嬲る犬の冒険

旧まんぞーBlog2。
役に立つことは何ひとつ書いていないスターダストメモリー。

永久欠番

2004-11-14 02:30:22 | 好きなモノ
1/11の記事のタイトル『遊星より愛をこめて』ってのは、ウルトラセブンの第12話のタイトルを拝借しました。
有名な話だから知っている人は多いと思うけど、この12話は実は欠番となっている幻のお話。
私が全て揃えているDVDにも勿論収録されていないし、10数年前に発売されたLDにも収録されていない。
この辺りの経緯について興味のある方はネットでググって下さい。
山ほど出てくるよ、しかも詳細にね。

まあ、掻い摘んで説明すると、ウルトラ怪獣には肩書きというか別名というか、必ず接頭語のようにくっついて来る『~怪獣』ってのがあるのはご存知かと思う。
有名どころで言えば、”宇宙忍者”バルタン星人とか”どくろ怪獣”レッドキングとかだけど、ウルトラマンと違ってセブンはオープニングで怪獣(てかセブンの場合はほとんど宇宙人)の別名がクレジットされなかった。
だから、少年雑誌(小学何年生とかあの類ね)の怪獣図鑑に掲載されたセブンの宇宙人は、出版社が勝手に付けた別名で掲載されたんだね。

問題になったのは、件の12話に登場するスペル星人の別名だ。
被爆星人...それが出版社が付けたスペル星人の別名だったのだ!...って、何考えてんだ!?

当然これはある被爆者団体からの抗議に発展し、責任は何故か勝手な別名を付けられた制作会社の円谷プロにまで及んだ。
円谷プロはその対応策としてこの12話を

①今後一切放送しないこと
②出版物にしないこと

で手打ちにした。
つまり、ウルトラセブン第12話『遊星より愛をこめて』は、結果的にその内容ではなく出版社の無配慮で欠番となってしまったワケだ。

断っておくが、私自身この第12話を観たことがありませぬ。
脚本が佐々木守、監督が何と実相寺昭雄なので是非とも観たいのだが、その夢は未だに実現していない。
実際に観たことがある人の話や、本、ネット上のサイトの話を総合すると、確かにスペル星人は被爆しているが、それは自分たちの発明した爆弾の実験の結果であり、物語自体はむしろ反核をテーマにしていると捉えることができるそうだ。

子供番組とは言え、ウルトラセブンには重いテーマを含んだ話が多く、それが現在までも名作として語り継がれている所以である。
だからと言って、この12話が復活することはないだろうし、私が幼少の頃に製作会社が決めた措置を云々するつもりもない。
ただ、被爆した人の写真を肝試しと称して見せた教師同様、一部の無神経、無配慮の輩はいつの時代にもいるんだなと思わずにはいられない。

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