Seriously?

ひとりごとです

映画 ■■ジュラシック・ワールド/炎の王国■■

2018年07月15日 | 映画
悪い評判が多かったけど
私はそれなりに楽しんだ

今回の感想もネタバレしているから
これから観る人は読まないでください



映画 ■■ジュラシック・ワールド/炎の王国■■

☆☆



全シリーズ同じパターンで話が進んで
似たエピソードが同じように
挿入されているのが毎回面白い

でも今回は
毎回のパターンを完全に壊してしまった
これから続編が作られるとしたら
全く別の作品になる



いつも
冒頭で恐竜に人間が殺され
(その恐竜の姿は見せないまま)
不気味なプロローグとなり

恐竜を使って金儲けをしようとしている
生命の神秘に敬意のカケラも持たない
おごった人間が
凄惨な殺戮シーン(捕食シーン?)をくぐり抜け
最後は這々の体で逃げていく
それまでの傲慢さを猛省するのだ

そして毎回Tレックスが
人間の弱小さ、愚かさを
恫喝するように叫ぶのだ

「人間と恐竜が
同じ地上にいるというのはこういうことだ
分かったか
もう二度とここへ来るな〜〜〜」

エンディングシーンは
そのように人間たちが後悔して
「再び同じ過ちは犯さない」と決意して
一応、事態の収束を見せるのがパターンだ


でも今回は収束しなかった
パンドラの箱を開けてしまった
もう元には戻せない

あと一回作って
恐竜達に
ホワイトハウスや
自由の女神を散々破壊させて

なんとかして恐竜を絶滅させるか
(でも
「恐竜たちは人間の手に負えない」というのが
そもそもの前提ですよね?)

人間がアメリカから出て行って
アメリカがジュラシックワールドとなるか
でもそれは
ものすごく悲観主義な映画となる
(今回の映画のように)



「ジュラシック・パーク」のシリーズは
人間は愚かで、傲慢で
万能になったつもりで神様の領域に入ってしまうけど
手痛い教訓を得て
大自然の偉大さに謙虚に生きることを学ぶ…
(たとえ数年経ったら忘れて
同じ過ちを繰り返してしまうとしても)

その、大自然にひれ伏す謙虚さを学んで
やり直していく…
という希望のあるポジティブな映画だと思っていた



でももう、こういうストーリーに変えてしまったから
もう元には戻れないじゃないか

あと一回でカタをつけるか
それとも007のように
無限にシリーズが続くか…



ハモンドさんの
虫入り琥珀が付いた杖が
今回、琥珀が割れて粉々になったんだけど
「今回でこのシリーズ
完結なのかな?」
と、思いながらみていたけど

パンドラの箱を開けた
閉じ込められていたものが
バラバラになって飛び散っていく
象徴だったのかなあ



あとね、恐竜の描き方が
人間に都合良すぎ

人間に友情を感じているラプトルとか
頭打ってフラフラしてる恐竜の
コミカルなシーンなんて要らないと思った

オリジナルを見た時の
観に来たことを後悔するほどの怖さが
すっかりなくなってる
オリジナルだったら殺されてたな…
と思うポジションの登場人物が
結構生き残ってた(不謹慎))
恐竜は遺伝子操作で
より大きく凶暴になっているはずなのに



だいたい、前作で
多くの犠牲者を出しておきながら
全く反省していないあの女
恐竜を救いたいとか
またあの島に行きたいとか
全然懲りてないじゃん!
そんなのおかしいじゃん!

やっぱり前作から
恐竜の(恐竜を今の時代に蘇らせることの)恐ろしさが
圧倒的に欠けてるんだよね
とんでもない過ちを犯してしまったという罪悪感が!



「火山活動で絶滅する恐竜を助けよう」
なんて
「殺処分される犬を助けよう」くらいの
感情で動くのが
全く共感出来ない



そんな感じで
それなりに楽しめたけど
今までにないカオスへのドアを開けて
もう決して収束しない事態に流したのは
とても不満

でも次もきっと観てしまう



付け足し

恐竜って
化石から「こんな姿だったのだろう」
「こんな動きだったのだろう」
「こんな声で鳴いたのだろう」
と、想像するしかない

長年研究し続けてきた考古学者や
生物学者達にとっては
「恐竜を蘇らせるなんて
自然の摂理に対する冒涜」と反発しつつも

積年の研究の中で
夢描いて来た大好きな恐竜が
目の前にいて
その大きさ、肌の質感も、鳴き声も
足音も、仕草も
全部自分の目で、肌で感じられるということは
それはそれはたまらなく幸福な瞬間なのだろうな
と、思った



そもそもハモンドさんの最初の動機は
お金儲けじゃなくて
地球の歴史や古代生物に対する
本当に純粋なロマンなのだと思った

でもいくら純粋なロマンだって
破滅をもたらすことになる



理性や倫理観で
何が正しいか、どうするべきか
よく考えて行動するべきだけど

やはり、決定的な行動のきっかけは
「恐竜が可愛そう」みたいな
エモーションが幅を利かせているんだな
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« あさりの釜飯 | トップ | 非常用持ち出しグッズ更新 »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
観ましたかw (ゴーダイ)
2018-08-13 18:55:33
>あとね、恐竜の描き方が
人間に都合良すぎ

前作からだけど、“キャラクター”になっちゃいましたよねw
リアリティのラインがかなりポケモンとかキッズムービーに近づきましたね・・・
でもまあ、玩具の出来だけはいいw
返信する
ゴーダイさんへ (ann)
2018-08-13 21:33:49
TVでオリジナルやってたのを観たけど、初めて劇場で観た時、怖くて怖くて「観るんじゃなかった~」「早く終わって~」と思ってたの思い出しました。
今は、本当にポケモンムービーみたいですね(;^ω^A
次回作ではマジで遺伝子操作してピカチュウみたいなキュートな恐竜が出て来るかも...

でも、次回作も観ると思います
返信する

コメントを投稿