息子夫婦へ
金沢旅行、お世話様でした
いい旅行楽しませてもらったよ
体の方は落ち着きましたか?
二人ともそれぞれに大変だったね
旅行前からの計画や準備、そして実行
もろもろのことが重なって
でも、自分で計画し実行する
そのフリープランもいい
二人の真似は、父母にはできませんが…
その良さを堪能させてもらった
日本三大名園の
誉れ高き兼六園に
見事な建物、成巽閣
書院・数寄屋の造りにて
山川草木紅葉の
一幅名画を見る思い
忍者寺なる妙立寺
次なる武家の屋敷には
いくさ当時の備えあり
文武両道、見事な調和
歴史の香り、現代に
彩り冴える茶屋街の
中に浮き立つ懐華楼
色香残す棲家なり
ゆかし伝統秘めながら
秀でる遊芸晴れ舞台
社交界のいやしにと
教養積みたる舞い芸妓
いざなう幽玄夢世界
遥か彼方を眺むれば
春爛漫の絵巻物
名だたる文豪、泉鏡花や室生犀星
生誕の地記念館を訪ねては
まるで学生時代に返ったよう…
その足跡にふれていた
はたまた食事は何だろう?
麩の珍味の手打ちそば
そして新鮮魚懐石と
気づかぬ名所や旧跡の
穴場に至るところまで
案内ありて名物・名産
遭遇出来たこの旅行
秋深し、紅葉真っ盛りの金沢
さすがはと堪能せし風景
また一ついい思い出作りが
できましたねと
母さんも喜んでいた
いろいろと ありがとう
お茶屋の「志摩」は
文政三年(1820)のこと
加賀藩の命によって
浅野川茶屋街に
格式高い建造物として
創設される
今なお典型的な
お茶屋の造りを
そのまま残している
現在の石川県金沢市東山
「ひがし茶屋街」となった
貴重な文化遺産の一郭である
国指定の重要文化財
歴史愛好者、観光客の
にぎわう街となる
座敷に飾られし
味わい深い屏風絵
添えられた言葉も
ご覧ください
角岡伸彦氏の近著
「ピストルと荊冠」を読む
253ページに及ぶA5版の単行本
感動の余韻暫しつづく
大阪市の事件を取り上げ
幅広い視点で問題を語る
丹念な調査、現地での取材活動
本物を求めて現場主義に徹す
「講談社ノンフィクション賞」を受賞
出会いは云十年前
加古川市の中学校に学ぶ生徒、教える教師
処女作「被差別の青春」以来
すべてを読了、親交さらに深まる
解放運動や行政施策
成果を公正に分析し
生き方への注目
深層を究める
読後に感じる
差別や被差別を超えた心
豊かな人間性、強い絆
そして情愛の深さ…
『この子の病気が治るなら、ウンチを食べることも厭わない』
幼い我が子の病気、生前とても心配していた母
「我が子のウンチなら、いつでも喜んで食べるよ
この子の病気が治るなら・・・」と
こんな思いに、心底かられたことを述懐している
『お前が、悪さして引っ張って行かれるなら
母は警察でも牢獄でも、何処へでも付いて行く』
「子どもの非行は、親の責任」と、満面の愛情を感じる
古いタイプの親であろうか?
子どもの悪さに、そんな言葉を吐いた幼き日の記憶がある