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花菖蒲

日常やら何やらかんやら気儘に綴ります。気儘に。

孤独な三毛猫 其の拾伍ノ弐

2020-01-28 22:25:00 | やつがれシリーズ~心を捜して~
本当に白狐は分かりやすい。
言葉よりは行動に現してくる。
その素直さがまた好ましいのだ。
心地いいのだ。
三毛猫も素直に己の気持ちのままに応じる。
その行為自体は普通に行う癖に三毛猫はその手の話題には弱いし、異性に密着されようものならば…
あたふたあたふたとテンパる。
触れる事を許すのは心を許してるからに他ならない。
そうにも関わらず三毛猫はあたふたあたふた真面目にテンパるのである。
その反応を白狐が見て遊んでる様な気がするが…
其処は敢えて突っ込まないのが三毛猫。
答えが容易に想像付くからである。。。
そんな三毛猫だが実際は行為も得意な方では無い。
と、云うか割と受身。
己からはあまり積極的には動かない。
否、恥ずかし過ぎて気持ち良さを感じる様な行為を相手に訊けないのである。
三十路になったにも関わらず三毛猫は未だに恥ずかし過ぎてこう云う事には慣れないのだ。
最近、それを察したのかそれともソレが白狐のスタンスなのか判らないが白狐は三毛猫にやって欲しい事を示してくる。
気持ち良さを感じてるかまでは判らないが、取り敢えず「とある部分」が反応してるので三毛猫は一安心してる訳だが…。
変化はそれだけでは無い。
三毛猫も少し大胆に動く様になった。
白狐も三毛猫に対して変わってきてる部分がある。
今迄以上に扱いが丁寧なのだが、強引な部分も顔を覗かせてみたりそうかと思ったら影みたいに存在感を消してみたり…。
それは身体を重ねてる事だけではない様に感じる。
言葉を交わす事も同様に感じる。
要するにお互いの壁みたいなものが最近、無くなりつつある様に三毛猫は感じる。
何より三毛猫は己に素直に感情が赴くままに白狐に対して振舞う様になった。
自然に取り繕わないありのままに。
三毛猫が意識してる事である。
良くも悪くも三毛猫は他者との距離の取り方を測り違い易い。
故に不安になり訊くのだ。
そんな時、白狐は寛容な返事をくれる。
それが積み重なり、三毛猫は安心して白狐へ己を出すのだ。
浅い話も深い話も自然とするのだ。
ありったけの言葉を掻き集めて、ありったけの語彙を駆使して現す。
そうやって身体を重ねた後に言葉を交わして…
そのうち2匹(人)して最近は眠りに堕ちる。
白狐は前からだが、三毛猫はここ最近、白狐の前だとよく眠る。
それもかなり深く眠るのだ。
そうして目覚める度に最近、焦るのがお決まり。
何せ寝顔を見られるのが少々、三毛猫は気恥ずかしいし童顔が更に童顔に見える瞬間が寝顔と自負してるからである。
寝顔を白狐が見てるか見てないかに関しては絶対に話題にしない三毛猫である。
見てれば間違いなく更に童顔になり子供の寝顔みたいと肯定するだろうから。。。
傷は出来れば自ら増やしたくはないと三毛猫も感じるのである。
と、土曜も案の定、三毛猫は爆睡していて飛び起きたのだが…
事件はその後、会話をしていて起こる…
それは普通に他愛の無い会話だった。
職場の事、最近のハマり事…
これといって普通の会話だった。
只、違ったのはお互い身体が近い状態で割とゆる~く話してたくらいだ。
が、しかし其れは白狐の何気ない行動により予想外の方向へ転がる。。。
どんだけだよ!
普通に考えて何故、こうなるのっ!?(´=ω=`)
後に三毛猫が慌てふためき乍ら言い放った言葉である。。。
白狐の行動は至ってシンプルである。
不意に三毛猫の手をとある部分に乗せ軽くとんでもない発言(恥ずかしくてストレートに書けない)をしたのだが、その時、三毛猫が噴き出して…
慥かに普段の状態は知らないけどさ!
と、あたふたあたふたと動揺混じりに応えたのだが話題は自然にその件から逸れたのだ。
にも関わらず事件は起きたのだ。
ん?何か…触り慣れた感触に…なってる?(;´Д`)
え?嘘。本当?( ̄∀ ̄)
マジか…どんだけよっ!(´-ω-`)
三毛猫は暫く頭をフリーズさせたまま、結局…
その日、2度目の事情を成すのである。。。
…本当、男性のその欲だけは予想の範疇を軽々と超えちゃうもんなんだね…。

孤独な三毛猫 其の拾伍ノ壱

2020-01-27 20:20:00 | やつがれシリーズ~心を捜して~
ん?文(LINE)?誰からだろう…?
土曜の昼過ぎ、三毛猫の携帯(iPhone)は文(LINE)を受信した事を伝える為に着信音を鳴らす。
モゾモゾと寝台(ベッド)で横になっていた三毛猫は携帯の画面で誰からの文かを確認する。
次の瞬間、三毛猫の眠気と気怠さはぶっ飛ぶのである。
白狐からだったのだ。
仕事後、朝、見かけなかったので取り敢えず文をしたため入れといたのだ。
数回、やり取りをした感じからして白狐が公休日と察した三毛猫は数日前に逢って居た為、誘いの連絡が来るとは思って居らず、仕事で消耗した身体を休めようか…と、少々、寂しさに暮れて居たのだが…
まさかの白狐から食事の誘いであったのだ。
コバン食べた?
ん?まだ食べてないよ?
コバン食べる?小判
食べる!ん?小判?…今、気付いた…ごめん。
三毛猫、あまりにも浮かれた所為で白狐の変換ミスと云うボケをどスルーする始末である。
何とも恥ずかしい。。。
白狐に漢字表記されて初めて気付く始末。
どれだけ三毛猫が浮かれたか、白狐にはおそらく伝わっては居ないだろう。
合流後、白狐が提案した選択肢から三毛猫は何を一緒に食べるかを考える。
ってか…どっちにしろ肉じゃん!
と、三毛猫は白狐の選択肢に笑いつつもまだ一緒に食べてないトンカツにしたのである。
基本的に三毛猫は肉は苦手だが、最近は白狐とならば普通にいけてしまうから不思議である。
そうして食事中に他愛の無い会話をする…
白狐以外のセンター内のSDは皆、既婚者で愛妻家。と、云う話から普段、話さない方々の一面を知り三毛猫は興味を示し聴き入る。
時には質問をしたり、己の見解を述べたり…
とても充実して居た。
そして白狐がPCゲームで漢字の読みを解くゲームの内容を話した瞬間に三毛猫は目の色を変えた。
自称・本の虫
である三毛猫には退けない何かと惹かれる何かを感じたのだ。
漢検問題に近い内容だと白狐は述べるので三毛猫の興味関心は更に擽られ…
挑戦させて貰う事にしたのである。
白狐の自宅に向かう途中、漢字に関して少し白狐と話した。
三毛猫の出身地は北海道。
北海道の地名は当字だったり、難読な表記だったりするのだ。
現に三毛猫の実家がある地名は「幌向」と書いて「ほろむい」と、読むのだ。
大半の方は「ほろむかい」と読んでしまったりするだろう。
そうして大体、アイヌ語が地名の原型にある話やアイヌ語は割と我々が使う日本語には無い様な発音をする筈。と、云った話しをしていた。
白狐は意外とこう云うものに興味関心を示すのだ。
そう、彼は普段の言動から察せないが…
物凄く知的好奇心が旺盛で知識欲も強い方なのだ。
視野がとても広い。
三毛猫も話していて楽しくて仕方なく、色々と学ぶ部分がある理由は彼のそう云う所なのだ。
話題が変わり…
本を読んでる際に漢字に関して読めないものがあった場合、どうするの?
そう白狐に質問された三毛猫。
内容が読めなくても想像が付く場合は調べないが、物語に関しては全ての表現をちゃんと理解しないと大幅に印象が変わるので必ず調べる。
と、三毛猫が回答すると白狐は驚きを示す。
何せ普段の三毛猫はかなり大雑把且つ大胆不敵な行動を引き起こす上に行き当たりばったりな行動を取る場合が多い為、そんなイメージは無いのだろう。
実際、三毛猫は几帳面ではないし神経質ではない。
しかし、拘りは凄く強いのだ。
故に物語と云う作品を前にすると…
作品の全てを楽しみたい。
と、云う拘りが強い為に小まめに世界観を楽しむ為にも動くのだ。
内容が調べてる感に飛んじゃったりしないの?
そう、白狐に訊かれた。
記憶力だけは良いから基本的には忘れない。
只、数行遡れば最悪の場合に陥った際は思い出せる自信があるけど。
と、平然と返して白狐を更に驚かせたのである。
そんな驚かなくても良くない?
と、内心、少しだけ傷付いたのは白狐には内緒である。
三毛猫は己が唯一、誇れるものは記憶力だと自負している。
それくらいに記憶力には自信があるのだ。
本当、他の人があまり興味関心を持たない様なゲームするよね。
三毛猫は白狐に突っ込んでみる。
え?普通じゃん。麻雀と将棋もやるよ。
それは知ってる。けど、地名当てとか漢字の読み解きは好き好んではやらないよ。普通。
三毛猫に普通について諭される白狐が物凄く哀れではある。
三毛猫の普通じゃなさ加減も大概だと云うのに…
正に己の事を棚に上げた発言である。
と、云うか私は将棋よりは囲碁の方がまだやれるかな。
囲碁もあるよ?オレ、やってないけど。
だろうね~。
そうこう話してるうちに白狐の自宅に着いたのだが。
早速、件の漢字読み解きをやるのだが…
は!?これ制限時間ある上にタイピングすんのっ!?
そう想像も付かなかった落とし穴に三毛猫は襲われたのである。
勝手に慣れるまであたふたあたふたと三毛猫はテンパリつつ挑戦していたのだが…
ドカッ!
やっと落ち着いてきた頃にこう云う事を平然と…する?(´-ω-`)
え?何?( ̄∀ ̄)
白狐は椅子に2人座りするのがお決まりパターン。
しかし三毛猫、何だかんだそう云う密着のされ方は未だにテンパるのだ。
あのさ、未だにコレ、テンパるからね?(_д_ll)
そうなの!?Σ(´□`)
絶対に確信犯だ…コレ。
と、三毛猫は内心思いつつ集中しようとするのだが…
矢張り集中出来る訳もなく…
暫くあたふたあたふたを続けたのだが。
ふとした瞬間に三毛猫のスイッチは切り替わり集中し出したのだ。
それを白狐は見逃さなかった様でそのスイッチが入った瞬間に何故か傍を離れる。
そうして集中力が高まった三毛猫は見事に白狐の記録を塗り替えたのである。
え。レベル4いったの!?
うん。普通にタイピング追いついたからいけた。
凄いね。オレ、レベル4は滅多にいけないよ。
レベル3も案外、よく読む漢字だったよ?
意外だ。
おい、私を何だと思ってる訳?
席を離れた筈の白狐は気が付けばまた椅子2人座りを悠々としていたのである。
流石に其処は突っ込まなかったのだが、三毛猫はこの後された質問を聴いた瞬間に…
本当に分かり易いわ~この狐。
と、内心、クスっと笑ったのである。

孤独な三毛猫 其の拾肆

2020-01-26 20:45:00 | やつがれシリーズ~心を捜して~
己の事を概ね理解してくれてる。
この事実は大きい。
何だかんだ白狐の器の大きさに助けられている。
三毛猫はそう実感する日々を送っている。
意を決して三毛猫は白狐に自ら己の欠点其の壱を見せる事にしたのだが…
今思えば実に阿保な三毛猫が其処に居たのだ。
三毛猫は基本的にどっかこっか抜け抜けで視野が狭い。
故に割とバタバタと体裁を取り繕いう為に掃除はそれなりにしたのだが…
抑も他者を呼ぶ部屋では無い。
と、云う事をすっかり失念した三毛猫が其処に居たのだが…
本人がそれに気付いたのは…
白狐を呼ぶ直前になってからである。。。
さて、三毛猫の致命傷的な欠点それは…
整理整頓
これだけは物凄く苦手なのだ。
抑も三毛猫の悪癖がムシャクシャしたら兎に角、気の済むまで荒らすと、云うあまりにも残念過ぎるものである。
それに自覚のある三毛猫は…
いい加減に其処だけは晒しておこうと心に決めたのである。
その発端は至って単純。
あー、鍋やりたいなぁ。。。
あまりにも安易な理由である。
しかも挙げ句の果てに振る相手が白狐ぐらいしか居ない三毛猫も又、世も末であるが。
三毛猫は絶対に認めはしないだろう。
白狐と鍋をやりたい。と、云うのが本当の気持ちであるのだと云う事を。
全くを以て三毛猫は素直ではないのである。
さて、そんな三毛猫は何とか体裁だけ取り繕った部屋へ白狐を呼ぶのだが…
取り敢えず取り繕わずに素直に自分があまりにも整理整頓が出来ないのを白状したのだった。
最早、距離を置かれたら心の傷になり兼ねないくらいに白狐に入れ込む前に判断した三毛猫はこの行動に踏み切ったのだ。
別に白狐を己のテリトリー内に立ち入らせたくない訳では決してない。
が、避けていた理由を述べるには現実を見て貰う方が明らかに早い気がしたのだ。
それはそれで大雑把にも程がある三毛猫である。
しかし、白狐の反応が如何にもで三毛猫は大爆笑する羽目になる。
掃除してーわー。
苦笑ではなく、最早、面白いものを見た。
と、言わんばかりに白狐はその言葉を発する。
白狐は自分と真逆的なのだ。整理整頓に関しては。
三毛猫はそれを知っているだけに最早、恥を承知で白狐とのその後に会話した内容から白狐を頼りにしようと内心、決めたのである。
…断捨離は悪くないよな。絶対に。
と、三毛猫は本気で思いつつあるのである。
白狐は距離を置きはしなかった。
寧ろ何かを愉しむ様な物言いが多かった。
けれどそれは構えていた三毛猫からしたら、とても有り難かった。
ドン引きしていたとしても表に出さないで寛容に笑い飛ばしてくれた事に関して。
しかし、ドン引きされたかも知れない事は数日後に吹き飛ぶのだが、それはまた別の話で。。。
曝け出した三毛猫はスッキリした。
落胆されたりするのは地味に三毛猫は精神的に負荷が掛かるタイプである。
なるべく完璧に外面は熟す反面、内面は兎に角、底辺の底辺まで堕落する。
落差が激しいタイプなのだ。元々が。
だからこそ外面だけを見ていた者が三毛猫の内面を知ると阿保みたいに落胆し、ドン引きするのである。
けれど、それも仕方ないし当然の反応だと三毛猫は考えている。
そういう障害スレスレなものを擁えてしまった己が悪いのだと三毛猫は考えている。
だからこそ内面を使う事にするのだ、他者を試す様に。
己を受け入れてくれてる。
それを推し測る為に己の内面を三毛猫は利用する。
そういう癖に気付く者は居ない。
故に三毛猫は有効活用する。
使えるものは何でも使う。
三毛猫の自論の1つである。
今の捻くれに捻くれ捻じ曲がるに捻じ曲がった歪み切った三毛猫を形成する自論である。
それがあるから、言葉が少ない者でも表現が下手な者でも三毛猫は理解の範疇に及ぶのだ。
目は口程にものを語る。
それは言より動の方が語るとも言える。
と、三毛猫は感じている。
言葉など幾らでも並べ立てる事が出来る。
建前。
虚勢。
虚偽。
何でも御座れだ。
それとなく言を繰る事は容易い。
けれど、動を操るのは中々、容易ではない。
何故なら動は心に直結してるから。
三毛猫はそう捉えている。
だからこそ三毛猫は言をあまり信じない。
しかし、言質は取る。
それは有効手になるからだ。
喩え信憑性が薄くても。
そんな三毛猫のとんでもなく計算高い部分に白狐は間違いなく気付いているだろう。
隠してもない。
表に出してもない。
けれど察しのいい又は頭の回転がいい人物は気付くだろう。
そんな部分すら白狐は臆する事は無いのだ。
理解して受け入れてくれている。
三毛猫にはとても嬉しい事なのである。

クソ社員

2020-01-21 18:07:00 | 日記
3日とも馬鹿かよぉ!!!(`皿´)
最近、黒猫が離脱からの退社をした為にやつがれは週3日、応援稼働してるのだが…
矢張り社員が誰かでモチベは変わるもので。
今週は3日とも天敵である。
あー、憂鬱を通り越して癒しが欲しい。
と、思っちゃうレベルである、
今日は少なかったので配達に出た訳だが…
肩慣らしレベルの個数ではあったが、矢張り配達は楽しいのである。
久々の配達でタワーマンション3ヶ所巡りはハードかな?
と、思いつつも個数が少な過ぎても生産性が無いので無理矢理3ヶ所にしたのだが…
出庫から帰庫までの時間が50分だったのでまぁまぁ予測通りの範疇に収まり、衰えては無い様だ。
明日も明後日もおそらく行く羽目になるだろう。

助ける形になるのは癪だが…
配達は好きなんだよ!・゚・(。>Д<。)・゚・

孤独な三毛猫 其の拾参

2020-01-20 18:32:00 | やつがれシリーズ~心を捜して~
弱くなったな…
三毛猫は静かに認識する。
己の状況。
己の心理状態。
認識した上で己の気持ちと向き合う。
何を強さとし何を弱さとするのか。
その線引の基準を変えるべきなのか、そうじゃないのか。
悩むのだ。
弱さを得た己に対していつもなら懐く様な険悪な気持ちを今、三毛猫は一切、懐いていなかった。
いつもなら情けなさの余り自分を律しようと躍起になる様な状況だ。
なのに三毛猫は今、そんな気持ちすら湧かないのだ。
冷めた何かが浸透するかの如く只、現在の己の心持を見つめている。
今、どんな心境かを自分自身で精査するかの様に…
三毛猫はひとつ、ひとつ…
ゆっくり丁寧に時間を掛けて明確に己の中に落としていく…
そんな思考に耽る。
大事。
只、一言だけ呟くとまた三毛猫は思考に沈む。
大事なものは?
大事なことは?
大事なひとは?
大事な言葉は?
大事な思い出は?
ひとつひとつ己に落として色を付けていく。
モノクロからカラーに。
色彩ごと鮮明なまま残す為に三毛猫はモノクロになった記憶の映像から引っ張り出す。
其処にどの様な色だったかを思い出す。
そうやって思い出した色は鮮やかで…
三毛猫は過去の様々な記憶の映像を見つつ比べる。
本気で違う。
今迄の記憶の映像とは鮮やかさが違う。
三毛猫の過去の様々な記憶の映像を引っ張り出し色を付けても黒と白と灰の三色なのだ。
それが白狐との記憶の映像はまたその時を体験してるかの様に綺麗なのだ。
嗚呼、本当に厄介な。
三毛猫はこうも違いが出るものなのか。
そう感じると同時に何故か心が騒ついたのだ。
其処から様々な考えの様な感情の様な判断がつき難いものが三毛猫を襲う。
白狐に逢ったから視点が視野が変わったのだろうか…
それとも今迄があまりにも何事にも興味が無さ過ぎたのか…
判然としない。
両方…か?
三毛猫はそう感じた。
何が切っ掛けか迄は流石にハッキリしない。
でも白狐に逢って触れてから何かが変わり出したのは間違いなくて、其れ迄の己に足りないものが多々、あったのも興味関心が薄かったのも事実。
つまり両方合わさったから今に至る。
だからこそこんなにも違うのだろう。
僕(やつがれ)は…
良くも悪くも弱くなった…
独りきりでは生きれない種族なのに独りきりで在ろうとした。
けれど今は独りきりで生きようとはしない。
傍に居て欲しい、居たいと願う存在が居る。
少しずつ変わって征く。
それは今、持ってる強さとはまた違う強さへと変わっていく。
今、崩れて自覚した弱さは誰もが本来ならば抱える弱さ。
そして独りきりでは抱え切れないから誰かと一緒に抱える弱さなのだろう。
欠けていた何かを得たのならば此れは弱さではあるけど、必要な弱さ。
三毛猫はそう線引する事にした。
いつしかまた捨て去る日も来るかも知れない。
けれど今はまだこの弱さを抱えたままで居よう。
弱くはなったけれど、この弱さと向き合う強さは失ってはないだろうから。
そうして苦しくなったり、辛くなったら…
また、考えよう。
きっと今なら付き合い続けていけるだろうから。
三毛猫はそう心に決めるのだ。
今度こそ失わずに済む様に…
強くならなきゃな…