かずたちのブログ

40代の共産党員が、世の中の「数」をひろい集めます。ついでに「言葉」も。そこから見えてくる世界と日本は…。

いま「政党」とは

2007年04月10日 | Weblog
「勝ったと胸を張れる政党はない」(「読売」)「政党の気迫が足りない」(「朝日」)──新聞が「二大政党」に苦言を呈している。

 「知事選で今回、自民、民主両党が直接対決したのは、北海道と岩手県だけだ。首都決戦では、自民、民主の二大政党も、石原、浅野の両候補も、ともに政党推薦の形を避けた。
 しかし、自民党は石原陣営の選挙戦を裏方で強力に支え、民主党は浅野氏の劣勢が明らかになると前面に立って応援した。両党ともに、夏の参院選のための組織固めをねらったのだろう。
 政党色を消す『政党隠し』は、無党派層を強く意識した戦術だった。ただ、都知事選では、無党派層の投票は、石原、浅野両候補にほぼ二分され、勝敗を左右することにはならなかった。
 無党派層を自党の支持者に変える努力を怠って、安易な政党隠しに走ってはなるまい。政党隠しは、必ずしも無党派対策になるとは言えず、政党政治の衰退にもつながりかねない」(「読売」社説9日付)。

 「3カ月前の宮崎県知事選でタレント出身の無所属候補が勝った余波なのだろう、政党の推薦を断る候補者が目立ち、政党の存在感は希薄だった。これでは自民党も民主党も『勝った』と言うわけにはいくまい。
 民主党は13の知事選のうち、5知事選でしか与党との対決構図を描けなかった。6知事選が不戦敗、2知事選は与党との相乗りになった」
 「最近、自民と民主両党の支持率が下がり、無党派層が50%にも膨らんでいる。政党に対する不満の広がりを物語る。政党名を掲げて戦った道府県議選で、自民党は議員数を減らした。知事選の結果に浮かれる余裕はなかろう」(「朝日」社説10日付)

 「だいたいが6県で候補を立てられなかった。小沢一郎代表の『相乗り禁止令』は皮肉にも民主党の地方組織がいかに弱体であるかを証明する結果となった。福井、三重の2県は相乗りだ。だから『2勝3敗2分6不戦敗』と言うのが正しい。
 民主党は、知事選も満足に戦えない脆弱(ぜいじゃく)な政党という烙印(らくいん)を押されたのではないか。無理をしないで、その6県でも相乗りしておけばよかった。そうすれば、これほどの敗北イメージは生まれなかったかもしれない」(「産経」コラム10日付)

新聞が、わかっていても書かないのが、全部の知事選で対決する候補者を擁立し、政党としての役割をまっとうした日本共産党の存在だ。
「勝てもしないのに…」という揶揄もある。
それでも、これらの大新聞が嘆くような「政党の衰退」が、与党・野党を問わず生まれているなかで、こういう政党が日本に存在することそのものが希望だと言えるのではないか。
日本の政党は、議席ほしさ、利権ほしさの連中ばっかりじゃないよ、たとえいま議席は少なくとも、国民の要求を実現するための政策をかかげ、正々堂々有権者に訴え(街頭でうるさいと怒られることもあるけれど…)、ビラにしてお宅に届け(ゴミをふやすなと怒られることもあるが…)、コツコツとがんばる政党もあるよ、ということを示して。
というのは、身びいきか。

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