そんなわけで、コロナウイルスの影響で様々なイベントが延期となる中、次回の「かけら」は公開から50年目を迎える映画「エルビス・オン・ステージ (That's The Way It Is)」のサントラ曲「君を信じたい (I Just Can't Help Believin')」を取り上げることとなりました。
海外では映画館での50周年記念公開も延期されたようですが、私は今回の「かけら化」に当たって、DVDを見直してみました。
【 1曲だけを取り上げた極めて限定的な映画レビュー 】
映画「That's The Way It Is (1970)」には、
4つの場面で「I Just Can't Help Believin'」が登場します。
1970-07-29 リハーサル (DVD 14:51 ← この時間は盤によって微妙に異なる)
「Words (歌詞カード)」が要るんだ、(Bee Gees の)「Words」じゃないやつ・・・
映画には、7月14-15日と29日のMGMスタジオ・リハーサルが使われていますが、
2020年3月現在の情報によると「I Just Can't Help Believin'」が歌われたのは、
この3日間では29日だけです。
2001年に公開された映画「That's The Way It Is - Special Edition」には、
1970年6月のナッシュビルでスタジオ録音された歌のアセテート盤を
聞き直している場面が使われていて、どうやら7月14-15日には
それらのスタジオ録音曲をライブで使用する際のチェックが行われ、
(6月にスタジオ録音されなかった)「I Just Can't Help Believin'」をライブで歌う判断は、
その後(遅くとも7月24日のRCAスタジオでは歌っている)ではなかったのかと、
「状況証拠」を通じて想像できるのです
・・・まあ、エルヴィスがライブで歌う前に「B.J. Thomas」の名前を挙げていて、
その「B.J. Thomas」バージョンが発表されたのが、1970年6月と言うのですから、
状況証拠自体が当然と言えば当然なのかも知れませんけど。
8月10日 控室 (DVD 40:31)
歌詞の心配
8月10日 バックステージ (DVD 43:40)
ステージ初日の公演直前にも歌詞の心配
8月11日 ディナーショー (DVD 1:07:31)
映画バージョン(↓)とオリジナルLPバージョンは同じショーの録音なのですが、LPでしっかりと聞こえるチャーリー・ホッジ(ですよね?)のコーラスが、映画ではほとんどミックスされていません。これに倣ったのでしょうか、2014年発表の8CD+2DVD「That's The Way It Is - Deluxe Edition」では、ディスク1のオリジナルLPバージョンにはチャーリーのコーラスが聞こえ、ディスク3の8月11日 ディナーショー・バージョンにはチャーリーのコーラスがミックスされていなかったのです。
映画で歌詞カードを手に歌いだす場面(↑)は、
映画の中にちりばめられた4つのシーン「歌詞の心配」を完結させています。
邦題は「エルビス・オン・ステージ」と安易なものになってしまいましたが
優れたドキュメンタリー映画としてのタイトル「That's The Way It Is」そのものを
ここに感じ取れるのではないでしょうか。
まあ、こんな風な切り口でこの映画が評価されたのは、
もしかして50年目にして初めてなのではないかと。
そんなわけで (← 余裕の眠り)
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「君を信じたい (I Just Can't Help Believin')」 : 余分な解説
エルヴィスのブログでシロチンとケロチンもBeach Bird BluesてえんだからFTDだって・・ by TiBITA (タイビットA) 202122 232427
4/13 20:00 スタート
「言葉のかけら」ブログ > かけら補足資料「I Just Can't Help Believin'」
「言葉のかけら」ページ
ファンの基礎知識を少しでも進展できたらと思っていまして
今回評価していただいて喜んでいます。
既に辿っていただいたかも知れませんが、一応、お知らせしますと
ここには書ききれなかった関連情報を、「言葉のかけら」ブログで
かけら補足資料「I Just Can't Help Believin'」にしてありますので、
そちらも一読いただくと、更なる進展に結び付くかと。
https://blog.goo.ne.jp/kotobanokakera/e/9581f080295887dcbda487f496629b64