島根に向う車中で、俊輔はこれからの仕事の段取りを立てていた。
いずれにしても、取材活動は明日。
島根、四国、九州が今回、回る先だった。
(少し、ハードになるなぁ)そう、思っていた。
車窓からは木々が、新しい緑になり、これからの活発な様相を呈し始めている。
会社を出る時に、出張費を貰いに行った経理部の2人の女性の顔が、車窓の窓ガラスに、浮かんでは消えて、列車のスピートで、かき消されていく・・・・
(2人ともきれいだ・・・甲乙付け難い・・ユリやバラが、どう甲乙つけていいのか、分からないのと同じか?・・・・)そんな事をぼんやりと、思い出しながら、席に・・・
「おつまみ!!・・ビールはいかがですかぁ?」車内販売
「すいません!・・・ビールとピーナツを下さい」ビール2本とビーナツを買う
のんびりビールを飲んで、ゆっくりする俊輔だった。
俊輔自身も気が付いていなかったが、何かを求めていた。
19才・・・
初めての社会人。
新しい仕事の興味もそうだったが、仕事以外にも、何かを欲していた。
それは潜在的な、というより無意識と、言った方がいいかも知れない。
若いエネルギーに満ちて、なんでもやってやろう、という進取の気性に加えて、その何かが、まだ、自身すら分からなかった。
全てを投げ打って、没頭できるものだった。
何かは分からない。
丁度、海底の底の底に、その何かが、じっと静かに、沈んでいるようだった。
その底には、太陽の光は当っていない。
俊輔が気が付いた時、初めて、光の存在に目覚めるだったが、今は、本人も知らない。
ビール2本ではすぐ、飲み終わってしまうので、日本酒を再度、2本買い、一気に飲み干す。そんな風にして、やっと目的地に列車は、滑りこんでいった。
島根は勿論、初めて。
着いた時間も夕方のせいか、島根の印象は、旅館を前にして、なんとなく暗い心象を受けていた。その場所、地域に独特な、匂いというものがあった。
それが、どこから来るものなのか、分からない。
「いらっしゃいませ!・・」旅館の女将
「・・・・・」
「お風呂は下でございます・・どうぞ、ごゆっくりと」そう言って、お茶とお菓子を置く
俊輔は背広を着替えて、ゆかたになり、下の風呂へと、階段を降りていく・・
旅館らしく風呂もそう大きくない。
着替えをするところには、籠にゆかたがあり、すでに先客が入っていた。
俊輔も、躊躇する事なく、列車の疲れを取るために、ドアーを開ける
ガラガラ・・旅館らしい音
風呂場は湯気が立ち込めている・・・・
先客の人が、立ってシャワーを浴びているのが、湯煙の中から、裸身が見える。
俊輔も、中に足を入れた瞬間、ハッとした
先客も、同じように、ビックリして、立ち尽くす・・・・。
女性だったのだ。
(おかしい?・・混浴なんて聞いていない)俊輔も驚いた
2人が裸のまま、同じ気持ちで、立ち尽くした。
時間にして、おそらく数秒か、数分か、分からない。
お互い、無言。
しかし、やはり女性の方が、強い。
「出ていって下さい!!」ピシャリと、言う
「はい・・・・」そう言うのが精一杯。あわてて、風呂場を後にする
部屋に戻り、俊輔は・・・・
(まいったなぁ!!)。。。。
ビールを冷蔵庫から抜き出し、て、ハプニングを振り返る
でも、何か、下が、スウスウしている。
あっ・・・ゆかたの下のものがない。
パンツをあわてて、履いて戻るのを忘れたのだった。
(あぁぁぁ???)
外は暗くなり、パンツを買うのも億劫。
その晩は、ノーパンツ、ゆかたで、冷んやりする、一夜を明かした。
寝言で(パンツ、パンツ)と言ったか、どうか????
いずれにしても、取材活動は明日。
島根、四国、九州が今回、回る先だった。
(少し、ハードになるなぁ)そう、思っていた。
車窓からは木々が、新しい緑になり、これからの活発な様相を呈し始めている。
会社を出る時に、出張費を貰いに行った経理部の2人の女性の顔が、車窓の窓ガラスに、浮かんでは消えて、列車のスピートで、かき消されていく・・・・
(2人ともきれいだ・・・甲乙付け難い・・ユリやバラが、どう甲乙つけていいのか、分からないのと同じか?・・・・)そんな事をぼんやりと、思い出しながら、席に・・・
「おつまみ!!・・ビールはいかがですかぁ?」車内販売
「すいません!・・・ビールとピーナツを下さい」ビール2本とビーナツを買う
のんびりビールを飲んで、ゆっくりする俊輔だった。
俊輔自身も気が付いていなかったが、何かを求めていた。
19才・・・
初めての社会人。
新しい仕事の興味もそうだったが、仕事以外にも、何かを欲していた。
それは潜在的な、というより無意識と、言った方がいいかも知れない。
若いエネルギーに満ちて、なんでもやってやろう、という進取の気性に加えて、その何かが、まだ、自身すら分からなかった。
全てを投げ打って、没頭できるものだった。
何かは分からない。
丁度、海底の底の底に、その何かが、じっと静かに、沈んでいるようだった。
その底には、太陽の光は当っていない。
俊輔が気が付いた時、初めて、光の存在に目覚めるだったが、今は、本人も知らない。
ビール2本ではすぐ、飲み終わってしまうので、日本酒を再度、2本買い、一気に飲み干す。そんな風にして、やっと目的地に列車は、滑りこんでいった。
島根は勿論、初めて。
着いた時間も夕方のせいか、島根の印象は、旅館を前にして、なんとなく暗い心象を受けていた。その場所、地域に独特な、匂いというものがあった。
それが、どこから来るものなのか、分からない。
「いらっしゃいませ!・・」旅館の女将
「・・・・・」
「お風呂は下でございます・・どうぞ、ごゆっくりと」そう言って、お茶とお菓子を置く
俊輔は背広を着替えて、ゆかたになり、下の風呂へと、階段を降りていく・・
旅館らしく風呂もそう大きくない。
着替えをするところには、籠にゆかたがあり、すでに先客が入っていた。
俊輔も、躊躇する事なく、列車の疲れを取るために、ドアーを開ける
ガラガラ・・旅館らしい音
風呂場は湯気が立ち込めている・・・・
先客の人が、立ってシャワーを浴びているのが、湯煙の中から、裸身が見える。
俊輔も、中に足を入れた瞬間、ハッとした
先客も、同じように、ビックリして、立ち尽くす・・・・。
女性だったのだ。
(おかしい?・・混浴なんて聞いていない)俊輔も驚いた
2人が裸のまま、同じ気持ちで、立ち尽くした。
時間にして、おそらく数秒か、数分か、分からない。
お互い、無言。
しかし、やはり女性の方が、強い。
「出ていって下さい!!」ピシャリと、言う
「はい・・・・」そう言うのが精一杯。あわてて、風呂場を後にする
部屋に戻り、俊輔は・・・・
(まいったなぁ!!)。。。。
ビールを冷蔵庫から抜き出し、て、ハプニングを振り返る
でも、何か、下が、スウスウしている。
あっ・・・ゆかたの下のものがない。
パンツをあわてて、履いて戻るのを忘れたのだった。
(あぁぁぁ???)
外は暗くなり、パンツを買うのも億劫。
その晩は、ノーパンツ、ゆかたで、冷んやりする、一夜を明かした。
寝言で(パンツ、パンツ)と言ったか、どうか????