こころに留める言葉がある。
大河ドラマ「篤姫」で、天璋院が座右の銘として発する、「一方聞いて沙汰するな」だ。
若いころ、会社の先輩から、物事は広く見ろと言われた。
当時、水平思考という言葉が流行った。
先輩は、それを意識していた。
なぜ、そんなことを書きたくなったか、と言えば・・・。
先日、テレビの通販番組で、こんな言葉が流れた。
「お医者様の10人中9人が推薦する・・・・」
なるほど、90%の医者が推薦するなら、効果があるに違いない。
そう思った。
だが、同時に、推薦しない1人の医者がいるんだ、とも思った。
推薦しない10%の医者の理由が知りたい。
それを聞かなければ、一方聞いて沙汰することになる。
まあ、こういう通販番組は、良いことしか言わない。
だれもが、そう思っていると思う。
だから、慎重に判断する人も、一定数いると思う。
だが、ソーシャルメディアの浸透し、この言葉が揺らいでいる気がする。
なぜなか、インスタグラムやフェースブックでは、あえて嫌な発信は見ない。
自分の考えや好みに合うものを、無意識に見ている。
youtubeもそうだ。
一度、好みの動画を見ると、つぎつぎと同じような動画を勧めてくる。
そのように、アルゴリズムを形成しているらしい。
こういう時代だからこそ、自分の視野を広く持つことが大切だ。
無意識なバイアスから、自分を制御するためにも、一方聞いて沙汰するな。
だと思う。