続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「オールド・フォックス 11歳の選択」(2023台湾=日/東映ビデオ)

《台湾の名匠ホウ・シャオシェン製作のもと、台湾ニューシネマの系譜を継ぐ俊英シャオ・ヤーチュアン監督が、バブル期の台湾を舞台に正反対な2人の大人の間で揺れ動く少年の成長を描いたヒューマンドラマ。「Mr.Long ミスター・ロン」のバイ・ルンインがリャオジエ、「1秒先の彼女」のリウ・グァンティンがタイライ、台湾の名脇役アキオ・チェンが地主シャをそれぞれ演じ、「怪怪怪怪物!」のユージェニー・リウらが共演。また、経済的には恵まれているが空虚な日々を送る人妻ヤンジュンメイ役で、門脇麦が台湾映画に初出演を果たした。》

台湾映画は久しぶりだったけど、1989年から始まる台北郊外の主人公たちの暮らしぶりが昭和の時代の日本とも被って懐かしい思いだったというか、主人公の少年がタイトルにもある“老狐狸”と呼ばれている地主と出会って影響を受ける様子が興味深くて、演じた子役の少年の演技がまた自然で、自分のことより他人を思いやる父との間で揺らぐ様子が無理なく伝わってきて引き込まれた。

監督によれば、中国語には「同理心」という“共感”や“思いやり”などを指す言葉があるとのことで、ある意味、それがテーマであるので「同理心」というタイトルでもよかったような気もして、人との関わりについていろいろと考えさせられた。

セレブなマダムな役で門脇麦ちゃんが出ていたのも嬉しかったけど、中国語を話せるのでオファーされたのかと思ったら、「浅草キッド」を観た監督にオファーされたのだとかで役が決まってから2ヶ月くらい中国語を練習して挑んだのだとか、とてもそんなふうに思えないくらい役に溶け込んでいたのも印象的だった。

繰り返し出てくる食べ物のシーンも生活感があって説得力があったというか、やっぱり食べるシーンが多い映画にハズレなしかも!

☆あらすじ☆
1989年、台北郊外。レストランで働く父のタイライと慎ましく暮らす11歳のリャオジエは、いつか父とともに家を買い、亡き母の夢だった理髪店を開くことを願っていた。しかしバブルによって不動産価格が高騰し、父子の夢は断たれてしまう。ある日、リャオジエは「腹黒いキツネ(オールド・フォックス)」と呼ばれる地主のシャと出会う。シャは優しく誠実なタイライとは違い、生き抜くためには他人を見捨てろとリャオジエに言い放つ。現実の厳しさと世の不条理を知ったリャオジエは、父とシャの間で揺らぎ始める。
※映画.comより

キャスト
バイ・ルンイン
リウ・グァンティン
アキオ・チェン
ユージェニー・リウ
門脇麦

監督
シャオ・ヤーチュアン

原題  老狐狸 Old Fox


112分

G

T・ジョイPRINCE品川1 18:20〜観客15人程/119席






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