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大阪消防設備協同組合事務局のブログ

各種点検機材のレンタルについて / 共同購買委員会よりお知らせ

2008-07-15 16:54:11 | ご案内(組合員向け)

【組合員の皆様】

消防用設備の各種点検機材を好評レンタル中です。

・連結送水管耐圧試験機(マルヤマエクセル製・ERS202) ¥4,500‐

・消防ホース耐圧試験機(マルヤマエクセル製・EHM4065) ¥1,500‐

・携帯用液化レベルメーター(日本研機製・LD‐45S) ¥4,500‐

・火災通報装置用試験機(大興電気製・ANTS‐101) ¥1,500‐

※すべて税抜、2泊3日のレンタル料金です。

※事務局にて引取、返却となります。(原則、配達等はいたしません)

※ご利用の際は、お電話もしくはFAXにて必ず予約状況を確認の上、ご注文下さい。

※組合員の方のみご利用可能です。ご予約は、事務局℡⇒06-6325-0660まで

事務局 農澤


ご存じでしたか?(62) / 勝島倉庫火災

2008-07-14 17:07:57 | ご存じでしたか?シリーズ

 昭和30年(1964年)の今日、東京都品川区にある、㈱宝組勝島倉庫の敷地内にあった危険物から出火し、死者19人、負傷者158人を出す大惨禍が起こりました。一般に「勝島倉庫火災」と呼ばれています。

この火災は、㈱宝組勝島倉庫の、103号倉庫近くの空地に野積みにしてあったドラム缶入りの硝化綿から出火し、爆発火災となって同地区内の倉庫および周辺空地、さらには道路を隔てた第5地区の空地に、無許可で貯蔵されていた硝化綿、アセトン、アルコール類などに次々と引火しました。

 この第一次爆発火災が鎮圧される矢先の午後10時55分ころ、最初の爆発火災から30メートルほど離れた倉庫に貯蔵されていた、メチルエチルケトンパーオキサイド(商品名パーメックN)類を誘爆させた2回目の大爆発が発生し、夜空に100メートルを超える巨大な火柱が噴き上がり、原子爆弾を思わせるような不気味なキノコ雲が上昇していきました。

本火災の直接の原因は、危険物の貯蔵違反によるもので、東京消防庁は爆発火災後直ちに、関係者などを東京地方検察庁に告発し、結審に至るまで12年の歳月を経て、昭和51(1976)年10月17日、最高裁判所の上告棄却の決定により、会社に対して5万円の罰金が、また関係者に対しては、執行猶予付の刑が科せられました。【HP「東京消防庁」より】

 この事故は、消防史上まれに見る大規模の火災であり、危険物の恐ろしさを世の中に知らしめる大惨事となりました。

 危険物は消防法により、その危険度や性質によって1類~6類まで細分化され、それぞれに資格を設けており、その資格を持っていなければ扱うことはできません。また、保管場所等にも厳しい取り決めがあり、この会社の関係者はその取り決めを守っていなかったことも重なって、厳しい処罰を受けることとなりました。

 あまり知られていないことかもしれませんが、ガソリンも危険物に指定されており(第4類)、資格がなければ販売等の取扱いは行えません。

 ガソリンスタンド等で簡単に手に入れることができますが、本当は大変危険なものであるという認識を、消費者である私たちも持たなければなりません。

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(61) / 近未来型?「消救車」

2008-07-10 16:06:09 | ご存じでしたか?シリーズ

 消防車と救急車が合体した「消防救急車(消救車)」があるってご存じでしたか?

61 ※例:㈱モリタ製の消防救急車(広報車)

 消救車は、消防車の出動頻度に比べて、よく駆り出される救急車の運用効率化を図り、消火と救急の両方の機能を持つ車を配備することを目指して作られた車です。配備されている消防機関はまだ少なく、2004年12月に㈱モリタが開発・製造した日野自動車のデュトロベースの車両が、千葉県松戸市消防局六実消防署に第1号として、 2007年4月には京都市消防局北消防署中川消防出張所に全国第2号として、2008年4月に青森県むつ市大畑町の大畑消防団本部付分団に全国3号としてそれぞれ導入されました。【HP「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」より】

 しかし、従来の消防車の機能と救急車の機能を完全に合わせもっているわけでないようで、消火用の動力ポンプが小型だったり、患者用の生体モニターの機能が最新の物より劣ってしまったりするなど、今後、消防車や救急車の代わりとして本格的に運用するには数多くの課題も残しています。 
 費用的には2台買うよりは若干安いそうですがまだまだ高価なため、こちらも本格的な導入に関しては大きな課題になりそうです。

 消防車と救急車を合体させて「消救車」って、なんのヒネリもないネーミングですが、名前とは裏腹に、中身は優れた緊急自動車であることは確かですね。
 エコが声高に叫ばれる昨今。これから先も課題は多いかもしれませんが、数年先にはこの「消救車」が当たり前の時代になっているかも知れません。

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(60) / 虚偽通報の罰則

2008-07-09 11:53:12 | ご存じでしたか?シリーズ

≪「火事だ」虚偽119番 近所の家へ嫌がらせ≫

 「火事だ」と虚偽の119番をしたとして、山手署は7日、横浜市中区本牧元町の会社員、池田定雄容疑者(60)を消防法違反容疑で逮捕した。近所の家への嫌がらせで通報しており「(近所から)注意を受けて腹が立った」と容疑を認めている。
 調べでは、池田容疑者は5月20日午後10時45分ごろ、自宅近くの公衆電話から、近所の家について「火事です。本牧元町」とうその119番をした疑い。約2時間後にも「早く消防車を出せ」と携帯電話から通報したため、電話番号が分かり、逮捕につながった。
 池田容疑者は「2月ごろ、深夜に路上で立っていたら『夜中に何をやってるんだ』と近隣住民から注意され、腹が立った」と供述しているという。調べでは3月22日にも、同じ家について「急病人がいる」とうその通報をしており、不審に思った市安全管理局は5月の「火事」通報の際には消防車を出動させなかった。【池田知広/2008年7月8日googleニュースより】

 以前にもこのブログでお伝えしましたが、上記の記事のように消防車や救急車の要請があり、出動したもののそれらしき状況が確認できないといういたずらや虚偽の通報が多発しています。119番への虚偽通報は犯罪であり、消防法により「火災発生の虚偽の通報または傷病者に係る虚偽の通報をした者は30万円以下の罰金または拘留に処する」と定められています。おそらく記事の容疑者も、今後起訴され、上記の処罰を受けることになると思われます。このような虚偽の通報で出動した場合、もしも同じ時間帯に他の場所で災害があった時に、消防車や救急車が足りずに到着が遅れ、本当に救助が必要な人の命が失われてしまう危険性があります。
 いたずらではなく、焚き火や料理の際に発生した煙などを見て、火災の危険を感じて通報をした場合を「誤報(ごほう)」といいます。この「誤報」は、虚偽ではなく親切心から通報していますので、もちろん上記のような罰則規定はありませんし、火災は火の小さいときに消火をすることが鉄則ですから、危険を感じた時はすぐに119番通報をするべきです。(ゴミを燃やしたり、焚き火、大規模に殺虫剤を巻いたりするときは事前に近くの消防署に届け出る必要があります。)

 記事の容疑者の行為には、理解に苦しみます。犯人と被害者の間にどんな諍いがあったのかは記事だけではわかりませんが、どのような理由があれ、他人を巻き込むことは良いことではありません。虚偽通報は処罰を受けるだけでなく、人の命に関わる行為だという認識を持ち、緊急時にも冷静に対処できるようにしたいものです。

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(59) / 緊急車両の通行を妨害すると・・・

2008-07-08 13:51:15 | ご存じでしたか?シリーズ

 緊急時に赤色灯を回しサイレンを鳴らしながら走る緊急車両。

59 ※イメージ

 もしも、この緊急車両の通行を故意に妨害した場合、どのような罪が科せられるのでしょうか?
 

 「消防車等が火災現場へ出動するのを妨害した者」さらに「火災現場等において消火・延焼の防止、人命救助に従事する者の行為を妨害した者」は、いずれも2年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられることになります。
 例えば、車でバリケードを張るなどして道路を封鎖して走行を妨害した場合は公務執行妨害罪として、通行中の緊急車両に対して故意に道を譲らない場合は道路交通法違反として罰せられると考えられます。

 このような事件はあまり聞くことはありませんが、実際に逮捕・起訴されている例があるそうです。
 おもしろ半分の軽い気持ちでやったとしても、その行為が助かるはずの人の命を奪ってしまうかもしれないとても危険な行為です。緊急車両は絶対に妨害せず、困っている人がいることを思って、速やかに道を譲るようにしましょう。

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(58) / 救急車を呼んだはずなのに!?

2008-07-07 15:26:37 | ご存じでしたか?シリーズ

 119番通報をして救急車を呼んだ時、消防車が現場に来ることがあります。「救急車を呼んだのになぜ消防車が来るの?」と思ってしまいますが、ではなぜ、救急の現場に消防車が来るのでしょうか?

 消防署が救急車と消防車を間違って手配をした・・・わけではありません。 

 理由はいくつか考えられますが、まず救急隊の救助活動に困難が予想される時に、消防隊も同時に出動します。たとえば、交通事故で負傷者が何人か出た場合、負傷者を病院に搬送する他に、車に挟まれたりしている人を救助しなければなりません。そんなとき、救急隊員だけでなく、負傷者救出の技術に長けたレスキュー隊員が消防車で現場に駆けつけ、救助活動に当たるのです。
 そのほかにも、事故の際の交通整理、救急隊が不足している時の人員補助、救急車が到着するまでに時間がかかる場合の応急手当や病院への搬送など、状況に応じて様々な活動に加わります。このような理由から、消防隊員は現場の状況に応じて救急の現場に向かうことがあるのです。

消防隊は、火事以外の緊急時でも民間人の命を守るために働いてくれているのですね。

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(57) / 消防車と道路の意外な関係

2008-07-04 16:48:19 | ご存じでしたか?シリーズ

 建物を新築する際、建築法では、「建てる敷地は4メートル以上の道路に2メートル以上接道していなければならない。」と定められています。

 なぜ、立てる敷地の前の道路が4メートル以上なければいけないのでしょうか?

 昔は6尺道路(約1.8メートル)や9尺道路(約2.7メートル)と呼ばれた4メートル未満の道路が多かったのですが、消防車や救急車などの緊急車両が進入できないことが多く、万一の緊急時に救助活動に支障を来すことがよくありました。加えて、ゴミ収集車等の生活上必要不可欠な車が進入できないこともあり、そのため、これらの道路は将来において積極的に4メートル以上の幅員に広げる必要があるため、建築基準法にてこのように定められているのです。

 道路と緊急車両の間の意外な関係に、納得された方も多いのではないでしょうか。
 このブログを書いていて毎回思うことですが、国民が安全に生活できるように法律がより良く整備されていることに、「よく考えられているなぁ」と感嘆します。もちろん、今の法律の全てが国民にとって優しいものばかりではないかもしれませんが、ただ不当さに不満を持つだけではなく、こういったところにも目を向けて理解をしていきたいものです。

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(56) / 世界最小の消火器!?

2008-07-03 15:37:49 | ご存じでしたか?シリーズ

 今年1月、イギリスのデイリーメール紙が「世界の最も小さな消火器」と題した記事を報じました。

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 なんと、高さ14cm、重さ約1kgという小ささ!それでも、一般家庭での初期火災を防ぐには十分な能力を持っていると記事は報じています。

 発案者のデザイナー、エリク・クロムランクは、彼の出生地であるベルギーの大部分の家庭で消火器が置かれていないことに気付き、その理由は「消火器のデザインがあまりにも醜く、サイズが大きいため」であると考えました。そこで、簡単に棚に置くことができて、とても素敵で魅力的に見える小型の消火器、Pinqyを考え出したのだそうです。
 その斬新なアイデアは、英国のイノベーションショウ(革新的なアイデア商品に贈られる賞)で金賞を受賞。保管時に、消火器自体の温度が上がってしまっても爆発しないように安全弁がついているのも今までの消火器にはなかった特徴であり、身体にハンデを抱えた人でも年輩者や子供たちでも簡単に利用できるという口コミで、英国では徐々に人気が出てきているそうです。

日本でも、家庭用消火器の小型化は進んでいますが、さすがにこのPinqyを上回る小ささの消火器はまだ発売されていません。設置するのに場所を取ってしまう消火器ですが、これなら邪魔にもなりませんし、外見も可愛らしい感じがするのでインテリアの一つとしてリビングにも置いておけそうです。

デイリーメールHPリンク(実物大の写真が見れます)
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-509328/The-worlds-smallest-extinguisher-Lets-hope-big-blaze.html

事務局 農澤

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ご存じでしたか?(55) / 金閣寺放火事件

2008-07-02 16:06:01 | ご存じでしたか?シリーズ

 1950年(昭和25年)の今日、京都市上京区にある金閣寺(鹿苑寺)にて、放火事件が起きました。
 未明に出火。幸いなことに死傷者はありませんでしたが、国宝の舎利殿(金閣)が全焼し、創建者である室町幕府3代将軍足利義満の木像(当時国宝)、観音菩薩像、阿弥陀如来像、仏教経巻などの文化財6点も灰燼に帰してしまいました。
 現場検証の結果、普段火の気がない事、そして寝具が何故か付近に置かれている事から、不審火の疑いがあるとして同寺の関係者を取り調べたところ、同寺子弟の見習い僧侶であった大学生がいない事が判明し行方を捜索、夕方になり金閣寺の裏にある左大文字山の山中で発見され、放火の容疑で逮捕されました。【HP「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」より】

 寺社などの文化財は、昔から宗教間の争いなどで放火の被害に遭うことが多かったそうですが、この金閣寺放火事件は「世間を騒がせたかった」「社会への復讐のため」などという犯人の身勝手な動機から行われました。後の取り調べで、この犯人が不遇な人生を歩んできたことがわかりましたが、それでも決して許される行為ではありません。
 数年後、この事件を題材に三島由紀夫の小説『金閣寺』や、水上勉の小説『五番町夕霧楼』、『金閣炎上』などの文学作品が作られたことを見ても、この金閣寺の焼失が当時の人たちにとってとても衝撃的な事件であったということがわかります。

 この放火事件から5年後の1955年、現在の金閣寺が再建されましたが、この事件を継起に重要文化財への消防用設備設置の重要性が問われるようになり、現在ではこの金閣寺はもちろんのこと、全国各地の多くの文化財にスプリンクラー設備を始めとする最新鋭の消防設備が設置されています。
 
 余談ですが、金閣寺のHPには「今日の金閣」というコーナーがあり、金閣寺のリアルタイムの画像を見ることができます。

 今日の金閣(リンク)⇒http://www.shokoku-ji.or.jp/kinkakuji/webcam/index.html

 このようなお寺のサービスの一環が、放火などの犯罪を未然に防ぐ役割を果たしているとも言えます。

事務局 農澤

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