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恋愛小説の心

2007年04月16日 22時05分29秒 | 恋愛小説について
小説を書きたい人でも恋愛小説は書きたくないという人もいそうです。

推理小説やSFは書きたいけれど恋愛小説は書きたくない、と思っていて、
その気持ちが、恋愛小説は書けない、という自己暗示みたいになっていたりする心を、精神分析家は分析してみせたりすることもできるはずです。

4000年程さかのぼって『ギルガメッシュ』に描かれた英雄の描かれていない恋に思いをはせてみたり、1000年下って『リグ・ヴェーダ』に謳われた詩人達の心に映っていたものを想像してみる時間が、言葉と向き合う人に何かを伝えてくれるかもしれません。

「……そが中に人間が種子を撒《ま》くところの。その彼女は欲望に満ちてわれらのため両腿を開かん、われらは欲望に満ちて、その彼女の中に陽を入れんと欲す。」(『リグ・ヴェーダ讃歌』辻直四郎訳 岩波文庫)

「輝く身体は、かくも醜く、美観を失う、夫が妻の衣をおのが肢体にまとわんとするとき。」(『リグ・ヴェーダ讃歌』辻直四郎訳 岩波文庫)

など、どの時代の詩人にも劣らず言葉と向き合い、創り出した詩に潜む恋は、3000年以上の時を超えて、伝えてくるものがきっとあるでしょう。

10年前の恋愛小説、100年前の恋愛小説、200年前の恋愛小説から離れて、さまざまな言葉が描いた恋に触れてみると、21世紀の恋の輪郭が浮かび上がってくるかもしれません。

ギリシャ神話の「恋」は、ローマ人の恋が透けてみえてくるといわれていますし、小説家は時を駆け巡る少年少女たちの魂をもって、6000年前のエジプトまで飛んでいって、そのころ恋した人たちの心に入り込んでみるのも面白いかもしれません。

平城・長岡・平安の都に生きた人々の恋は、それらに比べれば、時代も新しく分りやすいはずですから、万葉歌人の歌を、時には口遊《くちずさ》んでみると恋愛小説を書くヒントがみつかるかもしれません。


編集部




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