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One Step ~ 橋本新企画公式ブログ

33)赤羽の片隅から~無料弁当雑記

5/10(月)

無料弁当40個+お菓子、衣類を21:30から出して23:30頃に残1。唐揚げの差し入れに感謝。時間に余裕があり、スタッフも集まったので早めに弁当づくりを開始。早めにできても提供する時間は変えない予定なので、食事をするなどして、楽しくおしゃべりしながら、提供開始時間待つ。今日もスタッフに感謝。

朝。前夜に相談をされ、路上泊をお願いし、区役所へ生保の申請へ行くことになっていた方は、待ちあわせ場所に現れなかった。隣に寝ていたホームレスによると、夜のうちに寝床を離れたらしい。路上泊を案内せざるを得なかったこと、ムテイの厳しい環境を伝えたことなど、対応に瑕疵があったのではと思い悩む。

少しして「お世話になりました。すみません。やめます」と短いメール。自死という選択はしないでほしいと、祈るような思いで「お力になれることがあれば、またご一報下さい」と返す。どうするべきだったかと、役所へ同行予定だったSさんとも、夜の弁当づくり後に話し合う。難しい課題。

深夜に彼からメールが入る。やはり野宿に抵抗感があったらしい。別の団体にアクセスし、その団体の協力のもと、他の自治体で生活保護を申請。アパート入居までホテル泊することになったそう。急展開に驚くも、ほっと胸をなでおろす。昨夜渡した路上脱出生活SOSガイドが役立ったのかもしれない。昨夜の相談と食事に対しての感謝の言葉も記されていた。

さらに遅い夜、「ムテイは、実際にはどういう環境なんだろう」とスタッフと話していたら、弁当の補充をしていたオーナーから驚きの声。中に待機していた皆で外に出ると、そこには懐かしい顔があった。「分かりますか?」ヒゲを剃り、髪もサッパリ刈っている。およそ40日ぶりに来店した路上脱出二人目の方だった。再会を喜びあう。

ムテイ(無料低額宿泊所)について、色々と話を聞く。彼のいるムテイは、六畳ほどの部屋に3人の入居者。仕切りは無く、鍵のかかるロッカーも無い。荷物は布団の上に置くとのこと。「盗られないか、心配じゃないですか?」と聞くと「そもそも貴重品持って無いから」と、どこ吹く風。

もう数日経てば、アパート契約が可能になり、ムテイから出られるようになるらしい。「必要な物があれば言って下さい。アパート探しも力になるので、何でも相談して下さい」と伝えて別れた。表情が柔らかい。お二人の前進に安堵するも、ホームレス支援と相談者への対応、生活保護の制度やムテイの現状と課題などについて、考えさせられることの多い一日だった。

 

(5/11のTwitterより 一部修正)
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