓をあれこれと誘うが、そのうち彼女が本当にタイムスリップしてきた事(高性能な携帯電話を真弓に見せられ納得)、そして、どうも自分の娘らしい事がわかると、途端に、自分にすり寄ったり、ヘソだしルックや、変な日本語?の真弓に怒り眉をひそめたりする。
そう、今、映画を見ている自分たちはバブル時代の人間(自分も含まれるんだが)を見て可笑しいと笑っているが、バブル時代の人間から見れば、真弓の現在の行動や言動こそおかしいのだ。
ここまで見てふと思った。「バブル崩壊ってのは、日本人のモラル崩壊だったのか?・・・」
真弓は今の日本の象徴だ。その真弓が自分が生まれた時代の親たちの姿を見て、唖然としている。そうあの時代に浮かれて、お金で何もかも解決しようとした時代。経済が崩壊する前に崩壊したのはモラルなのかもしれない。あの時代、自分たちのように若い人間が本来なら手にする事の出来ないお金を持ってしまった。そして、それを消費させる為に、企業はいろんな仕掛けをして、それに若者は惜しげもなくそのお金をつぎ込んで行った。そして、真っ先に始まったのがモラルの崩壊なのではないのだろうか?その先に続くのが現代だとしたら・・・。あまりこの先を深く考えるのは憂鬱になりそうなので辞めます・・・
何とかバブル崩壊をくい止めた?真弓と母親の真理子は無事にドラム式洗濯機じゃなくタイムマシンに乗って現代に戻って来る。そこで彼女達を迎えたのは、総理大臣になった真弓の父、下川路だった!そして、VIP車両に乗って、彼女達はバブル崩壊を免れた現代の風景を見て仰天する。レインボーブリッジは3つに増え!東京には更に多くの高層ビルが乱立する!
おいおい、結局そう言うオチかい!全然反省してないじゃん、ホイチョイ・プロダクションズ!
まあ、この映画見てあまり深く考え込まない方がいいようで。でもやっぱドーハの悲劇だけは変えたいかな?!
だそうだ。でも実体経済って本当に正確に分かってる人いるんだろうか?経済学者?政治家?金融機関の経営者?財務官僚?まあ知っててバブル崩壊したんなら、そういう人たちの責任もあるだろうけど、映画にあるように誰もが浮かれてた時代。犯人探ししても始まらない。
市場経済が始まった近代ではバブル崩壊は何度も起きている。人間が持つ欲望の産物だろう。
失われた10年とか言われる。バブル崩壊後の90年代の事だ。でも僕自身がその間消えて無くなった訳じゃない。その10年の間も生きた。
僕はバブルが始まる1988年に就職して東京に住み始めた。そして、バブル崩壊後も住み続け、いろんな想い出を胸に1995年に福岡に帰ってきた。
バブル崩壊で失ったものと言えば、
出るはずの”もらい放題の残業代”、1度しかもらえなかった、給料の3ヶ月分の賞与、銀座にキープしたボトル、毎晩のように食べ歩いた高級料理、高いブランドスーツ。毎週のように行っていたスキー。お金で買っていた愛情。
でも、バブル崩壊のおかげで得た物も大きかった。東京の下町の暖かさ、素朴で美味しい老舗の味、ユニクロの頑丈なシャツ、東京にも青い空があるって事、部屋から富士山が見えるって事。隣の駅まで歩けばそこには賑やかな商店街がある。そして、お金で買えない友情。
まあ”バブル”への憧れなんてものはあまりない。今の方がよっぽど贅沢かもしれない。パソコンに携帯、DVDレコーダーに液晶テレビ。福岡だったら安くて美味しい物をたくさん食べられる。でも、時よりバブルの頃が懐かしくもある。あの時、身につけた価値観もある。でも今思えば失った大事なものも確かにある。この映画を見てそう思った。それはこの記事の最後の方で書く。
さて、前置きが長くなったが、映画の方はあまりバブルがどうこう言って見る必要はない。
それとタイムマシンものだが、タイムパラドックスについてもいちいち考えない方がいい。何せ、タイムスリップした広末涼子が、子供の時の自分と会ったりするし・・・。
物語は、主人公、田中真弓(広末涼子)が母親の真理子(薬師丸ひろ子)の葬式を執り行っているところから始まる。
真弓は元カレが作った借金に追われて、香典も借金取りで付きまとわれている田島圭一(劇団ひとり)に全部持って行かれる。そこへ財務省の官僚、下川路功(阿部寛)が現れ、「君の母親は死んでいない」と告げられる。
その下川路から、今の日本は借金800兆円を抱え、数年後に日本は崩壊する、それをくい止める為、母親の真理子がドラム式洗濯機型タイムマシン(日立製作所製実名で登場)に乗って、バブル時代にタイムスリップしたと聞かされる・・・・。もうこの時点で無茶苦茶です。
さて、タイムスリップしたまま帰って来ない母親真理子を捜し出し、更にバブル崩壊もくい止める為の白羽の矢を、真弓は立てられる。理由は簡単。真弓の3サイズと身長、体重がタイムマシンに適してるから?!何じゃそりゃ。
という事で、何かわからんけど、借金取りからは逃れられるという事で真弓は、17年前のバブル絶頂期の1990年へ洗濯機・・・じゃなくてタイムマシンの中で泡まみれ?になりながら、タイムスリップするのでした!そして、バブル絶頂期の日本で、真弓が見たものは・・・浮かれまくる日本人達だった!
という訳であまりにバカバカしくてアホらしいストーリーながらも、バブル時代の浮かれっぷりを、小ネタ満載で見せてくれて、さらにはいろんなコスプレしてくれる広末涼子と、バブル時代の人間の浮かれっぷりを絶妙な演技で見せてくれる、阿部ちゃんの「利くね~!」な笑いで、最後まで飽きずに笑わせてくれます。
小ネタと言えば、本人役で出ている、飯島愛、飯島直子(このダブル飯島を出したのは何か意味があるのだろうか?)、ラモスに八木亜希子が、笑わせてくれる。いや~ラモスに「ドーハで後半ロスタイムからのコーナーキックに注気を付けて!」って爆笑!あと、八木アナの「フジテレビの新人アナウンサーです」って堂々と今の八木亜希子が演じてるのも爆笑!
まあこういう小ネタも交えながら、六本木の風景、まだ建設途中のレインボーブリッジ(もちろんお台場にフジテレビもありません)、そして当時のCMやらテレビ番組やらバンバン出てくるので、当時を知ってるいる者はそれにいちいち反応して笑ってしまうのであります。そうそう女性は”ボディコン”で”ワンレン”で眉毛濃いし・・・
真弓もバブルに行った途端に、タクシー代やら何やらであっという間に小金持ちになって、ティファニーのネックレスまでもらってしまうし、バブル絶頂期で典型的な”3高(高学歴、高収入、高身長ちなみに僕は高身長だけ)”の阿部ちゃんはハイテンションに遊びまくるし。
さて、バブル時代に再会して行動を共にする、真弓と下川路。下川路はかわいい真弓をあれこれと誘うが、そのうち彼女が本当にタイムスリップしてきた事(高性能な携帯電話を真弓に見せられ納得)、そして、どうも自分の娘らしい事がわかると、途端に、自分にすり寄ったり、ヘソだしルックや、変な日本語?の真弓に怒り眉をひそめたりする。
そう、今、映画を見ている自分たちはバブル時代の人間(自分も含まれるんだが)を見て可笑しいと笑っているが、バブル時代の人間から見れば、真弓の現在の行動や言動こそおかしいのだ。
ここまで見てふと思った。「バブル崩壊ってのは、日本人のモラル崩壊だったのか?・・・」
真弓は今の日本の象徴だ。その真弓が自分が生まれた時代の親たちの姿を見て、唖然としている。そうあの時代に浮かれて、お金で何もかも解決しようとした時代。経済が崩壊する前に崩壊したのはモラルなのかもしれない。あの時代、自分たちのように若い人間が本来なら手にする事の出来ないお金を持ってしまった。そして、それを消費させる為に、企業はいろんな仕掛けをして、それに若者は惜しげもなくそのお金をつぎ込んで行った。そして、真っ先に始まったのがモラルの崩壊なのではないのだろうか?その先に続くのが現代だとしたら・・・。あまりこの先を深く考えるのは憂鬱になりそうなので辞めます・・・
何とかバブル崩壊をくい止めた?真弓と母親の真理子は無事にドラム式洗濯機じゃなくタイムマシンに乗って現代に戻って来る。そこで彼女達を迎えたのは、総理大臣になった真弓の父、下川路だった!そして、VIP車両に乗って、彼女達はバブル崩壊を免れた現代の風景を見て仰天する。レインボーブリッジは3つに増え!東京には更に多くの高層ビルが乱立する!
おいおい、結局そう言うオチかい!全然反省してないじゃん、ホイチョイ・プロダクションズ!
まあ、この映画見てあまり深く考え込まない方がいいようで。でもやっぱドーハの悲劇だけは変えたいかな?!
![]() | ザ・ベスト・オブ・東京プリン東京プリンエイベックス・マーケティング・コミュニケーションズこのアイテムの詳細を見る |
![]() | 「バブルへGO!!タイムマシンはドラム式」オリジナル・サウンドトラックサントラ, 本間勇輔ソニーミュージックエンタテインメントこのアイテムの詳細を見る |
モラルの崩壊。
そうか。そこまで気づかなかったですが・・。
でも、最悪の景気やモラルの崩壊を乗り越えて、最近の若者は賢い、たくましいと言う話も聞きますし、
やっぱり単純に失われた10年ではないな~とは思いますね。
景気の上がり下がりには、お陰様でと言うべか、ほとんど関係のない暮らしをしていた私なので、映画はただただ、今更ですが、羨ましい~と思って観てきました。
官僚(公務員)であるはずの下川路さんがお金をたくさん持っているらしいところでは??でしたが・・。
というかむしろ若い人たちにこそ期待したいものですね。
ちょうどバブル期に東京に居ましたので、この頃の東京が浮かれていたのは間違いないです。自分もいろんな体験をしたんで・・・
でも地方はそうでも無かったのかもしれないですね。その時には東京しか知らないので、そこは分かりません。
一番、印象深かったのは、バブル崩壊後に客先のビルの上から、そのお客さんと会話した時です。
「あの建設中のビル、もう1年もあのまま何だよねえ」
そんなビルが東京のあちこちにありました。
まあ僕なんか、タクシーをお金で止めるような余裕は無かったので(笑)、終電終わったら歩いて帰ってましたよ。3時間くらいかけて・・・
バブルを経験して、むしろモラルの大切さや、人の人情の有り難さを知った気がします。そう言う意味で貴重な体験だったのかもしれませんね。
今の方が心としては豊かな暮らしをしている気もします。