松凬からくり帖

松凬さんが73年の人生と吟道50年からの体験や、これから起こるであろう!未体験談を写真と共にお届け!

野口雨情と本居長世の【七つの子】!何でカラスが可愛い??

2018-06-02 14:12:08 | 日記

野口雨情と本居長世コンビの【青い目のお人形】【赤い靴】【七つの子】

最初の二曲が、異人さんを扱った・・・当時としては珍しい題材 

しかし【七つの子】はカラスを題材にしている・・・何故カラスなん 

この歌は大正10年〈1921〉に「金の船」7月号に発表され

翌年に本居長世の作曲で、童謡としてデビューしています

 

 

  ~ カラスなぜ啼くの カラスは山に

    可愛い七つの 子があるからよ

 

    可愛い可愛いと カラスは啼くの

    可愛い可愛いと 啼くんだよ

 

    山の古巣へ 行って見てご覧

    丸い眼をした いい子だよ ~

       〈1995年に著作権消滅〉

私的には、何でカラスなの、と思うわけです

このころは、今の様なカラスに対して悪感情を持ってなかったのかな~

我が家の周りの・・・カラスたちを見ているとこの歌とのギャップを

大人になって悪役呼ばわりされているので・・余計に可愛い子に歌うの???

ところでこの歌、以前から論争があるんですって

「七つ」に関してなんです、「七歳」か「七羽」かと云う数の話

カラスは一度に7羽も育てることはなく・・・

「7歳」なら・・・もう可愛い子供ではない、と云うわけです

私の思うのには、野口雨情には、八人の子供があった事が・・

何らかの影響として、歌の中に現れているのでは???

【青い目のお人形】のブログでも綴りましたが、太平洋戦争勃発で

みんなから白眼視されて、妻と8人の子供を連れて疎開しています

そんな貧乏のどん底で、一人寂しくひっそりと63歳の生涯を閉じます

【青い目のお人形】も【赤い靴】も、そして【七つの子】も・・・

本居長世と云う雨情の良き理解者によって感慨深い作品に

三曲とも、三つのパートに分かれていて、それが盛り上がりを形成して

まるで・・・大人の童謡と云った感じに出来上がっていて

三曲とも私の大好きな童謡です

永遠に歌い継がれることでしょう・・・ただ残念なのが

現在ならば、印税が入り・・もっと楽な生活がと思う事です

心より・・・野口雨情と本居長世のご冥福をお祈りします

 

 

 


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1 コメント

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「カラス」は実はキジバトかも (麻垣康三)
2018-09-06 03:22:39
詩人・野口雨情は「漢文=常識」の世代でしょうから、「詩経」くらい当然読んでたでしょう。

その、「詩経」曹風・尸鳩篇に、
「尸鳩在桑,其子七兮。淑人君子,其儀一兮。 其儀一兮,心如結兮。」で始まる詩があります。

「尸鳩」がどういう鳥かは、専門家でないので、よく知りませんが、歌うことを前提に詩を作ったのであるとすれば、その音節数等の都合から、「尸鳩」を「カラス」に変えたのではないか、という気がします。


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