久々の更新はタイトルの配合について。
大生さんはニックスじゃないとおっしゃってましたが、自分は若干の相性の良さはあるんじゃないかと思い詳しく調べておりました。
私がそう思う根拠というのはクロフネの父フレンチデピュティとトニービンの血統構成に似た部分が見られることです。
まずフレンチデピュティの母側(Mitterand)とトニービンの父側(カンパラ)に注目。
Mitterandの方は
父はHold Your PeaceでPrince Roseを祖先に持つ系統
母父はBold Rulerでその父がNasrullah
カンパラの方は
父はKalamounでゼダーン~Grey Sovereign~Nasrullahに遡る系統で母父にPrince Bio(父Prince Rose)を持ってます。
母父はオンリーフォアライフでこの馬はマイナーな系統ですが(遡るとPhalarisの祖父Cylleneに遡ることが出来ます)母母父にPrince Chevalier(父Prince Rose)を持ってます。
つまり(ちょっと強引な見方になりますが)カンパラはNasrullah系を父に持ちPrince Roseを強調された形でMitterandと父母の系統が逆ですが似た形になると。
まあKalamounがMitterandと似ているといってもいいかもしれませんが。
今度はフレンチデピュティの父側(Deputy Minister)とトニービンの母側(Severn Bridge)を比べてみます。
Deputy Ministerの方は
父はVice Regentでその父Northern Dancer、父母父がMenetrierでFairway系
母父はBunty's FlightでMatchemに遡る系統
Severn Bridgeの方は
父はHornbeamでその父Hyperionその母父がNasrullah。
母父はPrecipticでMatchemに遡る系統で、母母父にFair TrialでFairway系
この2頭で似た部分はともにマッチェム(Matchem)系とフェアウェイ(Fairway)系を持つことだといえます。
総合するとフレンチデピュティとトニービンではナスルーラ、プリンスローズ、マッチェム、フェアウェイという系統を持っている点で似ていると言えるんじゃないかなと。
まあフェアウェイはちょっと遠いところ(5代前)にあるので重要なのはナスルーラ、プリンスローズ、マッチェム系の3つ。
大生さんには同じナスルーラ系といってもBold Ruler系(アメリカ系)とGrey Sovereign系(ヨーロッパ系)では繁栄した場所が全く違うので別物だと指摘されたのですが自分はナスルーラやノーザンダンサーなど大きく発展した血は代を経ても大生ニックス理論的に似ているものとして捉えて構わないんじゃないかと考えてます。現に前のエントリからもそういう考えで来てましたしw(シックルとファラモンドの例やノーザンダンサーとロイヤルチャージャーをネアルコ系として捉えたり)
でこのフレンチデピュティとトニービンがニックスだということにして、実際に活躍馬がいないとお話にならないわけですがw
うまい具合にというかなんというかこの春ブライトトゥモローが新潟大賞典を勝ち、エプソムCも2着と好走しました。
まあ活躍馬が1頭だけじゃニックスと判断するのには不十分かとも思いますがそもそもこの配合の馬自体が少ないというのもありますし…ニックスの可能性は高いんじゃないかと思います。
ただこのニックス、似た部分がプリンスローズ、マッチェム系という大生さんのおっしゃるアメリカ向きの血統ですのでやはりダート向きに出るんじゃないかと。ブライトトゥモローの場合母系がトニービン×Be My Guestという配合でハイペリオンが強調された形ですので芝でもやれたんだろうと思います。
話をクロフネ×トニービンに戻します。
実際にこの配合の馬を見てみると、現在3歳以上でJRAでデビューしたのが8頭で勝ち上がったのが6頭。率を考えるとこの勝ち上がり率は高いものだと思います。
そのうち母母父にノーザンテーストを持つものがUAEダービー3着のフラムドパシオンを始めダイワオンディーヌ、ジョーモルデューの3頭。その他の3頭は母母父がサドンソー(ノーザンテーストの全兄弟)のドミンゴシチー、母母父ロイヤルスキーのアグネスラック、母母父リアルシャダイのオールライトナウ。
こうしてみるとドミンゴシチーのサドンソーも含めて特に母母父ノーザンテーストが相性良いようです。先日阪神の新馬戦を圧勝したPOGでも人気だったポルトフィーノもクロフネ×トニービン(×ノーザンテースト)でしたし。
ではなぜ母母父ノーザンテーストだと良いのか?
これはトニービン×ノーザンテーストという配合がニックスであり、繁殖牝馬自体の能力が高められているということもあると思います。
が、クロフネとの相性でいうならノーザンテーストの母父Victoria Parkの母Victorianaが鍵であると考えてます。
このVictorianaはクロフネの父父父Vice Regentの母母でもありクロフネ×(トニービン×ノーザンテースト)という配合(例:ポルトフィーノ)では5代血統表では見えませんが6代前でしっかりクロスしてます。
こう書くと大生ニックス理論というよりI理論とかIK理論っぽい話になってきますが…w
まあ大生ニックス理論的に言えばVice Regentとノーザンテースト(もしくはその母父Victoria Park)が若干のニックス関係にあるといえるんではないかなと。
あと母母父がノーザンテースト以外の2頭の馬についてもちょっと書いておきますと。
アグネスラックが母母父ロイヤルスキー、オールライトナウが母母父リアルシャダイと両者の母母父とも血統にマッチェム系を含んでます。先に述べたVictorianaの父もマッチェム系でしたし、これはクロフネの血統内にあるマッチェム系の血をさらに強化してるんじゃないかと。まあアグナスラックはBold Rulerの5×5のクロス、オールライトナウはRobertoの5×4とNorthern Dancerの5×5のクロスという要素も入ってくると思いますが。
ということで結論。
クロフネ×トニービンはそれ自体はそんなにニックスとは言えないが、母母父にノーザンテーストやマッチェム系を血統内に持った種牡馬を持ってくることで多少ニックス度は上がる。
ただしマッチェム系の影響が強くなるのでダート、短距離よりの馬になりやすい。
さて、評判通りに新馬戦を勝ったポルトフィーノですが、はたして来年のクラシックにもきっちり乗ってくるのか…多分同じ父のフサイチリシャールっぽい馬で控えて溜めてもそう切れる脚はないタイプだと思います。まあ母エアグルーヴという血統からは走って当たり前な馬ですがPOGで取ってない身としましてはそこそこの活躍で勘弁して欲しいなとw
次回は今回とも関連があるマッチェム系を持つフジキセキについて。
大生さんはニックスじゃないとおっしゃってましたが、自分は若干の相性の良さはあるんじゃないかと思い詳しく調べておりました。
私がそう思う根拠というのはクロフネの父フレンチデピュティとトニービンの血統構成に似た部分が見られることです。
まずフレンチデピュティの母側(Mitterand)とトニービンの父側(カンパラ)に注目。
Mitterandの方は
父はHold Your PeaceでPrince Roseを祖先に持つ系統
母父はBold Rulerでその父がNasrullah
カンパラの方は
父はKalamounでゼダーン~Grey Sovereign~Nasrullahに遡る系統で母父にPrince Bio(父Prince Rose)を持ってます。
母父はオンリーフォアライフでこの馬はマイナーな系統ですが(遡るとPhalarisの祖父Cylleneに遡ることが出来ます)母母父にPrince Chevalier(父Prince Rose)を持ってます。
つまり(ちょっと強引な見方になりますが)カンパラはNasrullah系を父に持ちPrince Roseを強調された形でMitterandと父母の系統が逆ですが似た形になると。
まあKalamounがMitterandと似ているといってもいいかもしれませんが。
今度はフレンチデピュティの父側(Deputy Minister)とトニービンの母側(Severn Bridge)を比べてみます。
Deputy Ministerの方は
父はVice Regentでその父Northern Dancer、父母父がMenetrierでFairway系
母父はBunty's FlightでMatchemに遡る系統
Severn Bridgeの方は
父はHornbeamでその父Hyperionその母父がNasrullah。
母父はPrecipticでMatchemに遡る系統で、母母父にFair TrialでFairway系
この2頭で似た部分はともにマッチェム(Matchem)系とフェアウェイ(Fairway)系を持つことだといえます。
総合するとフレンチデピュティとトニービンではナスルーラ、プリンスローズ、マッチェム、フェアウェイという系統を持っている点で似ていると言えるんじゃないかなと。
まあフェアウェイはちょっと遠いところ(5代前)にあるので重要なのはナスルーラ、プリンスローズ、マッチェム系の3つ。
大生さんには同じナスルーラ系といってもBold Ruler系(アメリカ系)とGrey Sovereign系(ヨーロッパ系)では繁栄した場所が全く違うので別物だと指摘されたのですが自分はナスルーラやノーザンダンサーなど大きく発展した血は代を経ても大生ニックス理論的に似ているものとして捉えて構わないんじゃないかと考えてます。現に前のエントリからもそういう考えで来てましたしw(シックルとファラモンドの例やノーザンダンサーとロイヤルチャージャーをネアルコ系として捉えたり)
でこのフレンチデピュティとトニービンがニックスだということにして、実際に活躍馬がいないとお話にならないわけですがw
うまい具合にというかなんというかこの春ブライトトゥモローが新潟大賞典を勝ち、エプソムCも2着と好走しました。
まあ活躍馬が1頭だけじゃニックスと判断するのには不十分かとも思いますがそもそもこの配合の馬自体が少ないというのもありますし…ニックスの可能性は高いんじゃないかと思います。
ただこのニックス、似た部分がプリンスローズ、マッチェム系という大生さんのおっしゃるアメリカ向きの血統ですのでやはりダート向きに出るんじゃないかと。ブライトトゥモローの場合母系がトニービン×Be My Guestという配合でハイペリオンが強調された形ですので芝でもやれたんだろうと思います。
話をクロフネ×トニービンに戻します。
実際にこの配合の馬を見てみると、現在3歳以上でJRAでデビューしたのが8頭で勝ち上がったのが6頭。率を考えるとこの勝ち上がり率は高いものだと思います。
そのうち母母父にノーザンテーストを持つものがUAEダービー3着のフラムドパシオンを始めダイワオンディーヌ、ジョーモルデューの3頭。その他の3頭は母母父がサドンソー(ノーザンテーストの全兄弟)のドミンゴシチー、母母父ロイヤルスキーのアグネスラック、母母父リアルシャダイのオールライトナウ。
こうしてみるとドミンゴシチーのサドンソーも含めて特に母母父ノーザンテーストが相性良いようです。先日阪神の新馬戦を圧勝したPOGでも人気だったポルトフィーノもクロフネ×トニービン(×ノーザンテースト)でしたし。
ではなぜ母母父ノーザンテーストだと良いのか?
これはトニービン×ノーザンテーストという配合がニックスであり、繁殖牝馬自体の能力が高められているということもあると思います。
が、クロフネとの相性でいうならノーザンテーストの母父Victoria Parkの母Victorianaが鍵であると考えてます。
このVictorianaはクロフネの父父父Vice Regentの母母でもありクロフネ×(トニービン×ノーザンテースト)という配合(例:ポルトフィーノ)では5代血統表では見えませんが6代前でしっかりクロスしてます。
こう書くと大生ニックス理論というよりI理論とかIK理論っぽい話になってきますが…w
まあ大生ニックス理論的に言えばVice Regentとノーザンテースト(もしくはその母父Victoria Park)が若干のニックス関係にあるといえるんではないかなと。
あと母母父がノーザンテースト以外の2頭の馬についてもちょっと書いておきますと。
アグネスラックが母母父ロイヤルスキー、オールライトナウが母母父リアルシャダイと両者の母母父とも血統にマッチェム系を含んでます。先に述べたVictorianaの父もマッチェム系でしたし、これはクロフネの血統内にあるマッチェム系の血をさらに強化してるんじゃないかと。まあアグナスラックはBold Rulerの5×5のクロス、オールライトナウはRobertoの5×4とNorthern Dancerの5×5のクロスという要素も入ってくると思いますが。
ということで結論。
クロフネ×トニービンはそれ自体はそんなにニックスとは言えないが、母母父にノーザンテーストやマッチェム系を血統内に持った種牡馬を持ってくることで多少ニックス度は上がる。
ただしマッチェム系の影響が強くなるのでダート、短距離よりの馬になりやすい。
さて、評判通りに新馬戦を勝ったポルトフィーノですが、はたして来年のクラシックにもきっちり乗ってくるのか…多分同じ父のフサイチリシャールっぽい馬で控えて溜めてもそう切れる脚はないタイプだと思います。まあ母エアグルーヴという血統からは走って当たり前な馬ですがPOGで取ってない身としましてはそこそこの活躍で勘弁して欲しいなとw
次回は今回とも関連があるマッチェム系を持つフジキセキについて。
アッシさんの分析の前に、私が考える「大生ニックス論」について少し。「似通った血統を掛け合わせる」というのは基本なんですが、そこで問題になってくるのが「どこまでが似通った血統と考えるか?」という点。サラブレッドの祖先をさかのぼれば3頭になりますし、そこまで話を持っていけば全馬が近親配合になるわけで。どこまでを「大生ニックス論」の対象にするかが問題になるんですが…
私の場合、これは基本的には5代血統内(+α)と考えます。+αは大きな影響のある血(ナスルーラとかハイペリオンとか)の場合にのみ適用します。それ以上離れると影響が薄くなってしまうからです。クロスと一緒ですな。血統内のある一部の血を濃くすることによって、影響を強く出すので、あまり離れると影響がなくなりますし。もう1つ、本当に影響のあるものだけを「ニックス」としておかないと、ニックス大安売り状態になってしまうんです。だから私は「多少は似ている」くらいではニックスにしないようにしてます。ニックス増やしたら、自分が覚えてられなくて後で困るw
そこでアッシさんの挙げたクロフネ×トニービン。5代血統表の中で被るのはBold RulerとGrey Sovereignだけ。「多少は似ている」レベルなので、私はニックスではないと判断してます。
ではクロフネ×トニービンはなぜ走るのか?ですが、これは母馬の能力が高いのを素直に出すから、と考えます。フラムドパシオンは初仔だし、ブライトトゥモローは2番仔だし(ポルトフィーノは初戦圧勝ですが内容は微妙)。もっとはっきり書くと、クロフネじゃなくても走ったんじゃないのかな?と思うんですよね~。母トニービン×ノーザンテーストで能力のある母馬だったら、アグネスタキオンでもっと走るような気がするんですよ。
レス遅くなりましてすみません。ここんとこスロ通いでブログ放置しっぱなしでしてw
すっかり大生ニックス理論についても頭の片隅からどっかいってましたw
で「どこまでが似通った血統と考えるか?」「どこまでを『大生ニックス論』の対象にするか?」っての判断が難しいですよね。
POGでの選択の際にはそこまで詳しく見ていかんでもいいと思います。「多少似ている」だけで見ていってたらほんと全然絞り切れなくなりますしw
自分は競走馬を“血統”だけでどれだけ説明できるか?というのをテーマに血統を見ていってますのでw
まあ多少大生さんと違った見方、考え方もしてると思いますが、また忌憚のないご意見お聞かせください。
でクロフネ(フレンチデピュティ)×トニービンではやっぱりマッチェム系が重要だと思うんですよ。
>母トニービン×ノーザンテーストで能力のある母馬だったら、アグネスタキオンでもっと走るような気がするんですよ。
種牡馬のレベルが上という意味ではなくアグネスタキオンも母父ロイヤルスキーの母父がマッチェム系だということで当然走ると思います。
フジキセキ×トニービンと似た感じですな。
フジキセキについても早く書こうと思ってるんですがスロやりだすと時間が…wまた書けたらご意見ご感想お待ちしておりますw