Local-Liner ~静サツ雑記帳

静岡運転所札幌派出所=静サツへようこそ。
札幌圏の鉄道を軸に、気ままに書き連ねていく日記です。

JR北海道ダイヤ改正概要2018

2017年12月15日 | 鉄道 ‐ 北海道
 こんばんは。
 今日はJRグループでダイヤ改正の概要発表が行われましたね。
 特にJR九州が全域での大減便を行っていたのが大きいニュースでした。

 さてさて北海道はというと、比較的小さな規模での改正となりました。車両更新と一部ダイヤ修正程度にとどまり、全体では維持した形です。

 プレス→https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2017/171215-1.pdf

 大きな改正点は、

・キハ183系「北斗」撤退
・↑の車両転用によるキハ183系0番台/200番台車完全撤退
・江部乙行きの廃止と深川→滝川の普通列車延長
・閑散線区の列車接続改善
・羽帯駅廃止


 です。

・キハ183系「北斗」撤退



 キハ261系の新車が増備されたことにより、3往復残っていたキハ183系の「北斗」はすべて「スーパー北斗」に置き換えられます。
 これにて1965年以来使われてきた「北斗」の名称は一区切りつくこととなりました。

 とはいっても、残っているキハ183系7550番台はキハ261系同等エンジンに換装したサイボーグみたいなものなので、実質同型の新車での置き換えとも言えなくもないですが。

 「北斗」系統は3種類の車両(臨時含めればさらに増える)が使用されており、それぞれで運用が独立しています。今回定期列車が2種類に統一されることを考えると、一部列車では運用見直しに伴う車両変更が予想されます。

 臨時列車では「北斗」の名称が残ると予想されており(※)、完全に消滅かは怪しいところです。

※……これまで臨時は全て「北斗」で、キハ281系やキハ261系での運転でも「北斗」だった。


・キハ183系初期車完全撤退



 これは驚くまででもないのですが、キハ183系「北斗」の車両が転用されることから、キハ183系の初期車14両が「オホーツク」「大雪」から撤退します。

 既に前段階として函館の予備車(元「(N)北斗」車両)が苗穂に運び込まれており、改正後すぐにでも撤退が予測されます。



 また、同じ初期車両からなる「旭山動物園号」はダイヤ改正後すぐの3/25をもって運行終了することが決定しています。


 ところで現在残る初期車群は19両おり、内訳はとかち色14両(キハ183-200 3両、キハ182-0 5両、キロハ182-0 5両、キロ182-0 1両)、旭山動物園号5両(キハ183-0 2両、キハ182-0 3両)です。
 残る5両がなんなのかという話ですが、キロハか旭山のどちらかが数の勘定に入ってないと思われます。
 後者は定期列車枠には入っておらず、あくまでも緊急時の予備車両としての扱いなので、19両全部が廃車になる可能性は高いです。
 
 ここで気になるのがグリーン車です。
 「オホーツク」「大雪」は車両変更や大幅なダイヤ変更が予定していないことからしても、現状の3運用8列車が維持されるでしょう。
 しかし、「北斗」で使用しているグリーン車は3両(7551~7553)しかありません。
 この7550番台はかつて130km/h運転していた名残で他の車両とブレーキ圧が異なっており、併結できません。
 1両は予備にしたいでしょうから残る1運用のグリーン車に何を使うかが問題になります。

 キロハ182が廃車となると、グリーン車の候補はN北斗で使われていたグリーン車(504、505)になりますね。
 ともすれば7550番台のブレーキ圧を戻し混用とかいうウルトラCもあるのかもですが……

 いずれにしても「オホーツク」系統にハイデッカーグリーン車が来ることは確実なので、新しい名物になるといいですね。


・江部乙行き廃止、深川発に延長

 平日朝に運転される滝川→江部乙の一駅間列車2323Mが廃止されることになりました。

 この列車はもともと711系で運行されていたものを721系でも引き継いだものです。
 2編成つないだ6両を岩見沢始発旭川行き2321Mとして滝川まで運行。滝川で3両ごとに切り離し、前3両はそのまま旭川に向けて出発、後ろ3両を江部乙行きとして運行しています。
 江部乙駅に到着した列車は2320Mとして足早に岩見沢に向けて折り返します。滝川からは全日同じダイヤで運行されるため、土曜休日の後ろ3両は滝川駅でしばらく留置されます。

 全国でも数少ない一駅間列車は江部乙の通学需要が設定要因ですが、これも廃止となります。



 が、そのまま消えると思ったら大間違いです。
 なんと2320Mが深川駅まで延長されることになりました。
 カムイ8号(深川7:37発)の後を追うようにして深川駅を7:40に発車。江部乙駅からはこれまでと同じ時間帯で運行されます。

 この列車は全日運転ですので、深川―滝川では純増となります。まさかここにきて増便されるとは思いませんでした。深川―江部乙では前後1時間普通列車の運転がなく、江部乙も土曜休日が利用可能になったので、かなり利便性が上がっています。

 ところで、この使用車両はどこから持ってくのでしょうか。
 特急がない時間帯ですので、解結駅を滝川から深川に変更しても時間的には問題ないはずです(その場合滝川→深川の時刻は10分程度早まる)。
 さすがに岩見沢→深川回送はないと思いますが……

・列車接続の見直し

 一部で接続する列車の時刻が見直されています。



 特に大きいと感じたのが快速「なよろ8号」の変更です。
 この列車は旭川にて特急と1分差で接続しないというクソっぷりをみせてくれていたのですが、5分程度の時刻変更によってなんと乗り換えられるようになりました。
 この接続のせいで予定変更が迫られたこともある身なので、普通にうれしい限りです。
 名寄で2分繰り上げとなっているのが、旭川で7分繰り上げになっているので、スピードアップもされています。



 1日1本の終着駅でおなじみ新十津川に向かう札沼線でも、上り新十津川発石狩当別行きが約20分ずらされ、石狩当別での接続が35分から15分へと改善されています。
 これによって新十津川駅での滞在可能時間は12分から32分へと大幅に拡大。廃線も見えてきた路線としては十分な時間ではないでしょうか。
 石狩当別以南についても、石狩川をはさむあいのさと公園―石狩当別の駅間が長いため40分~60分の不等間隔になってしまっているうえに、石狩当別自体が2面3線留置線なしとあまり容量がないので、よく調整したなといった具合です。

 もともとの本数が少ないだけに、接続が改善されるのはよいことだと思います。


・羽帯駅廃止

 年々続いていた廃駅ですが、今年は羽帯だけにとどまりました。
 根室本線十勝清水~御影間にある小駅ですが、普通列車も多くが通過してしまい、年間利用者は0人となっていました。

 ほかにも年間0人の駅はまだまだあるのでもっと廃駅になってもおかしくないと思うのですが、反発している自治体も多く、JR北海道もうかつに廃駅にはできないのでしょう。
 まあ路線ごと一緒に消すというのもなくはないですが……


 ほかの変更点はこんな感じです。


・函館地区の終電延長



 現在の函館から七飯方面の最終列車は22:51発の森行4837Dですが、1本前の22:13発1365M「はこだてライナー」と入れ替わったのに合わせ、時刻が変更となりました。
 これにより終電は23:10発の「はこだてライナー」となり、20分繰り下げとなります。
 一方入れ替わった4937Dは森23:37着となり30分程度の繰り上げとなります。


・北見地区の両数変更



 北見から遠軽への終電になる4674D(網走17:44→遠軽20:37)が北見で分割されます。
 北見から20分程度繰り下げとなり、かつ1両から2両となるため、通勤・通学に適した形となります。
 なお、これに伴って1本後の4676D(網走19:44→留辺蘂21:31)は2両から1両に減車されます。


・快速「しれとこ」の名称変更

 釧網本線で運転されている快速「しれとこ」が、国立公園の名称変更(「阿寒国立公園」→「阿寒摩周国立公園」)や地元自治体の要望を受けて「しれとこ摩周」に名前を変更することになりました。

 快速とはいっても通過駅が最大7駅しかない上、普通列車でも通過する駅があったりするので、実態はただの名前付き列車なのですが、
 それならば全列車普通列車にして名前を付けた方がよいのでは、と思うのは私だけでしょうか。


 以上、今年のJR北海道の改正の概要でした。

 改正は来年の3月17日です。


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