最近スーパーなどのパン売り場で、
やたらと勢力を広げている調理パンがある。
フジパンの、"元祖スナックサンド”だ。
これ、山崎パンのランチパックのパクリじゃね?
おそらく、ほとんどの人がそう思うはず。
商品ラインナップも、そしてその形状も、
山崎パンの主力調理パン、ランチパックに酷似しているのだ。
だが、フジパンはそれに反論。
元々、サンドイッチの元祖はウチのスナックサンドだ!
商品を大幅リニューアルし、大々的に元祖をアピール。
新聞広告など、宣伝も派手にして攻勢に出た。
ご存知山崎パンのランチパック。
不動の人気を誇る。
そう、元々フジパンにスナックサンドという、調理パンが存在したのだ。
だが、すぐに山崎の類似商品、ランチパックにシェアを取られた。
対抗措置として、2枚入りから3枚入りに変えたが、
実質、ランチパックの半分くらいの大きさのものが三個入り。
つまりランチパックと比較すると、25%少ない。
さらにその粗悪な品質。
やたらパッサパサでボロボロの食パン、中はほんの気持ち程度の具。
大きさが半分になれば、中の具材は1/3くらいになってしまう。
ラインナップも少ないうえに美味しくないときた。
こんなだから、後から誕生したランチパックに、まるごと持っていかれ、
その存在はほとんど知られていなかった。
コラボ商品の小籠包と、地域限定の九州産高菜炒め&マヨ。
ここ10年ほどで、ランチパックの人気が急上昇。
CMに若者をターゲットにした旬なタレントを起用して、広告も大々的に。
バリエーションも豊富で、期間限定商品,地域限定商品,コラボ商品など、
多岐多彩な商品で消費者を楽しませてくれる。
スーパーなどのパン売り場で専用の棚が設けられるほどの人気に。
ランチパックの人気沸騰におもしろくないのが、フジパンだ。
これまでも販売中止などはせず、細々とスナックサンドは販売し続けていた。
だが、ほとんど店頭に並んでいるのを見かけることはなく、
ランチパックのバッタモン扱いされ、とうとうシェアは1.5%に!
販売40周年を迎え、スナックサンドの巻き返しを計った。
元祖をアピールし、ラインナップを増やし、コラボ企画を開始し、
怒涛の反撃を開始。
右は地域限定の九州産高菜炒め&マヨ。
高菜も超細かくカットされたものが、申し訳程度にしか入っていない。
左も地域限定のかねふくの明太子入ポテサラ。
かねふくは福岡市に本社を置く、明太子(小売)業界4位の大手メーカー。
そして、その努力が実り、
ランチパックとのパン売り場での占有率が、フィフティフィフティ(自分調べ)に!
なかには専用のワゴンまで設けてもらって、大量に販売されている。
やればできるじゃないか、フジパン!
業界第三位の実力を見せてくれる。
で、見事な復活劇を見せてくれた、生まれ変わったスナックサンドを食べてみた。
数年前、3個入りだった頃は、本当においしくなかった。
さあ、どう改良されたか?
右:ハム&マヨ
左:ツナ&マヨ
パンはふっくらふわふわ、表面もなめらかになっていた!
前のパッサパサボロボロのに比べてたら、すごい進化だ!
これは合格。
肝心の具。
定番はまあ、ソツない味。
ツナ&マヨはタマネギがそこそこ入っていて美味い。
ただ、ハム&マヨやテリヤキチキン&マヨはひどい。
味が悪いわけじゃなく、具がほとんどソースなのだ。
ハムもテリヤキチキンも入ってやしない。
それぞれ、コーンビーフのかけら程度のハムらしき破片、
極々小粒の鶏そぼろが、ポツポツ・・・そんな程度。
これは・・・。
期待したカレーも具は入っておらず。
焼きそば&からしマヨも、同じランチパックの焼きそばと比べると麺の量は少ない。
販売価格がランチパックよりも安い。
メーカー希望小売価格は同程度なのかもしれないが、
大体78円~100円くらいで廉売されている。
販売価格を抑えるために、ひょっとしたら具をケチっているのかもしれない。
値段が安いので、まあ仕方ないかと思えるが、
ソースがほとんどの具に違和感を覚える。
これなら、198円,298円出して、レタスにハムにチーズの入った、
ふつうのフレッシュ・サンドイッチ買うがね。
バリエーション展開のひとつ、黒糖スナックサンドシリーズ。
調理パンではなく、菓子パンとしてふつうにおいしい。
黒糖パンはフジパン強いからな。
ベルギーチョコなんてのもある。
15種類以上は買って食べたと思う。
残念ながら、どれも、これは!って思うのはなかった。
コラボ商品も、小籠包とかひどかった・・・。
決してまずくはないんだけど、ランチパックと比較すると、どこかショボい。
ソツないものもあるんだけど、それじゃ物足りない。
"サンドイッチ”というからには、具が感じられないと意味がない。
ほとんどソースで片付けているから不満を抱いてしまう。
元祖だからといって、"最高品質でなければならない”ということはないかもしれない。
だが、奪われたシェアを取り戻したいのであれば、消費者を動かすものがなければ無理だ。
綿密なマーケティングと試作を重ねて、新生スナックサンドを世に送り出したと思うが、
シェア回復、逆転には、まだまだ商品力が足りないと思う。
単に"元祖"をアピールすることが目的だったのならば、これでいいのかもしれないけれど。
ガラにもなく辛口評価な記事となってしまったが、
子どもの頃、電話で民話聞いたくらい、フジパンが好きだからこそ。
大々的な新聞広告。
テレビ番組頁の五ヶ所の広告枠を独占!
すごい力の入れようだ。
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