高校の時、水泳の授業があった。
高校3年の時だ。体育の授業は3クラスが
何グループかに分かれて好きな科目を
選択するというシステムだった。
僕は卓球やバドミントンをやるグループに属していた。
そんな時、体育の先生が、来週水泳をやると言い出した。
その時担当していた体育の先生は、
男女同じ時間に同じプールに入れて授業をするつもりだった。
女子からは「えー!?」という声が上がった。
僕はその時好きな女の子がいたので、
その子の水着が見れると前日わくわくしていた。
当日意気揚々と水着に着替えプールに出た。
醜く太った体型をその子に見られると言う
恥ずかしさはあったものの、
その子の水着が見られるからとても楽しみだった。
しかし、プールサイドに行ってみると、
男子の方が着替えが早かったのか、
女子は一人もいない。
女子待ちという時間が何分かあった。
しばらくすると、制服姿の女子がわらわらと出てきた。
誰一人水着の女子はいなかった。
女子は全員見学だった。
その後、何もなかったかのように、
水泳の授業が始まった。
僕は全く泳げないので、ただ醜く太った体をばしゃばしゃとさせ、
ただただ恥ずかしい気持ちになった。
その次の週、いつも通り卓球やバドミントンの授業になった。
しかし、体育の先生が全員体育館に座らせ、
何やらしゃべりだした。
話題は、前の週の水泳の授業のことのようだ。
女子が全員見学というボイコットをしたことに納得がいっていないらしい。
唐突に男女平等の話をしだした。
そしてジェンダーフリーについて熱く語りだした。
男子と女子が同じプールで同じ授業を受けることの
素晴らしさについて熱く語っていた。
これからの社会は男女が対等になっていくのだから、
女子が全員授業を見学するのはいかがなものか
みたいなことを言っていた気がする。
記憶があいまいなのは、そこにいた誰しもが、
全くその先生の言葉にささっていないからだった。
結局その日の体育の授業は1日ジェンダーの話で終わった。
あとで、友達に聞いたら、
ある女子の親が、年頃の娘に男子と同じプールで
水泳の授業を受けさせたことに抗議したらしい。
そのお叱りを受けてのジェンダー講義だったようだ。
僕はこの先生の話を聞いてジェンダーとは
高3女子を男子と一緒に水泳の授業をすると、
女子生徒の親から怒られることだと知った。
この話と関係ないかもしれないが、
僕は女性を差別してる気がある。
それは僕が女性から気持ち悪いと
差別されていることへの反骨心的な感覚かもしれない。
でも、紳士的な振る舞いとか、
レディーファーストみたいなことも立派な差別なので、
女のくせにとかいう人との違いみたいなのは
なんなんだという気もする。
まあ、何で差別しているかというと、
女の人は待遇とか不利になると、女性差別だとかほえるけど、
レディースデーみたいな時は女子を前面に出す。
あとは、虫が出たとか、そういう時もそうだ。
普段は僕みたいな人を虫けらみたいに扱っているくせに。
僕と女性は水と油だ。
界面活性剤が必要。