去年は夏が長く秋が短かったために、秋物衣料品が売れずアパレル業界は低迷したが、今年は夏から一気に涼しくなり、アパレル業界はうけにいっているらしい。東京も例年より3日早く木枯らし1号が吹いた。木枯らしの定義は晩秋から初冬にかけて吹く8m/以上の北よりの風(北から西北西)をそう呼ぶらしく、春は春一番と呼ぶのに、なぜ木枯らしは1号という味もそっけもない呼び方をするのか、前から疑問であったが、大した理由ではないのであろう。もあれ、今年も寒くなりインフルエンザ・ワクチンの接種に悩む季節になった。家人は早々に掛かりつけの内科医にいって接種してきて、赤く腫れて痛いと能書きいっていたが、自分だけ痛いのが癪なのか、早くワクチン打って来たら!と急かせる始末である。
昨年までは、インフルエンザの型が合わなくても、軽くて済むなんて都合よく解釈していたが、肺炎球菌のワクチンを接種したので、肺炎に罹る可能性がなくなったらインフルエンザなどそれほど恐れるに足らずじゃないかと、屁理屈を考えていたら、某大学教授が、インフルエンザ・ウイルスは低温と乾燥を好み、高温多湿では感染しないと語っていた。ここまでは何となく知っていたのだが、その先があって、口、喉の細胞からしか感染せず、しかも乾燥しているときだけで、のど飴でも舐めて十分に潤っていれば、ウイルスは入りこめないというのである。だからマスクなどするならのど飴でも舐めていた方が効果があると話されていた。冬になると大きなマスクをしているのは日本人くらいなもので、アメリカ、ヨーロッパなどでは誰もマスクなどしてない、銀行強盗に間違われるからではなく、科学的な知識を持っているからだろう。
人間の細胞には受容体という体外から刺激を受けるとそれに反応して細胞に取りこむ性質がある。だからインフルエンザ・ウイルスが魔の手を伸ばしてくるとそれに反応して細胞が取りこんでしまうのである。ところが、のどの細胞が潤っているとインフルエンザ・ウイルスの刺激に知らんぷりして、相手にしないわけで、これなら個別的自衛権でインフルエンザ・ウイルスを撃退できるというわけだ。ワクチンという集団的自衛権は必要ないわけで目出度しめでたしというわけである。
インフルエンザ・ウイルスの大きさは0.1マイクロ・メートルというから不織布マスクは5マイクロ・メートルだから到底侵入を防げないわけで、第一、こんなマスクをしていたら息苦しくてしょうがない。まあ、感染者がマスクをしていれば、まわりに唾と一緒に吐き出さないというメリットはあるかもしれないが、感染予防にはならないわけである。前述の教授によると、インフルエンザ・ウイルスに感染しても二三日家で安静にしていれば回復するそうだから、仕事でどうしても休めない人、児童など幼稚園、学校で感染を広めないため以外は、予防接種もそれほど必要がないわけである。
それほど用事もないのに電車に乗ったら人混みを歩いたりしないで、家で本でも読んでいれば、まず感染の恐れはない。ということで、今年はインフルエンザ・ウイルスのワクチン接種はしないことにした。
しかし、厚生省もマスコミもなぜこういう大事な情報を知らせずにいるのか不思議だが、もしかして、ワクチン業者、医師会の圧力があるるのであろうか、背筋が寒くなってきた。