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企業を元気にさせる辛口コンサルタント戦記

日本経済を支えている中小企業事業者の為に 24時間戦うコンサルタントのTAKAです。よろしく~

『時間』 ②

2006-09-01 14:45:33 | ビジネス
こんにちは。TAKAです。
今日はリクエストがありましたので、昨日に続き「時間」のことを話題にします。
今日は「残業時間」についてです。

昨年来、大手企業などが現職・退職社員から残業代の不払いの訴訟を起こされ、最高2年間遡って支払うケースがありました。
昭和の後半期を駆け抜けてきた年代の者にとっては、残業代を退職後、要求するという発想は全く考えられないことなのですが、時代が変わったんだと思うようにしています。

では、残業とは。
本来、通常の時間内に業務が終了するように計画されるところ、何らかの事由により、1日の業務等が終了しない場合、時間を超過してでも終了させるための時間を「残業」と呼ぶ。

従って、残業は「やむを得ず」発生するものであり、個人の能力によって起こることもある。例えば、業務処理能力が優れた社員は、規定時間内にやるべくことを全て終わらせることができ、残業代がゼロとなる。逆にだらだらと処理をしていた者は、当然、規定時間に予定の業務が終了せず、残業をすることになり、結果「残業代」として、実質給与が増加する。仕事ができる者より劣る者の方が給与が多いというのは、単に「拘束時間」が多いからという理由付けは、経営側としてもなかなか納得できないことである。

一般的に「残業」を「自主申告制」としているところと「残業命令制」にしているところが多い。
申告制は、担当者が「本日、残業してでも、やらなければならないことがある」ということで、その内容と残業する時間を申請し、決裁者はその内容を吟味した上で、「余分な人件費を使ってでも、その仕事はやるべきであり、結果、会社にとってプラスとなる」との理由により残業することが認められる。
命令制は、責任者が仕事の進捗上、遅れているときなど、部下に対して、「その仕事は残業代を支払ってでも早急に終わらせるべきこと」と判断し、やるべき内容と時間を残業担当者に告げ、行わせることである。

要は「費用(残業手当)対効果」で判断すべきで、「今日は、夜、暇だから残業でもして・・・」などのアルバイト感覚の社員を作らないことにある。
また、管理職(責任者)は、「残業をさせるとその分、自分の給与が減る」という考えを持たねばならない。

私のサラリーマン時代の社員のときは「固定残務手当」という意味不明なものがあり、夜中まで働こうとも給与は一定でした。
時代がよくなったのでしょうか。日本が豊かで平和な国になったのでしょうか。
「温故知新」を思わざるを得ない毎日です。

『時間』

2006-08-31 15:04:34 | ビジネス
こんにちは。TAKAです。
8月も今日で終わりますが、今年の夏の想い出は・・・、何もありません・・・。
24時間365日戦うコンサルタントは、季節感を肌で感じるだけで十分なのです。
ただひたすらにクライアントの利益向上だけを追求し、それが想い出になるまで頑張りたいと思います。
今日は、時間のことについて少し書きます。

昨今、労働者環境が充実した世の中となり、退職後も「残業代」を請求できるような働く者の権利を守る風潮です。育児休暇の充実など、喜ばしいことではありますが、コンサルタントの立場としましては、労働者の権利を主張するなら当然、労働者の義務も同等に果たすべきと思います。

では、労働者の義務とはと聞かれると・・・。会社の要求通りの成果を出すことなのです。
経営側は、やはり「給与」との対成果を見てしまうのです。当然、その人の将来性や期待が給与には含まれているのですが、これは人事投資なのです。

1日8時間、週40時間、月200時間。通常はこの程度が労働時間と思います。これに「残業」と思い込んだ時間が含まれます。
この限られた時間の中で、今日やること、今週やるべくこと、今月やらなければならないことを処理しなければならないのです。

従って、「時間の使い方」が重要なのです。
特にデスクワーク中心の人で、営業企画や推進の責任者は、「考える時間」「行動する時間」「調査や検証する時間」「他所と打合せする時間」など、内容は多彩となるため、その時間配分で仕事の進捗状況が変わることを認識して進めなければならない。

そして「作業時間」を単純作業として放置せず、常に創意工夫をもって時間短縮、作業効率の改善等を学習し、進化させなければならない。思考時間と作業時間。どちらも同じ重要性を秘めている。単純作業を馬鹿にしてはならない。そして、時間との戦い(バランス)である。

Lost time is never found again. And Time is money


『人事愛』

2006-08-30 11:08:54 | ビジネス
おはようございます。TAKAです。
先日、同業のコンサルタントの人との会話で、心に残ることがありましたので、今日はそのことを書きます。

昔の戦争(近代的な武器もない時代)では、人と人が剣や槍を使って、ぶつかり合っていた。
日本の歴史でも、ひとつの合戦に数千人が死亡し、中国の歴史では数万人の人が命を落としているという。
元々は、覇権争いや領地争いなのであるが、原因としてはその国のトップのエゴに近いものから始まっているケースがほとんどである。無防備に近い鎧と剣を持たされ、人数あわせのように民が戦争のために集められ、何のために人が人を殺戮しなければならないのかという理由も知ることなく、運悪く死に絶えて行く。そういう時代が確かにあった。

・・・。話は、歴史ではなく、そんな時代の上司(上官)や上に立つもののマネジメントの話です。
ここに2人の隊長がいました。お互い500人の兵士を抱えており、戦力はほぼ互角でした。
ただ違う点は、一人の隊長は、日々の厳しい訓練も共にし、食事や夜の宴会なども一緒にいて、全員の名前や故郷なども知っており、皆に慕われていた。
もう一人の隊長は、一人ひとりの名前などは知らないが、500名の戦力や特性、強みや弱点を把握しており、勝つための戦略をたて、犠牲を最小限にするために、人情で判断ミスが出ないよう、あえて部下から距離をとり、孤独な隊長であった。

そんな2人が、ある戦いの前に出会い、議論となった。(2人をAとBとする)
A:「部下と仲良くなって、人情が優先すると、死んでこいと言えなくなるぞ、それが弱点となる」
B:「俺たちは、大義で戦っている。皆それを理解しているからこそ、最大限の力を発揮してくれているんだ」
A:「隊長として、結果的に勝たなくては意味がない。勝てば死んだ者も勝者として扱えるが、負ければ犬死になってしまうぞ」
B:「みんな死ぬことが怖い。勝っても負けても死にたくない。みんな死んでゆくことの大義が欲しいんだ。だから俺はできるだけ部下と共に語り、大義のために死んでいった者のことを忘れないようにしている。」
A:「部下への愛情は理解できるが、その為に隊長として判断ミスを犯し、敗北してしまうこともあるぞ」
B:「じゃ、君の部下は、君のために死んでくれるのか。人は単純で本来、利己的なんだ。いざとなったら、たとえ君の命令でも戦地から逃げ出す部下が出てくるぞ」
A:「君は恐らく、一人の部下を助けるために100人を犠牲にするような行動をするだろうな・・・」
B:「君は恐らく、敗戦が見えてくると部下全員に見捨てられるだろうな・・・」

この二人が、いずれ戦うことになったという。どうなったことやら・・・。


・・・という話で、その人と少々議論をしました。
結局、Aさん、Bさんも人間性や戦時環境の話にもなりましたが、現在の会社内における上下関係や人事マネジメントに通ずるものがあると、お互いに認識した夜でした。

いろいろ考えさせられた日でした。

『組織』

2006-08-29 12:26:42 | ビジネス
こんにちは。TAKAです。
今日は、クライアント会社の新任課長さんより「組織」ついてのリクエストがありましたので、私がいつもセミナー等で言っていることを少し書きます。

中堅幹部・中間管理職と呼ばれる階層の人が、時折感じること・・・・
「何のための組織なんだろうか・・・」
「俺の役割って、必要なんだろうか・・・」

経営側と労働側の間で、悩んでいる人も多いと思います。

しかし、「組織」というものの原点を考えると人類がある一定の思考能力を持って以来の始まりであり、最初の呼べるものはまず「家族」と考えられる。「親や年長者の意見に従う」ことから何らかの指示・命令に対して、履行・服従につながり、ひとつの組織が出来上がる。
「家系図」と「組織図」が似ているのは、そういうことからである。

次に、「食物」を得るために、ある特定の場所に人と家族が多く集まり、集落となる。
当然、集団ができると、人と人のトラブルなどが起こるため、ルールを作るようになる。その中で、「ルールの番人」となる人が、その集落の長(オサ)となる。(大抵は、意見力がある者や知恵者が最初の長になったはずである)その長の考えを重んじ、集落の人々はその意見に従い、生活をするようになる。様々なルール作りや意見を長に求め、長もその責任を感じながら役目を果たしていたのだと考えられる。その長(オサ)の役目が、組織の長(チョウ)の原点であり、社長・部長・課長となるのである。

日本型組織の原型は、武家社会時代の「大名」制度からきている。いわゆるオーナー会社の組織は、大名一家そのものだとも言われる。
欧米型の組織は、「資本と経営は分離されている」のが基本で、資本家が経営者に会社経営を委任し、収益(利益配当)を求めるものである。

ということで、「組織」の歴史を知ったところで、中堅管理職の悩みはなくならないが、「組織」自体は、「何かを守るため」にあるものであり、管理職は、そのための「役割分担」なのである。


会社組織は、部下と会社と自分自身を守るためにある。今一度、管理職は、その組織の中での自身の役割と部門の役目を正しく確認し、その職務を果たすべきである。


『参謀』

2006-08-28 14:57:53 | ビジネス
こんにちは。TAKAです。
ようやく涼しくなってきたような気がします。暑さが苦手な私にとっては、早く秋が来るとこを望んでいます。
今日もある会社のことを題材に書きます。

オーナー社長の会社によくあることなのですが、社長の意志や方針、計画をよく理解しないでやった為に、後に問題となるケースがあります。
私のあるクライアントの会社でも社長の事業スピード、感覚、思考が正確に伝っていないために、結果的に社長が望む運営になっていないことが多いのです。
そもそもオーナー社長というのは、経営を感覚的に実行することが多く、それが大飛躍する要因ともなるのです。
そして、所謂ナンバー2という人は、その社長の指示・方針を具体的な戦略にして、実行させなければならない。当然、その結果も正確に報告しなければならない。

どんなに優れた社長がいたとしても、その部下が無能ならその会社の発展はありえない。
極端に言えば、企業は「作戦参謀」の腕次第ということになる。

過去、大躍進した会社の社長には、有能な参謀がいました。その人たちは、決していつも陽の当たる場所にいるわけでも、表舞台に出るわけでもない。
参謀役として、社長の分身として、影となり活躍しているのです。

そして、有能な参謀というものは、自然発生するものでも、カリスマ的に存在するものではない。
自身の努力と責任感が、有能な参謀を作り上げるものである。

参謀の条件の一つ。
「己という利己を失くし、己の全知全能をかけ、絶対の成功を企てられる者」