ママ研究者~人生まだまだこれから~

製薬会社で新薬開発に挑む研究者。2人の息子(6&0歳)がいます。ママ研究者(今は臨床系)、日々の思いを綴ります!

第一三共 インド・ランバクシー買収

2008-06-14 08:29:56 | お薬、疾患、健康
第一三共が、インドのジェネリック最大手「ランバクシー・ラボラトリーズ」を買収です。
記事によると、
今回の買収の理由について、庄田社長は「複眼経営」の必要性を挙げた。先進国市場におけるハイリスク・ハイリターンな従来型ビジネスに、持続的成長が見込める新興国市場での事業展開や後発医薬品(ジェネリック医薬品)を加えることで「永続的な成長が実現できる」とした。

ランバクシー、私は初めて名前を聞きました。
医薬品業界外資vs国内メーカーの攻防―攻める外資の戦略と迎え撃つ国内メーカーの対応策によると、
ジェネリックメーカーの中で、売上世界第8位の会社だそうです(売上1600億円)。

日本はジェネリック普及が遅れている分、ビジネスチャンスが残っているとも言えます。
そういう日本のジェネリック市場に魅力を感じるランバクシーと、
新興国やジェネリックといった新たな市場を開拓したい第一三共の間で、
win-winの交渉が成立したのでしょうかね。

ただ、個人的には、新薬開発型メーカーとジェネリックメーカーがどのように共存していくかがとても興味があります。
まさか、メバロチンの市場を脅かす他のスタチンなどのジェネリックを売るとも思えないし。。。
医薬品市場も、無限に売上が伸びる市場ではないので、結局は、どこかが伸びた分、どこかが縮小していくはずです。
発泡酒を売り出したら、ビールの売上が落ちた、というのに似ているような気がします。

それにしても、最近は、大型買収が本当に多いです。
 武田:ミレニアム、アムジェン日本法人
 エーザイ:MGIファーマ、モルフォテック
 アステラス:米アジェンシス
など。

従来の研究開発主導から、マーケット主導になってきたなぁと感じます。
自社の研究開発品になかなか有望なパイプラインが存在しないので、仕方ないのでしょうが、日々、医薬品開発に取り組んでいる研究員としては、複雑な気分です。



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4 コメント

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Unknown (Unknown)
2008-06-15 08:30:29
> 個人的には、新薬開発型メーカーとジェネリックメーカーがどのように共存していくかがとても興味があります。

門外漢なのですが,確かにそうだなぁ,と思います.同じ組織の中で,どうパワーバランスを取るのか.トップや会社上層部のの采配にかかってくるんでしょうかね.

> 従来の研究開発主導から、マーケット主導になってきたなぁと感じます。

話はそれますが,このごろの研究用装置・試薬部門の業界再編もあまりに目まぐるしいように思いませんか.例えば,アマシャムファルマシアとビアコアがGEヘルスケアになったり,MJ Research がバイオラッドになったり.これもマーケット主導になってきた,ということなんでしょうかね.

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Unknown (ママ研究者)
2008-06-15 19:43:36
ほんと、製薬メーカーも、試薬、機器メーカーも、業界再編成は激しいですよね。
日本の経済は、成熟しきっているので、持続的に成長していくために、みな試行錯誤なんでしょうね。
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あっ,名乗り忘れた (ちえこまま)
2008-06-15 23:30:23
すみません,さっき名乗り忘れてました,ちえこままですー.f^^
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2年後のニュースリリースから (came)
2011-01-31 19:57:53
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/003721.html
2010年のニュースリリースから読み取れる情報ですが、ジェネリックよりも新薬研究部門をグループ下に置きたかった模様ですね。
ほかのニュースを見てもジェネリック部門は創業家や現地経営者に任せているようですので、新興市場やジェネリック市場に注力というは可能性ベースの話だったと思われます。
米国での申請データ改ざんなどの不備も原因の一つでしょうが、ランバクシー買収→ゼノテック買収→NDDR完全子会社化の流れからR&D拠点のオフショアアウトソーシングと見て間違いないでしょう。
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