意外とちゃんと知られていないことってたくさんあったりします。
その一つが「タンクバルブの開け方」
おそらくみなさんは最初の講習時に「ゆっくりバルブを開けて下さいね」
と習ったはずです。
とても大切なことですが、これを守っているダイバーは意外に少ないように感じます。

でもレギュレータにとっては結構大事なことだったりします。
NDSを例にとって説明します。
ファーストステージ(ピストンタイプ)

分解すると


このピストン先の白い部分が樹脂でできてます。

ファーストステージ内の受けの部分であるオリフィスです。(鋭角になってます)

タンクバルブを開けたときにこの白い樹脂シートとオリフィスがにガンッ!
と当たって空気の通り道が閉じられます。
(ちなみに空気を吸うとまた空間が出来て空気が流れます。)
実はこの時減圧される前なのでタンクバルブを一気に
開ければ開けるほど当たる勢いが強くなって、
言い方に語弊はありますが、白い樹脂シートがオリフィスに突き刺さるワケです。
これを繰り返すとピストンの樹脂部分の円形の傷が深くなるので空気の止まりが甘くなり、
フリーフローしやすくなるわけです。

そうなるとこのピストン部品(¥3000)を交換しなくてはならなくなります。
NDSの場合、このピストン部分の樹脂も頑丈に作られており、なおかつオリフィスも
鋭角になりすぎないような絶妙な設計をしているのでオーバーホール時でもあまり交換に
なることはないのですが、1~2年でこのピストンが交換になっている方は、
バルブの開け方に注意をした方が良いのかもしれません。
1年に1回オーバーホール点検し、悪くなっていれば部品交換をすれば良いだけなので
そんなに重要な問題ではないかもしれませんが、器材を大切に扱う意識を
もつことは、ダイビングの安全面にも良い影響を及ぼすと思います。
ちなみに私は残圧計の針がゆっくり上がっていくようなイメージ
でバルブを開けています。
(針がMAXまで上がったら一気に回して大丈夫です。)
一昔前はバルブ開けるときに「残圧計は見るな」と言われましたが
間近で見るのでなければ別に大丈夫だと私は考えますので置いた状態で見ています。
あと私は必ず毎日数件はレギュレータをタンクに接続して点検していますが
ホースがパンッ!と破裂するんじゃないかとビクビクしているので
いつも以上にゆっくりと、しかもパージからエアを抜きつつバルブを開けます。
まあ最高圧はゆっくり開けようが一気に開けようが変わらないので
破裂するときは破裂すると思いますので気持ちの準備の問題です。(笑)
ということで生物だけでなく器材にもやさしい上手なダイバーになりましょう♪
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