続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「コットンテール」(2023英=日/ロングライド)

《リリー・フランキー演じる妻を亡くした男の家族再生を描いた日英合作映画。兼三郎役のリリーのほか、錦戸亮、木村多江、高梨臨らが顔をそろえる。監督・脚本は、英国アカデミー賞US学生映画賞とヨーロッパ人として初めて学生エミー賞をドラマ部門で受賞したパトリック・ディキンソン。》

これは参りました!
息子と軋轢のある,妻を亡くした主人公を演じたリリー・フランキーさんが相変わらず絶品!
悲しいとか寂しいとかひと言も言ってないのに、妻を亡くした主人公の心情が痛いほど伝わる演出も見事で絶えず涙目で観てしまった。

過去と現在を行ったり来たりの演出は基本的にはあまり好きではないけど、旦那が生死を彷徨う大病で入院して以来、いつかくるだろう別れに胸が潰されそうになることもあって、妻が生きている頃と妻を喪った今を行ったり来たりの主人公の想いに寄り添うような気持ちで観ていたというか、木村多江さん演じる妻の若い頃を演じた恒松祐里ちゃんや、息子夫婦役の錦戸亮くんと高梨臨さんもよかった。

木村多江さんといえば、橋口亮輔監督の2008年公開の映画「ぐるりのこと。」でもリリー・フランキーさんと夫婦役で共演しているので、その時の夫婦のその後みたいに取れなくもないかも、というか、軋轢のあった息子とその家族とのラストシーンも印象的、自分の死後に残った家族が再生できるような素敵な“宿題”を私も残してみたいかも。

ウィンダミア湖目指して訪れた地で出会った父娘を演じたキアラン・ハインズさんとイーファ・ハインズさんも印象的と思ったら実際にも親子とわかってびっくり。

☆あらすじ☆
兼三郎は妻・明子の葬式でしばらく疎遠となっていた一人息子の慧(トシ)とその妻さつき、孫のエミに久しぶりに会う。酒に酔い、だらしない態度をとる喪主の兼三郎に、トシは苛立ちつつも気にかけていた。開封された明子の遺言状には、明子が子どもの頃に好きだった「ピーターラビット」の発祥地であり、夫婦で行きたいと思っていたイギリスのウィンダミア湖に散骨して欲しいという内容が描かれていた。兼三郎とトシ一家は、明子の願いをかなえるため、イギリス北部の湖水地方にあるウィンダミア湖へ旅立つ。
※映画.comより

キャスト
リリー・フランキー
錦戸亮
木村多江
高梨臨
キアラン・ハインズ
イーファ・ハインズ
恒松祐里
工藤孝生


監督
パトリック・ディキンソン

原題  Cottontail

94分

G

T・ジョイPRINCE品川1 19:30〜観客30人程/119席







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