酢谷のブログ

趣味の山歩き、写真、料理、読書、孫達、クラシック音楽鑑賞、スポーツ観戦の紹介

秋の幻影

2018-09-23 10:15:56 | 詩歌
『室生犀星詩集』から「秋の幻影」を紹介しよう。

春をおちばする樹あり
朱き葉はつちに鳴る
日なたにねむるこころおどろき
かなしげに眼をあぐれば
わが秋の幻影にうたれ
わが眼はしなくとざされぬ

室生犀星自選『室生犀星詩集』岩波文庫より。

金沢市糸田における、彼岸花の画像です。
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陶淵明「形影神、神釈」

2018-01-30 19:42:23 | 詩歌
松枝茂夫、和田武司訳注『陶淵明全集(上)』岩波書店、1990に次の詩がある。

甚念傷吾生 甚(はなは)だしく念(おも)えば吾(わ)が生(せい)を傷(きず)つけん、

正宣委運去 正(まさ)に宣(よろ)しく運(うん)に委(ゆだ)ね去(さ)るべし。

縦浪大化中 大化(たいか)の中(うち)に縦浪(しょうろう)し、

不喜亦不懼 喜(よろこ)ばず亦(ま)た懼(おそ)れず、

應盡便須盡 応(まさ)に尽(つ)くべくんば便(すなわ)ち須(すべから)く尽(つ)くべし、

無復獨多慮 復(ま)た独(ひと)り多(おお)く慮(おもんばか)ること無(な)かれ。

あれこれ思いつめるのは、かえって自分の生命をそこなうことになる。いずれも適当に運にまかせたほうがよい。

人生の大きな変化に身をまかせてただよい、喜ばずまた恐れず、この生命が尽きるものなら尽きるでよい。いまさらくよくよ思い悩むのはよしにしよう。

喜ばずは「愛好せず」の意と思われる。とすれば、人(余)生運にまかせ、思い悩むなとの託宣。若い人ではこうはいかないのかも知れないが、余生を生きる私にとっては心強い人生訓だ。
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Angel as in Exile(さすらいの天使) by The DedPoet

2014-08-26 20:41:46 | 詩歌
http://hellopoetry.com/741069/angel-as-in-exile/
これも和訳は難しいのですが、如何でしょうか?



What can be said of me? 私のことを何といわれるだろうか?

Immortal and full of love, 不変のそして愛に満ちていると、

No death 死ではない

To know death, 死を認めることは

I feel that would be to live. 私は生きることだろうと思う。



What is in a name that regards 名前において

No witness to bear the existence 影の無い光の存在を示す

Of a light with no shadow? 証拠がないと考えるのは何故か?

I fear of nothing, 私は何も恐れない、

I yearn for something, 何かをあこがれ、

Diminishing, 傷つけながら、

As in the pity of people, 人々を哀れみながら、

To be a people as in a person. 個人の場合と同様一人民であるべきだ。



How to not love? 愛さない方法は如何に?

I am that anti hell, 私は地獄に敵対している、

But I do not know evil from experience, しかし私は悪を経験的に知らない、

I fly these skies ほのかな暗示で、

In blinks of eyes that tear 引き裂く幾多の瞬間

At the very hint, 私は天界を飛ぶ

And I wish to cry with them. そして私は天界と共に叫びたい。



I would rather be in exile, 私はどちらかといえばさすらっているのだろう、

Full of love 愛に満ち

In sinister foams of mortals, 人間の悪意に満ちた泡の中で、

Cast by shadowy figures 苦しみの中で起こるかもしれない

That I might arise in suffering ぼんやりした姿を投げかけ

And devastate all that そして私が存在すべくプログラムされた、

I was programmed to be,         すべてを無力にする

Shining a light.... 光を放ちながら....

Freely. 自由に。
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Facade(正面) by David lutzker

2014-06-19 20:47:24 | 詩歌
Facade
ファサードの方が分かり易いかもしれませんが、何とか訳してみました。如何でしょうか。

You think I'm oblivious. 貴方は私が気が付かないと思う。

You can lie all you want. 貴方は貴方が望むすべてに嘘をつくことができる。

But I know the truth しかし私は真実を知っているし

And I also know you. 私は又貴方を知っている。


You put on a mask 貴方は仮面を被っている

To avoid your reflection 貴方の非難を避けるため

Hoping your new appearance 貴方の新しい出現への希求は

Can lead you towards a new direction. 貴方を新しい方向へと導くことができる。


You let life pass you by 貴方は人生を貴方の前を素通りさせている

While avoiding your past 貴方の過去を避けている間

Forgetting to sometimes stop 時々止まることを忘れ

And have a little laugh. そして少々笑いながら。


For it was you 貴方は困ったことになった

Who told me it was okay 誰が私に少々ふざけても

To have a little a fun いいと言ったのか

Even on what seems like the worst of days. 最悪の日々のように見えることについてさえも。


So my advice to you 従って貴方への私の助言は

Is to take off your mask 貴方が仮面を脱ぐことである

And let down your long hair そして貴方が長髪を下すことである

Because there are people who love you even when youb are scared. 何故ならば貴方が怯えている時でさえ貴方を愛する人がいるからである。


With your strength 貴方の強さを持って

And your courage そして勇気を持って

You can do anything you want, 貴方は貴方が望む何事でもなすことができる、

So make life your Bitch 従って人生に不平を言い

And keep on moving on. そしてどんどん進み続けよ。


But for now しかし当分は

You'll think I'm oblivious 貴方は私が気が付かないと思うだろう

And you'll continue to lie そして貴方は嘘をつき続けるだろう

But still I know the truth しかしそれにも拘わらず私は真実を知っている

And I know what you hide. そして私は貴方が隠していることを知っている。
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そとより帰りきたれば

2014-06-09 18:29:44 | 詩歌
昨日(2014.6.8)の産経新聞『産経抄』で、金沢の生んだ文豪室生犀星の『忘春詩集』から、「我が家の花」が引用されている。室生犀星自選:『室生犀星詩集』、岩波文庫より全文を紹介しよう。


「我が家の花」

そとより帰りきたれば
ちひさきおもちゃの包みかかへ
いそいそとして我が家の門をくぐりしが
いまそのちひさき我が子みまかり
われを迎えいづるものなし

母おやはつねにしづかにしづかにと言ひ
あかごの目のさめんことをおそれぬ
さればわれはその癖(くせ)づきし足もとを静め
そとより格子をあくればとて
もはや眠らん子どもとてなし
かくして我が家の花散りゆけり

こういうことは起こらない方が良い。尚、新聞は朝日新聞のみでなく、産経新聞だけでもなく、両紙を読むことが望ましい。参考までに。
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