そろそろ旬も終わる頃だが、牡蠣の美味しい時期である。
スーパーの鮮魚売り場に行くと、パックに詰められた牡蠣のむき身がズラリと並んでいる。
生食の基準を満たすために、細菌を減らすために徹底的に洗浄された生食用よりも、
最低限の水洗いしかなされていない加熱調理用の方が、うま味が落ちてなくて美味い。
福岡・豊前産の殻付カキ。
昨年3月に発生した、東日本大震災による大津波の影響で、
広島に次ぎ、牡蠣の生産高(漁獲高?)二位の産地、
三陸沖の牡蠣の養殖場(カキ筏)が大打撃を受け、
その影響あってか、今年は若干価格が高めのように感じる。
もともと九州に出回る牡蠣は、
三陸産ではなく、広島産のものがほとんどなので、
それほど影響ないかも知れないが、
東北・関東や甲信越などでは、けっこう影響があるのではなかろうかと思う。
韓国からの輸入のものも多いらしく、不足分はそれで補われているかもしれない。
兵庫・播磨灘産の生食用カキ。
牡蠣は色んな調理法があるが、どれも美味しい。
濃厚な味を堪能できる生食。
醤油と酒を垂らして、香ばしい匂いも堪能できる、焼き牡蠣。
調味料はいらず、少し酒を加えるだけで煮汁そのものが調味料ともなる、茹で牡蠣。
カキ料理の定番、この時期、洋食屋のみならず、
とんかつ店やカレー店にまでメニューが登場する、カキフライ。
広島には専門店もあるらしい、牡蠣が主役の冬の鍋、牡蠣の土手鍋。
ざっと思い浮かべただけでも、これだけあり、想像するとよだれが出てしまう。
新鮮な殻付きでないと堪能できないが、
焼き牡蠣が一番美味いかな?
牡蠣は栄養も豊富。
タンパク質にミネラル、多種多様な栄養素を豊富に含み、“海のミルク”と呼ばれる。
あのナポレオンも好んで食べたというほどに、牡蠣を好んで食べるフランス。
そのフランスのどこだったかの港街では、牡蠣は“医者いらず”と呼ばれ、
“風邪をひいたら牡蠣を食え”といい、生ガキを食べるらしいのだが、
確かに牡蠣には風邪の症状緩和に有効な栄養素を豊富に含んでいるものの、
実際には抵抗力の落ちているときに生ガキなんか食って、
ノロウイルスなんぞにやられたら、ひとたまりもない・・・。
広島産の生食用カキ。
産地を見分けられる人なんて居るのだろうか?
牡蠣にはブドウ糖の一種・グリコーゲンが豊富に含有されており、
菓子メーカー・江崎グリコの創業者、江崎利一 氏が、
牡蠣の煮汁を高熱で衰弱した息子に飲ませて、それを治したというエピソードがあり、
やはり牡蠣の栄養が、風邪などの治癒に有効なんだということは解る。
その後、江崎氏は牡蠣の煮汁に含有されるグリコーゲンを、
子供たちの健康維持・栄養補助になる商品にしたいと考え、
敬遠されるその苦味を紛らわせるために、試行錯誤しながら、
子供に大人気の甘いキャラメルに入れて商品化したといわれている。
“一粒300メートル”はダテじゃない!
グリコキャラメル、自分が子供の頃は普通に四角形だったと思うんだけど、
最近のものはハート型になっていて、容量も減ったような気がする。
グリコ・森永事件以降しばらくの間、開封が解るように銀色の封緘シールが貼られていたっけ。
中華料理に欠かせない調味料、オイスターソース。
日本語で“牡蠣油”と呼ばれるが、その名のとおり牡蠣が原料。
牡蠣の煮汁を濃縮し、砂糖やデンプンなどを加えて漆黒の調味液にしたもの。
中華料理にはこれを入れないと、コクもうま味もまったく出ない。
だし無しで、みそ汁や煮物などの和食を作るようなもの。
先日、中華料理店で食べた、牡蠣のあんかけ土鍋丼を、
レシピも判らないまま、自分流に作ってみた。
丼の後ろに戻しておきながら入れ忘れたきくらげが・・・。
オイスターバーへ一度行ってみたいが、近所にない。
福岡市内の中心部や、小倉辺りに行きゃあるだろうが、
牡蠣のためだけに、そこまで行くのもなあ。
こんな記事を書いていたら、また牡蠣を食べたくなってきた・・・・。
室内で殻付カキを焼くと、殻の破片が飛び散って、
こんな悲惨なことになる・・・。
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