SUMY'S STUDIO

モントリオール、ワーホリ後記。
旅と料理と日々のこと。

焼き肉屋の前で

2009-12-12 | Weblog
家の近くにはスポーツクラブがある。ここに暮らして四年経つのに、いまさら私も通い始めた。運動嫌いで知られた(?)私が、思うところあってこのごろ一生懸命に通っている。
そしてそのスポーツクラブの隣りに焼き肉屋さんがある。年末の書き入れ時で、割引のキャンペーンなんかもやってて、けっこう忙しそうだ。

筋トレやらなにやらしてクラブを出ると、すっかり暗くなっていた。クラブの入り口は二階にあって、件の焼き肉屋さんを横目に階段を下りた。と、男ばかりの家族とすれ違った。角刈り風のお父さんと坊主頭にスウェットという感じの男の子、二人。ああ、きっと彼らは焼き肉屋さんに行くんだな、と思った。そうか、土曜日だもんね。家族で焼き肉いいよね。なんて、しみじみした瞬間、ふと昔の記憶がよぎった。
小さいころ、父と母と弟と私、家族四人で近所の焼き肉屋さんに行ったこと。そこはバイキング形式で、焼き肉がメインなのだか、いつからか小さな回転寿しコーナーができたりと、なんでもありであった。寿司と焼き肉なんてすごい組み合わせだし、きっと大して美味しかったわけではないと思うのだけど、小学生の私にとっては夢のようなレストランだった。
歩いて行ける距離だから、車を使わずにだらだらと話しながらそこへ向かった。弟ははしゃいで坂を駆け下りたりして・・・というか、私も弟を追いかけて走ってたかも。あの靴の裏にあたるかたいアスファルトの道路とか、夕暮れが夜になっていく、淋しいようなわくわくするようなかんじとかが、突然に頭の中にやってきた。
その後、家族は当たり前にいろいろあって、いつでも幸せなわけじゃなかった。でも、ああいうなんでもない夜があったのだ。私はそれをとても幸せに思う。
さっきすれ違ったあの家族も、この夜をいつか思い出したりするのだろうか。生きていれば誰にでもある、気持ちが塞いでしまうときに、こういうなんでもない日々の幸せが、人を前に向かせる力になるのだ。


ここは

2009-12-10 | Travel
上海のスーパー。

じゃなくて、トロント。



チャイナタウン。それは世界のどこにあろうと、とにかくチャイナです。
中国語ができれば、世界のどこででも生きていけるんじゃないだろうか。