その上欠航で出荷が遅延するばかりか、場合によっては獲れた魚自体が送れないという事態すら起こるからことは重大だ。漁業と並び島のもう一つの柱に観光がある。民宿では予約はとれるが船が来なければ客はとれない。
新聞や買い物も大切だが、本業の漁業ともなると影響は深刻だ。獲れた魚の出荷が遅延するから。定期船は酒田始発が建て前だから、酒田から来た船に島から午後魚を乗せることになり、セリに出すのは翌日廻しになる。
欠航の連続は食糧の供給難に通じる。島には極小さな売店があるだけだ。冬などは欲しいもの買うのではなく、店にある買える物ものを買うのだ。売店の人自から毎日大根ばかり食べていると聞けば、コリャだめだと思う。
十日連続欠航ということは、新聞が、日刊紙とは名ばかりで次の日に11日分まとめてくるということだ。週刊誌でさえ7日に一度来るのに。ドサッと送られてきても、逐一読む氣にならい。こんな例は枚挙にいとまない。
飛島航路の年間就航率は既述の通り80%だが、一月など10~20日は覚悟しなければならない。その間隔を適当に割振ってはくれず、昨冬はこれまでの連続欠航9日を破る10日を記録し、しかもそれが2度あった。
元来道路は通年通過でき、日刊紙は毎日発刊、ラジオ・テレビは間断なく放送されることを前提としている。国道1号線が年に20%も不通になったら批難ゴウゴウであろうが離島航路はまるで欠航を前提としているようだ
即ち海路が島の喉元を握っていて、船なしで島は語れない。飛島は酒田港から39k.定期船で一日一便90分かかる。波高が3m以上になると欠航になる。年間就航率は80%だ。試験で80点採れたら誉められようが。
従って巨大な関空は人工で島とはいわず、海のない県にも島はある。栃木の中禅寺湖、長野の野尻湖に各一つと滋賀の琵琶湖に二つと。有人離島は本土と最低橋、空路、海路のいずれかで結ばれているが、主体は船である.
離島の住み難さの根源は航路の欠航である。船の欠航のために喜悲劇が生ずる。そんな離島との欠航との腐れ縁について述べる。手始めに島とは何かといえば自然の土地が周囲100m以上の自然の水で囲まれたものである