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WANDS部

6月はB面聴き直し部。今月更新遅くてすみません。また来てくださいね。

WORST CRIME

2004-05-14 00:49:50 | 第2期WANDS
第2期最後のシングル。
最後になるとは思いもしなかった。

ジャケットは白い背景に全員黒い服がクールで、とてもシンプル。
上杉さんは頭にバンダナ。
当時よく巻いていた。
柴崎さんは脱・好青年系でかっこいい。
背が高そうに見える。
木村さんはいつも通りメガネ。

この曲が出た頃はWORST CRIMEという言葉すら日本語に約する気は更々なく、何に対してぶつけているのかわからなかった。
だから、なんか変わったなぁぐらいにしか思わなかった。
深い内容よりも、響きが好きな曲だ。
深く考えるとどうも悲しくなる。

サブタイトル~About a rock star who was a swindler~は多分、《詐欺師だったロックスターについて》という意味。
過去形なところからして、当時の所謂【商業音楽】全般ではなく、過去のWANDSか若しくは上杉さん自身を指しているのだと思う。
確に共感できるし、その姿勢がロックでかっこいいけれど、聴き方に困る曲でもある。
私の憧れの曲たちは、詐欺師の清らかな嘘なのか…というショック…。

何はともあれ、葛藤の叫びのようなこの曲は、精神的にロックでかっこいい。
音もハードで、骨骨しい一曲。
これがWANDSなんだ、と心から思う。



『WORST CRIME/Blind To My Heart』JBDJ-1014<1996.2.26>

Same Side

2004-05-11 23:48:47 | 第2期WANDS
WANDSの路線変更を決定付けたシングル。
ファンも再編成されたらしい。

上杉さんの歌い方が変わった。
それまではクセはあるけれど正統派にキレイで響く声だったのに、この曲はサビはちょっとびっくりするような声を出す。
初めて聴いたとき、上杉さんの声だと信じられなかった。

私はこの曲を好きになるのに数ヶ月かかった。
Being系好きで、当時まだインディーズも洋楽もほとんど縁がなかったので、まず音にかなり戸惑った。
今はWANDSの中で好きな曲TOP5に入るほど好きだ。

破壊的で悲しい詞なのかと思ったら、とても優しいメッセージがある。
第2期後半は曲のほうから聴き手の心にすっきり入り込んできてくれないものが多い。
心地良いBGMにはならないけれど、主体的な解釈を許してくれる部分があり、音楽にかっこよさ以上のものを求める年頃だった自分には特別なものだった。
適当に生きてきた私がちょうど自分や周囲に関心を持ち始めた頃で、この曲を何度も聴きながら自分の中にある矛盾や葛藤を必死で考えた。

al.ni.coは静と動を一曲の中に自然に共存させる。
この曲はその気配を感じさせる。
優しくて激しい曲。
決して聴きやすくはないけれど、個人的には名曲だと思っている。

私がこの曲に衝撃を受けた頃、なぜかシャ乱Q(つんくさんがボーカルをしているバンド)が好きだった。
「WANDSとシャ乱Qって似てないじゃん」
と言われたものだったけれど、昔シャ乱Qのギタリスト・はたけさんがラジオで流していたT.M.Revolutionのバックバンドで、元WANDSの柴崎さんが現在ギターを弾いているということで、一応共通点。
…て、ちょっと無理がありますね…。



『Same Side』JBDJ-1010<1995.12.4>

Secret Night ~It's My Treat~

2004-05-09 22:54:35 | 第2期WANDS
『It's My Treat』(栗林誠一郎さんの曲)に日本語詞をを付けたカバー曲。
積極的にカバーした(らしい)曲だけあって、インパクトと迫力がある。

WANDSっぽくないジャケットで、とても新鮮。
目のアップ写真。
裏ジャケは、感動的にかっこよかった『世界が終るまでは…』のPVからとったものだと思う。
感動的にかっこいい。

このシングルからポップロックだったWANDSの音がハードになった。
歌詞もストレートさや甘さが消えて、内向的な言葉が目立つ。

この曲がWANDSの転換点と言われるけれど、当時私はそれほど違和感は感じなかった。
栗林さんらしい覚えやすいメロディー。
上杉さんは低い声を使っているけれど、低音から高音までキレイな声。
初めの「もう誰もいない…」をはじめて聴いたときは身震いした。
c/wもとてもキレイな曲だし。
(c/wについてはまた今度)
かっこよければ問題なし。
私の周りのWANDS好きもそんな空気だったように思う。

イメージチェンジといえば、河村隆一さんの『I love you』が出た時はさすがに驚いた。
勇気があるなぁ。

サウンドがハードになればなるほど、キーボードは存在感が薄くなる。
これより2つ前のシングル『Jumpin' Jack Boy』と比べると、木村さんがちょっと淋しそう。

今聴くと、いろいろな意味でその後の音を匂わせる曲だと思う。
グランジ色の強いal.ni.co(上杉さん・柴崎さん)と、ガンガン打ち込みの第3期WANDS(木村さん)と…。



『Secret Night ~It's My Treat~』BGDH-1044〈1995.2.13〉

世界が終るまでは…

2004-05-08 23:43:15 | 第2期WANDS
1994年唯一のシングル。
たしかミリオンセラー。
人気TVアニメ《スラムダンク》で使われていた。
見たような気がするのにほとんど記憶になくて残念に思っていたら、昨年再放送をしていた。
スポーツにこの曲とは、なんともセンスが良い。
でもアニメの主題歌は、CDを買うのがなんだか恥ずかしいし、裏に絵が付いてるし、ちょっとショックだったりもする。
これは絵が別紙になっています。

私はこの曲がやたら好きだった。
キャッチーなメロなのに、それまでの曲と違って異様に退廃的で、それが凄くかっこよく聴こえた。
ポップなのに深く、聴きやすいのに重い。

この曲の詞は、希望にあふれた言葉が出てきたと思えば、直後に否定する。
希望にあふれたフレーズが出てきたと思えば、ことごとく壊される。
暗いフレーズや暗い言葉を並べるより、余計に苦しくなる。

サウンドは華やかで、ギターの音がとてもキレイ。
上杉さんの声もあまりにもキレイで、それがまた凄味を感じる。

この頃は子どもだったから、22歳の上杉さんがとても大人に見えた。
今自分がいい歳になって、22歳がこれほどにもの悲しく歌ったことに驚く。
この曲の数ヶ月前に、あの退廃的な『ホテル・カリフォルニア』(元曲はイーグルス)を、普通に爽やかにカバーしていたけれど、その頃とは別人のようだ。

この辺りから、上杉さんはロン毛からロングヘア化する。
どんどん伸びていく。
続いて柴崎さんが伸び始め、その後木村さんも伸びていく。



『世界が終るまでは…』BGDH-1038<1994.6.8>

Jumpin' Jack Boy

2004-05-07 23:53:29 | 第2期WANDS
スポーツメーカーのCMで使っていたけれど、その映像が思い浮かばない。
あまり見なかったのかなぁ。
とにかくスピード感がスポーティな曲。
作曲は当時のBeing花形作曲家で元GYYGの、栗林誠一郎さん。

サビ頭の「I'm Just a Jumpin' Jack Boy?」という英語フレーズがとても響きが良くて、疾走感がある。
突き抜けるようなボーカルが眩しい。
私は当時、これがどうしても発音できなかった。
アン…ジャー…ジャ……ジャジャ………。

特に熱いメッセージやストーリーがあるわけでも無いようだけれど、この曲の詞は好き。

Jumpin' Jack Boyとは、操り人形の少年みたいな意味だと聞いたことがある。
いまだに調べず、よくわかっていない。
WANDSの口から操り人形の様な言葉が出ると、生々しくて切ない。

ジャケットは革ジャン上杉さんがクール。
髪がどんどん伸びていく予感がする。
木村さんは柴崎さんのギターに隠れてしまっている。
でも裏ジャケでは木村さん、モデル立ち…。

1993年はテレビやラジオで毎日のようにWANDSが流れた。
どうも1993年というとclassの『夏の日の1993』を思い出すけれど、世の中的にはBeing系ばかりがチャートに名を連ねていた。
Being系は商業的すぎると言われていた。
今の上杉さんを見ていると、確かにWANDSは商業的に見えるけれど、それはそれで一つの音楽の形なのかなぁと思う。

今は邦楽離れしかけているけれど、とにかく1993年の私の心には響いて、今も残っている。
大切な思い出の音楽が操り人形だったなんて考えるのは悲しい。



『Jumpin' Jack Boy』BGDH-1017<1993.11.17>

恋せよ乙女

2004-05-06 22:30:36 | 第2期WANDS
「恋せよ乙女」という言葉はたまに耳にするので、何か元からある表現だと思うのだけれど、なんだろう。
上杉さんっぽくない感じがした。
でも、あのメロに乗ると、びっくりするほどかっこいい。
その作曲が大島さん。
私は誰が作ったかはあまり気にせず聴いていたが、大島さんの曲は大抵ツボにはまる。
素晴らしき大島さん♪

ハードな打ち込みが目立つけれど、ギターが負けてない。
ソロが男臭くて、最後の“ぎゅーーーんんん”もかっこいい。
素晴らしき柴崎さん♪

私は響きとノリだけで詞を好きになれるので、この曲の詞はあまり読んでいなかった。
読んでみたらおもしろい。
ヘコんでいる人を元気付けているのかと思ったら、元気付けつつ、ヘコんでないで僕を見てという内容のようだ。
つまり「僕に恋せよ乙女」!?
それは…かっこよすぎる。
素晴らしき上杉さん♪

ジャケットはセピア色。
裏ジャケはセピア色でしかも逆光。
逆光とはダンディー。
とてもダンスで、とてもロックなこの曲にはちょっと不思議。
c/wがスローバラードだから、そっちの方がイメージに合う。

あの頃のWANDSは、次々とリリースするので聴くほうも大変だった。
当時、access(浅倉大介さんと貴水博之さんのユニット)も好きだったのだが、彼らもどんどん出してダブルパンチだった。
たくさん曲を聴けて嬉しいけれど、ちょっと複雑な気持ちで見つめたこのセピア色だった。
まとめ買いして、すぐにCDケースファイルに入れてしまう今は、ジャケットの色なんてろくに覚えていない。



『恋せよ乙女』TODT-3060<1993.7.7>

愛を語るより口づけをかわそう

2004-05-05 23:15:10 | 第2期WANDS
WANDS名物、横長ジャケット。
いつもと違ってラフな写真がかっこいい。

この曲はとてもタイトルが長い。
しかもなんだか甘いタイトルなので、口に出すのが恥ずかしかった。
今じゃ大声で叫ぶ…。

上杉さんの声だけでも充分とろけそうなのに、キャッチーなメロディに明るすぎる音、甘すぎる詞。
特にサビに入る直前の木村さんのキーボードさばきが、かなり乙女系に感じた。
木村さんは弾けんばかりに元気だ。

なんとなくガールズバンドの曲みたいなので、当時は驚いたものだった。

改めて聴くと、若々しい明るさと不安がキラキラした良い曲。
上杉さんの良く伸びて良く響くボーカルが、曲の突き抜けるようなテンションとよく合っている。
乙女系な先入観なんて持たなければよかったなぁ。

詞がまぶしい。
悲しい夢から覚めた瞬間の安心感。
こんなにステキに表現してくださってありがとうございます、上杉さん。
一言で言えば「キュン」って感じ。

この頃のWANDSは出せば必ずヒットする人気っぷりだった。
よく学校で音楽雑誌の切り抜きを見ながら
「WANDS派?B'z派?」
という話をしていた。
私の周りはなぜか女の子にWANDS派、男の子にB'z派が多かった。
「男子にWANDSの良さはわからないよー、上杉くんの方が歌うまいよー!」
とキレる女子が増殖した…。



『愛を語るより口づけをかわそう』TODT-3025<1993.4.17>

時の扉

2004-05-04 23:14:38 | 第2期WANDS
このジャケットが大好きだ。
柴崎さんは好青年的にかっこいいし、眼鏡がトレードマークの木村さんはノー眼鏡だし。
(木村さんのノー眼鏡ジャケットはWANDS単独名義ではたしかこれだけ)
上杉さんのムスッとした顔も最高級。

この曲の作曲は大島さん。
結構以前からあった曲らしい。
第1期ならずいぶんダンサブルになっていそうな曲だけれど、意外とロックだったりする。
よく聴くと凄く単純なメロディで飾らないサウンドなのに、なぜか凄く熱い。
魂…?

ギターソロも短いけれどパンチがきいていて好き。
柴崎さんのギターソロは、年を追うごとに熱くなる。

歌詞は意味がよくわからないけれど、不良っぽさが魅力的に聴こえた。

この曲には、WANDSの詞に何度か出てくる「やるせない」という言葉が登場する。
この言葉、日常では滅多に使わないはずなのに、私はたまに使う。
中学生の頃なんかはよく、
「え~、ちょ→やるせな~い!チョベリバ~っ!!」
などと叫んでいた。
誰のファンだか判りやすい…。

この曲が出た頃は、嘉門達夫さんのかえ歌ブームの終わりの時期だった。
(嘉門さんは最近、テツandトモの『なんでだろう』のアンサーソングで話題ですね)
私が読んでいた子ども向けの雑誌に、かえ歌を投稿する嘉門さんのコーナーがあったが、WANDSはよくネタにされていた。
私もよく考えていた。
サビに印象深い言葉を使うから、つい弄りたくなったのかなぁと思う。
子どもは名曲も簡単に破壊する。

『時の扉』というタイトルは、その言葉自体に力強さがある。



『時の扉』TODT-3001<1993.2.26>