『清濁混交』は『清濁併せのむ』と『玉石混交』を合成した造語です。
観月です。『清濁混交フリートーク』で検索すればちゃんとこのサイトが一番上に出てくるんだぜ。
さて、ふと思ったのですが。
そんな成分の名を冠する、うちのブログの記事に清かったり価値があるものってありましたっけ?
……。
…『濁石混交』の方が的確じゃね?…語呂わっる。いや、清濁混交もそんなに語呂良くないけど。
そんなわけで、というだけではないですが、たまには美しいものの話をしよう。
行きっぱなしで感想記事保留してた『吉村芳生展』の期間があとわずかになってしまったので、今更ながらお薦めさせていただきます!
吉村芳生展-とがった鉛筆で日々を写し続ける私
山口県立美術館にて、今週日曜(12/12)まで『吉村芳生展』が開催されています。
私もそう美術館に行く方ではないのですが、この方の展示だけは何度も足を運んでいます。今回の開催だけで2回、通算3回…いや、5回目ですね。
吉村先生は、鉛筆画(色鉛筆、モノクロ)を専門とする画家です。
色鉛筆画というとメルヘンでふわふわした作風、あるいは本番の絵を描く前のイメージボードといったイメージかもしれませんが…
もうね。
すごい。
すさまじい。
吉村先生は、細密で鮮烈な色鉛筆画を描く方です。
信じられるかこれ…絵なんだぜ…?
公式ページにサンプルが一枚もなかったので、失礼ながらGoogleで画像検索して一番画質がいいのを拾ってきました。
私の一番好きな、タンポポの絵の一部です。
ため息が出るような、いやむしろ息をひそめてしまうような、緻密かつ力強い作品でしょう?
美しい。
色鉛筆というのは元々、細密画にもっとも適した画材の一つであると言われています。色鉛筆ほど細く安定した線を描ける筆なんてそうありませんからね。図鑑などでも、写真ではなく色鉛筆画を採用しているものがたくさんあるんですよー。
しかし図鑑の挿絵とは桁違いです。
まず、先生の作品はほとんどがかなりの大判です。一般的な油絵と同じかさらに大きいです。
壁一面を占めるコスモスや芥子の群生。
大人が二、三人手をつないでも端から端までとどくかわからないぐらいの大きさの絵が、すべて色鉛筆で描き上げられているのです。
離れて見れば写真と見まごうばかりですが、近づいて目をこらせば色鉛筆のタッチがしっかり見えます。
圧倒される、魅入られてしまう作品です。
気の遠くなるような細かさと大きさ。平面とは思えない奥行き感、今まさにそこに光が当たっているようなリアルな陰影。
下手な写真はおろか、ひょっとすると本物の花よりも美しいのではないかと思えてしまいます。
紹介が遅くなって申し訳ないのですが、もうほんと、時間の都合が合えば是非本物を見に行っていただきたい!
一見の価値は十二分にあります。二度三度と見に行きたくなるほどです。私だって明日明後日仕事でさえなければもう一回行きたいぐらいです。
…本やネットじゃ駄目なんですよ。
たしかにそれでも、吉村先生の作品のすごさの一端はわかるんですけど、現物はもっと!はるかに!美しいんです。
そういった媒体では、絵の一部分をトリミングしたものが多いというのが一つ。
そして何より、あの色彩が印刷や液晶だとうまく再現しきれていないのですよ…!
プロが頑張っても色化けしてしまうようです。もう色鉛筆画の宿命かもしれません。特に黄色の劣化が残念すぎる。
たとえばこのモッコウバラ。これはまだ色がきれいに出ている方なんですが、黄色系がメインなので特に色化けが激しいです。
本物はとても柔らかく、暖かく、美しい黄色をしているのですよ。
酷いのになると、枯れちゃったようなベージュに近い色になってます。私の手元の画集がそうです。ひどい。残念すぎる。もっと印刷屋さん頑張って。
この画像も本物とまるで同じ色ってわけではないのですよね-…これは逆に、ちょっと色味を鮮やかに加工しすぎてるっぽいです。コントラストと彩度と色の濃さをぐいっと上げすぎた感じ。今まで見た中では一番の再現度ですが…
是非。是非本物を見ていただきたい。
また今回は、花のシリーズの他にも色々な作品が展示されています。
ネタバレになるので詳細は語らずにおきますが、まさかと思って近づくと鉛筆画だ!というものが何点か。最初気付かなかったのが何点かありました。びっくりしました。
一度行った方も、開催期間初期(10月下旬から11月頭辺り)に行った方はもう一回行ってみることをおすすめします。
売店で、展示初期には売ってなかった絵はがきが売られてます!
8~10種類ぐらいあったと思います。やっぱり色が残念なものもありますが、タンポポ、ケシ、コスモス、ナノハナはかなり良い画質なのでお薦めです。それら一枚ずつ買ったんですが、保存用と布教用も買うべきだったとちょっと後悔してます。
それから、おそらく吉村先生の出身地にちなんで、徳治の名産品販売&喫茶スペースもあります。
わさびアイスはすごかったよ。ほうじ茶・わさび・味噌の三種盛りに、勇者は是非挑んでみるといいんじゃないかな。パワーバランス三つ巴。わさび単品はお薦めしない…。
あー、感想記事書いてたら本物見たくなってきた!何で明日も明後日も仕事なんだ-!
私はまたの開催をお待ちしております、先生。
観月です。『清濁混交フリートーク』で検索すればちゃんとこのサイトが一番上に出てくるんだぜ。
さて、ふと思ったのですが。
そんな成分の名を冠する、うちのブログの記事に清かったり価値があるものってありましたっけ?
……。
…『濁石混交』の方が的確じゃね?…語呂わっる。いや、清濁混交もそんなに語呂良くないけど。
そんなわけで、というだけではないですが、たまには美しいものの話をしよう。
行きっぱなしで感想記事保留してた『吉村芳生展』の期間があとわずかになってしまったので、今更ながらお薦めさせていただきます!
吉村芳生展-とがった鉛筆で日々を写し続ける私
山口県立美術館にて、今週日曜(12/12)まで『吉村芳生展』が開催されています。
私もそう美術館に行く方ではないのですが、この方の展示だけは何度も足を運んでいます。今回の開催だけで2回、通算3回…いや、5回目ですね。
吉村先生は、鉛筆画(色鉛筆、モノクロ)を専門とする画家です。
色鉛筆画というとメルヘンでふわふわした作風、あるいは本番の絵を描く前のイメージボードといったイメージかもしれませんが…
もうね。
すごい。
すさまじい。
吉村先生は、細密で鮮烈な色鉛筆画を描く方です。
信じられるかこれ…絵なんだぜ…?
公式ページにサンプルが一枚もなかったので、失礼ながらGoogleで画像検索して一番画質がいいのを拾ってきました。
私の一番好きな、タンポポの絵の一部です。
ため息が出るような、いやむしろ息をひそめてしまうような、緻密かつ力強い作品でしょう?
美しい。
色鉛筆というのは元々、細密画にもっとも適した画材の一つであると言われています。色鉛筆ほど細く安定した線を描ける筆なんてそうありませんからね。図鑑などでも、写真ではなく色鉛筆画を採用しているものがたくさんあるんですよー。
しかし図鑑の挿絵とは桁違いです。
まず、先生の作品はほとんどがかなりの大判です。一般的な油絵と同じかさらに大きいです。
壁一面を占めるコスモスや芥子の群生。
大人が二、三人手をつないでも端から端までとどくかわからないぐらいの大きさの絵が、すべて色鉛筆で描き上げられているのです。
離れて見れば写真と見まごうばかりですが、近づいて目をこらせば色鉛筆のタッチがしっかり見えます。
圧倒される、魅入られてしまう作品です。
気の遠くなるような細かさと大きさ。平面とは思えない奥行き感、今まさにそこに光が当たっているようなリアルな陰影。
下手な写真はおろか、ひょっとすると本物の花よりも美しいのではないかと思えてしまいます。
紹介が遅くなって申し訳ないのですが、もうほんと、時間の都合が合えば是非本物を見に行っていただきたい!
一見の価値は十二分にあります。二度三度と見に行きたくなるほどです。私だって明日明後日仕事でさえなければもう一回行きたいぐらいです。
…本やネットじゃ駄目なんですよ。
たしかにそれでも、吉村先生の作品のすごさの一端はわかるんですけど、現物はもっと!はるかに!美しいんです。
そういった媒体では、絵の一部分をトリミングしたものが多いというのが一つ。
そして何より、あの色彩が印刷や液晶だとうまく再現しきれていないのですよ…!
プロが頑張っても色化けしてしまうようです。もう色鉛筆画の宿命かもしれません。特に黄色の劣化が残念すぎる。
たとえばこのモッコウバラ。これはまだ色がきれいに出ている方なんですが、黄色系がメインなので特に色化けが激しいです。
本物はとても柔らかく、暖かく、美しい黄色をしているのですよ。
酷いのになると、枯れちゃったようなベージュに近い色になってます。私の手元の画集がそうです。ひどい。残念すぎる。もっと印刷屋さん頑張って。
この画像も本物とまるで同じ色ってわけではないのですよね-…これは逆に、ちょっと色味を鮮やかに加工しすぎてるっぽいです。コントラストと彩度と色の濃さをぐいっと上げすぎた感じ。今まで見た中では一番の再現度ですが…
是非。是非本物を見ていただきたい。
また今回は、花のシリーズの他にも色々な作品が展示されています。
ネタバレになるので詳細は語らずにおきますが、まさかと思って近づくと鉛筆画だ!というものが何点か。最初気付かなかったのが何点かありました。びっくりしました。
一度行った方も、開催期間初期(10月下旬から11月頭辺り)に行った方はもう一回行ってみることをおすすめします。
売店で、展示初期には売ってなかった絵はがきが売られてます!
8~10種類ぐらいあったと思います。やっぱり色が残念なものもありますが、タンポポ、ケシ、コスモス、ナノハナはかなり良い画質なのでお薦めです。それら一枚ずつ買ったんですが、保存用と布教用も買うべきだったとちょっと後悔してます。
それから、おそらく吉村先生の出身地にちなんで、徳治の名産品販売&喫茶スペースもあります。
わさびアイスはすごかったよ。ほうじ茶・わさび・味噌の三種盛りに、勇者は是非挑んでみるといいんじゃないかな。パワーバランス三つ巴。わさび単品はお薦めしない…。
あー、感想記事書いてたら本物見たくなってきた!何で明日も明後日も仕事なんだ-!
私はまたの開催をお待ちしております、先生。