昨年(2019年)から始めた彗星の掃天撮影について書きました。
9月4日夜、曇りです。星空撮影できませんので、昨年5月から始めた彗星(ほうき星)の掃天撮影のことを載せることにしました。
1974年1月のコホーテク彗星、1976年3月のウエスト大彗星を観察・撮影して以来、約半世紀に亘って彗星に魅せられてきました。
途中で12cm双眼望遠鏡で彗星の眼視捜索を試みましたが、肉眼で3等星までしか見えない光害の自宅では彗星像を見つけることは困難で、捜索は断念しました。
ところが、2018年11月新彗星のマックホルツ・藤川・岩本彗星(光度約10等)を発見数日後、光害の自宅で夜明け前に撮影成功して自宅でも彗星の掃天撮影ができるかもしれないと思うようになりました。
それから半年間、撮影方法と写真の赤経・赤緯の確認方法を模索しました。
その結果、写野の上下方向を南北にして明るい基準星(星座を成す星)を写野の端へ置いて撮影する方法を考えました。一つの基準星に対して4方向×2コマ撮影します。基準星のない所は割愛して撮影しません。
天球上の撮影方向は夕方日没1時間後の約30分間、西天の黄道±20度で地平高度20~30度付近です。または、夜明け前1時間前の約30分間、東天の黄道±20度で地平高度20~30度付近です。(私は主に夕方掃天です)
これは近年のアマチュア天文家が発見した光度10等前後の彗星の発見位置でデータ分析しました。
撮影機材は普段使用しているε-130D望遠鏡(f430㎜)とAPS-C一眼カメラボディです。写野は1.97度×2.95度になります。
露出時間は感度ISO1600で数秒です。これで光度10等前後の彗星像が写ります。
掃天撮影した写真は、その日のうちにパソコン画面上でソフト現像処理して彗星像がないかチェックします。疑わしい天体像に遭遇した時は、星図やステラナビゲータソフトでチェックします。
昨年(2019年)5月から掃天撮影を始めて今までに合計27回実施しています。今のところ、彗星像には遭遇していません。継続と確率と運かなと思っています。
いつ彗星像に遭遇するかもしれません。遭遇しないかもしれませんが、気長にマイペースで掃天撮影を継続していこうと思います。これもライフワークの一つにできたらと思います。
今、年金生活していますが、いつまでも夢を持って人生を生き抜いていきたいものです。
当時(2018年11月)のマックホルツ・藤川・岩本彗星(C/2018 V1)発見数日後の写真を添付します。(9/5朝、追加)
マックホルツ・藤川・岩本彗星発見数日後の写真
2018年11月11日05時22分51秒 露出5秒×1コマ ε-130D F3.3 LPR-Nフィルター
トリミング無 ISO1600 自宅 気温7℃ ※撮影時の彗星光度9.4等