goo blog サービス終了のお知らせ 

王様の耳はロバの耳

乙女ゲームやその他ゲーム、読書、映画の感想を書いていきます。
大体ネタバレありです。

あかずめの匣 感想 考察

2025-03-29 00:53:27 | 読書
こんにちは、サニーです。


最近はミステリーやホラー小説にハマっています。
Xでも角川ホラー文庫のアカウントをフォローしているのですが、そこでめちゃくちゃ面白そうな本が紹介されているのを見つけてしまいました。

それが、今回の本

「あかずめの匣」
著作:滝川さり

です。


本書は
とある村の怪異に関わってしまった4人(+α)の物語から、
呪いの条件を解読して死を回避せよ!
という、読者体験型のホラー小説です。

はい、
こっち(読者)にも恐怖が這い寄る系のお話です😇

こういうの最近多いですねー。
夜中にトイレ行けなくなっちゃうやつ。

まぁでも本書面白いんですよ。
謎解きミステリーでもあるから気になってグイグイスイスイ読んじゃう。
考察好きにはたまらん。


怪異や呪いについては本編でほぼほぼ解明されてます。
が。
帯やあらすじで
「あなたが呪いを解明してください」
「読者体験型」
などと書いてあるので、答えが全てが書いてあるわけじゃないと思うんですよ。

そのへんの考察をネタバレ込みでここから書いていこうと思います。

未読の方
恐怖が這い寄ってくるのが嫌な方

ここでUターンお願いします!




⚠ネタバレ有り⚠















【考察】

本書の怪異の流れは

①とある村の廃屋に呪いを伝える亡霊がいる
②その亡霊から呪いの言葉(あかずめについて)を教えられる。
亡霊から直接聞かなくても又聞きや噂、なんなら隣で寝てるやつの寝言でも効力あり。
③呪いの言葉を知ってしまうと、自ら扉を開け閉めして密室に入った時に呪いによって窒息してしまう。

というもの。
密室に入ると自分からは脱出出来なくなり、外部に声を届けることも出来ない。
ただ、死ぬ前に外にいる他人がドアを開けてくれると助かる。

そして一度助かればもう大丈夫。密室に入るとたまに呪い(黒い祠)が見えるけど何もされない。
…と、第三章で如月先生が言ってたけど
果たして本当か?

第三章で出てきたあかずめの呪いのパイオニアみたいな如月先生だけど、
呪いの条件を完全に熟知しているわけじゃない。


本編で呪いで窒息しても生き延びたのは
彩夏と、おそらく如月先生。
パイオニア如月は呪いの予防接種を完全に済ませるには窒息で死にかけなきゃいけないと考えてる。
(呪いで窒息する条件は自分で扉を開け閉めして密室に入る)
だから彩夏と一緒に呪いに遭遇しても窒息しなかった冴田は後日死んでしまったと。
冴田と同じように呪いに遭遇しても窒息しなかったのは
郁子、唯菜、友貴、別所、真緒
(第4章は割愛)
このメンバーで(小説内で)死んでいないのは
唯菜、友貴、真緒

真緒は特殊な状態で呪いをかけられているから正直よくわからないけど、

唯菜と友貴が死ななかったのは

呪われている、かつ、他人を呪い殺している

からではないか。

唯菜は第一章最後で母親に呪いの言葉を伝えた。確定ではないけど母親は車内から出られなかったのではないか。
友貴は密室で呪いに遭遇したときに窒息していないが、その後も呪いの言葉をサークル仲間に教えて(意図せず)呪い殺している。
別所も最初に遭遇したときに窒息は免れているが、誰にも呪いを伝えることはなくそのまま後日死んでしまった。


ただ、郁子は密室で呪いに遭遇して、かつ唯菜に呪いの言葉を教えたのに死んでしまった。
郁子が自分で扉を開閉して閉じた場所に入ったから窒息の条件を満たしたからだけど、
もうひとつ、呪った唯菜が助かってしまったからではないか。

パイオニア如月の予防接種条件を満たした彩夏と如月ももちろん
呪いを受け、誰かを呪い殺している。


エピローグで語られてたあかずめの目的は
「自分たちが犠牲になったあかずめの儀式と、自分たちがどんな悲惨な目に遭ったか知って欲しい、身を持って体験して欲しい」
というもの。

助かった人たちは、あかずめの亡霊・朱寿と同じく使者の役割をした。

死を回避するには使者にならなきゃいけない

というのが私の考察。



さて、この話ではなんと
呪われた状態で本を読んでも死にます
本の一番最初のページを出版用語で「扉」というらしく、
扉の開け締めをして小説という閉じた世界に入り込むのは、あかずめ判定では密室入りになるらしい。そんな馬鹿な。

つまり、あかずめの呪いについて懇切丁寧に説明している本書は
呪いの書物


部屋みたいに誰かが外からスパーンと戸を開けて助けられないから、たちが悪い。


けど、あらすじで「死を回避せよ」と読者に言ってるんだから突破口はあるはず。

で、もしも死を回避するには使者にならなきゃいけないなら、
近くにいる人に
「この本面白いよー、ちょっと今読んでみてよ」
などと言って本の扉を開けさせる+呪いをかけてあわよくば…
を狙うとか🤔

もしくは本を完全に閉じる前に誰かからいきなり
「なーに読んでるの?」
って本を取り上げられて、そいつがパラパラ読み始めるとか🤔
普通の読書してるときならそれこそ呪いたくなるやつ😇



正直色々わからないところもあるし、今後この本を読んで色々考察してくれる人を望みます✨