1978年に登場してきて、ドライバーは後に5度の世界チャンピオンを獲得する ロルフ•ビランド です。
ご覧のように、今まで紹介してるタイヤのレイアウトとは異なり、リアタイヤは同軸で前輪の位置は二等辺三角形の位置になります。
当時は、レギュレーションの規定がまだ、前輪と後輪が同軸上、になってなかったんですね。
駆動も後輪2輪となり、パッセンジャーもドライバーの横に乗っているだけで荷重移動しません。パッセンジャーが荷重コントロールするのがサイドカー、という事もあって、この79年をもって姿を消す事になります。
やはり速すぎた、という事もあったようです。
このマシン開発の一端は、スイスの大学研究生で学位論文のテーマを探していた時、たまたま見た不安定なサイドカーレースをみて、もっと安定的なマシンとするために開発されたものと言われてます。
ロルフ•ビランドもスイス人であり、ビランドのために製作されたと言われてます。
さて、このマシン、
自分も映像なんぞ、みた事なかったのですが、 最近YouTube で確認できました。
しかし、このように映像が残っているのが凄い事、ヨーロッパ•モータスポーツの奥深さを改めて思い知らされます。

RR WM d. ´78 Nulburgring SW Seitenwagen Biland Portrait BEO
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 参照させて頂いたサイト -----> ココ
結局、後輪のロール剛性が確保されていれば、三輪でも構わないのかな。まあ、前後の重量配分が肝なんでしょうが。
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BEO77Aの外観。三角形の車体の3輪小型フォーミュラーカー?
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今、AUTOSPORT誌の増刊でルマン24時間特集号が発売されています。それを読むと当然、デルタウィングのことも掲載されてます。基本的なことを書くと
①エンジンはETC用のツーリングカーエンジンのGMのGRエンジンを予定していたが、交渉がまとまらず、日産のMA16DDTになったとのこと
②重量配分は、前28.1%。後71.9%
③リア制動力配分が60%(普通は、前がはるかに多いいですよね)
④本当は、前1輪にしたかった(はるかにシンプルになる)が、パンクしたら、その時点で動けなくなるのでナロートレッドの4輪にした。

つまり、コンセプトとしては3輪車だったが、実戦の都合で4輪の形式にしたみたい。そうすると考え方は、上記のBEO77Aに更に近くなる。只、ホイールペースが違い、BEO77Aは、旋回時の外側後輪と前輪で旋回する。デルタウィングは、前輪で旋回のきっかけを作り、後輪のトルク制御で回転する違いがある? ということみたいです。BEO77Aの後輪デファレンシャルの構造を知りたいですね。とにかく、コーナリングパフォーマンスの面で不利と思われていた前1輪の3輪車がそうでもないらしい。3輪車のコーナリングにリーンは、必要でないかもしれない。奥の深い話です。
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おまけとして例のフロント部分の写真を。こんなタイヤなんだと思わされますね。

Nissan at Le Mans 24h: Qualifying Day 1

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