牛と暮らす

北海道で、牛達と暮らす日々を綴ります。

人災

2018-07-29 00:11:53 | 






急いで、懐中電灯を持って乾乳牛舎に行くと
そこには、治療を受ける痛ましい牛の姿があった

分娩後の母さん牛を搾乳牛舎へ移動していたが
中途半端な追い方をしたため
乾乳牛舎に戻ってしまい

止めていたショベルカーの下げたままにしていた
フォークに突き刺さったのだ

フォークは作業が終わると、危険なので
必ず上げておくというのに


翌朝、母さんは逝った









悪い夢

2018-07-26 23:51:07 | 







その2週間後に
がんばった母さんは、鳥になった


もう1頭の母さんは
自力で立てなくなってから数日は
カウリフトで吊り上げると、立ってくれたが

あとは、寝返りをうたせ
足を熱いお湯に浸けたりの毎日だった
まだよく食べ、よく飲んでくれた


そんな中、信じられない事が起きた

哺育舎で仕事をしていると
スタッフが懐中電灯を探しに来た
牛の乳房がざっくりと裂けて
獣医さんが手当をしていると言う





ひどい冬

2018-07-24 22:34:46 | 





ひどい冬

今年の冬は、とにかくひどかった

昨年末は、人のあれやこれやがあり
なんとか年を越せたと安堵していた元日の朝

乾乳牛舎の扉を開けると
目にしたのは、立てなくなった母さん牛だった
それも4頭もいる

背筋が凍り
ここは、地獄かと思った

その日の夕方、1頭が逝き
次の朝、1頭が逝った