よろず戯言

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スナックサンド

2015-10-14 23:35:39 | グルメ

最近スーパーなどのパン売り場で、

やたらと勢力を広げている調理パンがある。

フジパンの、"元祖スナックサンド”だ。

 

 

これ、山崎パンランチパックのパクリじゃね?

おそらく、ほとんどの人がそう思うはず。

商品ラインナップも、そしてその形状も、

山崎パンの主力調理パン、ランチパックに酷似しているのだ。

 

だが、フジパンはそれに反論。

元々、サンドイッチの元祖はウチのスナックサンドだ!

商品を大幅リニューアルし、大々的に元祖をアピール。

新聞広告など、宣伝も派手にして攻勢に出た。

 

ご存知山崎パンのランチパック。

不動の人気を誇る。

 

そう、元々フジパンにスナックサンドという、調理パンが存在したのだ。

だが、すぐに山崎の類似商品、ランチパックにシェアを取られた。

対抗措置として、2枚入りから3枚入りに変えたが、

実質、ランチパックの半分くらいの大きさのものが三個入り。

つまりランチパックと比較すると、25%少ない。

さらにその粗悪な品質。

やたらパッサパサでボロボロの食パン、中はほんの気持ち程度の具。

大きさが半分になれば、中の具材は1/3くらいになってしまう。

ラインナップも少ないうえに美味しくないときた。

こんなだから、後から誕生したランチパックに、まるごと持っていかれ、

その存在はほとんど知られていなかった。

 

コラボ商品の小籠包と、地域限定の九州産高菜炒め&マヨ。

 

ここ10年ほどで、ランチパックの人気が急上昇。

CMに若者をターゲットにした旬なタレントを起用して、広告も大々的に。

バリエーションも豊富で、期間限定商品,地域限定商品,コラボ商品など、

多岐多彩な商品で消費者を楽しませてくれる。

スーパーなどのパン売り場で専用の棚が設けられるほどの人気に。

 

ランチパックの人気沸騰におもしろくないのが、フジパンだ。

これまでも販売中止などはせず、細々とスナックサンドは販売し続けていた。

だが、ほとんど店頭に並んでいるのを見かけることはなく、

ランチパックのバッタモン扱いされ、とうとうシェアは1.5%に!

販売40周年を迎え、スナックサンドの巻き返しを計った。

元祖をアピールし、ラインナップを増やし、コラボ企画を開始し、

怒涛の反撃を開始。

 

 

右は地域限定の九州産高菜炒め&マヨ。

高菜も超細かくカットされたものが、申し訳程度にしか入っていない。

左も地域限定のかねふくの明太子入ポテサラ。

かねふくは福岡市に本社を置く、明太子(小売)業界4位の大手メーカー。

 

そして、その努力が実り、

ランチパックとのパン売り場での占有率が、フィフティフィフティ(自分調べ)に!

なかには専用のワゴンまで設けてもらって、大量に販売されている。

やればできるじゃないか、フジパン!

業界第三位の実力を見せてくれる。

 

で、見事な復活劇を見せてくれた、生まれ変わったスナックサンドを食べてみた。

数年前、3個入りだった頃は、本当においしくなかった。

さあ、どう改良されたか?

 

 

右:ハム&マヨ

左:ツナ&マヨ

 

パンはふっくらふわふわ、表面もなめらかになっていた!

前のパッサパサボロボロのに比べてたら、すごい進化だ!

これは合格。

肝心の具。

定番はまあ、ソツない味。

ツナ&マヨはタマネギがそこそこ入っていて美味い。

ただ、ハム&マヨやテリヤキチキン&マヨはひどい。

味が悪いわけじゃなく、具がほとんどソースなのだ。

ハムもテリヤキチキンも入ってやしない。

それぞれ、コーンビーフのかけら程度のハムらしき破片、

極々小粒の鶏そぼろが、ポツポツ・・・そんな程度。

これは・・・。

 

 

期待したカレーも具は入っておらず。

焼きそば&からしマヨも、同じランチパックの焼きそばと比べると麺の量は少ない。

 

販売価格がランチパックよりも安い。

メーカー希望小売価格は同程度なのかもしれないが、

大体78円~100円くらいで廉売されている。

販売価格を抑えるために、ひょっとしたら具をケチっているのかもしれない。

値段が安いので、まあ仕方ないかと思えるが、

ソースがほとんどの具に違和感を覚える。

これなら、198円,298円出して、レタスにハムにチーズの入った、

ふつうのフレッシュ・サンドイッチ買うがね。

 

バリエーション展開のひとつ、黒糖スナックサンドシリーズ。

調理パンではなく、菓子パンとしてふつうにおいしい。

黒糖パンはフジパン強いからな。

 

ベルギーチョコなんてのもある。

 

15種類以上は買って食べたと思う。

残念ながら、どれも、これは!って思うのはなかった。

コラボ商品も、小籠包とかひどかった・・・。

決してまずくはないんだけど、ランチパックと比較すると、どこかショボい。

ソツないものもあるんだけど、それじゃ物足りない。

"サンドイッチ”というからには、具が感じられないと意味がない。

ほとんどソースで片付けているから不満を抱いてしまう。

 

元祖だからといって、"最高品質でなければならない”ということはないかもしれない。

だが、奪われたシェアを取り戻したいのであれば、消費者を動かすものがなければ無理だ。

綿密なマーケティングと試作を重ねて、新生スナックサンドを世に送り出したと思うが、

シェア回復、逆転には、まだまだ商品力が足りないと思う。

単に"元祖"をアピールすることが目的だったのならば、これでいいのかもしれないけれど。

ガラにもなく辛口評価な記事となってしまったが、

子どもの頃、電話で民話聞いたくらい、フジパンが好きだからこそ。

  

大々的な新聞広告。

 

 

テレビ番組頁の五ヶ所の広告枠を独占!

すごい力の入れようだ。

 



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