牡蠣

牡蠣の身の白きを透いて海香る
潮の香のほのかに牡蠣とレモン汁
湯たんぽを抱えて揺れる音を聞く

寒日和

恩師囲み話は尽きぬ寒日和
和菓子の名謂れ問いたり置炬燵
寒雲や想い静かに呟けり

年賀状

退職を添えても賀状の若々し
タイ文字の賀状に子らの笑顔かな

水煙２月号
朝ごとに雑木もみじの色深む*
神無月実りのあとの黒き畑
行く道は山茶花の垣楽しかり
旅の夜団欒の輪にかご蜜柑
天を突く大樹の枯葉落ちにけり
冬の鳥梢より来て首かしげ
林には陽射し満ちたり冬の鳥

初詣

拍手に鈴の音軽く初詣
初詣今日明るきは神楽殿
はにかみて受け取る二十歳へお年玉

冬夕陽

Cafe　Avion　カンパリソーダに冬夕陽
ステンドグラスのブッダは初日の色注ぐ
除夜の鐘をメールで綴る友の報

旅の朝 ～ 寒気へ

2008年　1月1日　ブログ句会　投句
　戸をあけて寒気に踏み出す旅の朝
　ニューイヤー地球をめぐる波となる
　帰航する元日の空澄みし青

あけましておめでとうございます。
今年も心のどこかにゆとりを忘れずに持っていたいと思います。