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風の吹くまま、気の向くまま。

なんでもいいから一日一文書こうという千本ノック的な試み

『弥栄の烏』 阿部智里

2025-01-14 | 

でも気になったので続きを読んだ。

私は読みだすとなにも聞こえず動けなくなるため

家人が私の読書をとてもいやがるので、

できる限りの速度でざーっと。

読まされるなぁ。

 

同じ出来事を別視点で書くのはおもしろいし好きな手法だ。

ひとによって世界観が違うので、

そうだったのか! って新たな視点に気付かされる感覚が好き。

こちらから見れば化け物でも、あちらから見ればそれなりの理由がある。

 

個人的にいちばん共感するのはますほの薄。

彼を助けてくれるなら仇にだってすがりつく、という若宮の言葉も

私はとても共感する。

雪哉のオーベルシュタインっぷりは長束も巻き込むところが好き。

(そもそも私はオーベルシュタインだいぶ好き。)

でも雪哉のいただけないのは、自分のやわらかく脆い弱点をそのまま晒しているところだ。

ちゃんと自分で自分を癒せず律せないひとは痛々しくて見ていられない。

翠寛おもしろいなぁ。「空棺の烏」読もうかなぁ。

 

この本は目には目を歯には歯をなうちの子供に読んでみてほしい。

彼はどういう選択を支持するのだろう。

 


『玉依姫』 阿部智里

2025-01-13 | 

「烏は主を選ばない」「黄金の烏」ときてこれ読んだ。

「烏に単は似合わない」は最後だけざっくり読み返し(以前に読んだことある)。

「黄金の烏」と「玉依姫」の間の「空棺の烏」は未読。

この八咫烏シリーズは、私の中では評価に迷う。

 

読んでると先が気になってぐいぐい読まされちゃう、

ストーリーテリングの巧みさはとても感じる。

でもわたし的には

二転三転する展開のテンションがちょっと高くていささか重い。

ページを開いちゃえばやめられずにぐんぐん読んじゃうんだけど。

なんとなく小野不由美さんの十二国記っぽくもある。

(どこがって言われると困るけど雰囲気的に。

十二国記のほうがテンション低いけど。あくまで個人の感想です。)

 

神道的な話とかは雑学としてはとてもおもしろかったけど

そんなに話に絡ませなくてもよかったかなーという気がしなくもない。

続きがどうなるのか知りたくて軽くぐぐった感じではもう読みたくない。

雪哉が! 路近が! 若宮が! あせびが! みたいな感じのようなので。

しかも世代が移り変わっていくようなので。

でも結末は知りたいなー。

 


『カンパネルラ版 銀河鉄道の夜』 長野まゆみ

2024-12-29 | 

家にあった「銀河鉄道の夜」を読み直してたら

うちにあった「銀河鉄道の夜」は初期型だった。

カンパネルラが死んでいることを知ってから銀河鉄道に乗り込んで、

銀河鉄道から覚めた後にブルカニロ博士が出てくるやつ。

想像以上に最後がすっきりと希望に満ちて終わるので、

あれ? 後期型(最後にカンパネルラの死を知るやつ)ってもっと絶望的じゃなかったっけ?

ていうか「銀河鉄道の夜」の構成ってどういうふうに変わってるんだ? って気になりはじめ、

そこんとこ詳しく解説してる本を図書館で借りようとした。

ら、長野まゆみのこれを見つけた。

これは学術書じゃない。だからどこまで本当かよく分からない。

でもこの本好き。

 

文学は、作者が何を言いたかったかが重要じゃないと私は思う。

私はどっちかというと、それを読んだひとがどう感じたかを

いろんなひとに聞きたい。

曲解しすぎなのは論外だけど、ひとの読み方を聞いて

そういうふうにとらえるのかー!っていう目から鱗な感じがおもしろい。

(そういう意味で、なにが真実かに固執しなければ、文学の研究もおもしろい)

なのでいちばんおもしろかったのは、

銀河鉄道を地上から見上げたら汽車の屋根が見える

(地上の汽車を鏡に映したように、銀河鉄道は空に足を向けて走ってる)ってところと

鳥捕りの捕る鳥のイメージは綿菓子だったろうってところだった。

鏡面のイメージで銀河鉄道を思い描く発想が

私にはなかったので斬新だったのと、

鳥は完全にチョコだと思って読んでた。

あと、カンパネルラの気持ちを考えて銀河鉄道を読んだことがなかったので

そういう意味でもおもしろかった。

 

「銀河鉄道の夜」はでも、ブルカニロ博士が出てくるほうが好きだなー。

私の宮沢賢治イメージを覆すあの読後感が良かったんだけどなー。

 


あまねく神龍住まう国

2024-07-29 | 

 

荻原規子さん作、徳間文庫。

空色勾玉とか白鳥異伝も文庫になってるのか! と本のカバー見て驚いた。

情報が古い。

ネットで荻原さんの聞いたことない本のタイトル見て読んでみた。

私は勾玉三部作が好き。この物語はあんまり。

風神秘抄も読んだけどほとんど覚えてないんだよなー。

 

風神秘抄読んだ時も感じたけどなんか展開に納得がいかなかった。

万寿姫がここで出てくる感じ、

糸世の裏になっちゃう理由とかが私にはしっくりこない。

風神秘抄をほぼ忘れてる身としては、奥歯にものが挟まったような感じもいまいち。

白鳥異伝は空色勾玉読んでなくても全然問題ないけど、この物語はそうじゃない。

そういう意味で続編感もつよい。

 

関係ないけど紫の結びは読めなかった。

やっぱ源氏のキャラクターがいまいち。

あれはきっとモテる男の典型ではあるんだろうと思うけど。

それにしてもすごいひさしぶりに本を読んだ気がする。