前回のあらすじ:朝の「たにがわ471号」で、終点の高崎まで200系新幹線に乗車。

高崎駅11番線で発車を待つ200系の横に、E4系「Maxとき307号」(高崎8:38発)が並びます。8両編成を2本繋げた、圧巻の16両編成です。先頭部を画面に入れようとした結果、10両編成の200系(K編成)は奥の方にちらっとしか映りませんでした。

上越新幹線と長野新幹線が合流する高崎駅の新幹線ホームは、2面4線のホームの間に通過線をもつ大規模なものです。
階段を渡り、反対の13・14番線に向かいます。

ホームに着くと、丁度12番線に「あさま507号」(高崎8:51発)が到着するところでした。

ホームはどちらも島式なので、内側の12番線と13番線は編成全体が見渡せます。

200系との並び。

ほぼ同時に14番線に「あさま510号」(高崎8:50発)が入線。E2系が2本並びました。

2本の「あさま」が去った後、ポツンと残る200系。

次に高崎にやってくるのは、高崎9:05発の「とき308号」です。見にくいですが、LEDで「とき 自由席禁煙」と書かれています。
9時4分。いよいよ「とき308号」が入線します。

奥の方に丸い顔が見えますね。

そう、「とき308号」は、最後まで200系で残った貴重な列車なのです。
[種別:新幹線 上越新幹線 とき308号 新潟7:44→東京10:04]
《高崎9:05発》
わずか1分の停車の間に顔を写真に収め、自由席の1号車に乗り込みます。平日ということもあって、定員の少ない1号車でも楽に窓側の席(A席:3列席のはじっこ)を取ることができました。

《熊谷9:20頃着》
「たにがわ」が停まっていた本庄早稲田を通過し、次の停車駅は熊谷。ここで「Maxとき310号」(E4系)の通過待ちをします。並行ダイヤの多い(=追い抜きの少ない)上越新幹線では希少な通過待ちです。
この平行ダイヤのおかげで、「とき」の停車駅は不規則なものになっています。「とき308号」は新潟から東京まで、本庄早稲田を除く全駅に停まりますが、「Maxとき」は越後湯沢から東京までノンストップ。ターミナル駅のはずの高崎・大宮・上野もあっさりと通過します。他、越後湯沢~大宮ノンストップ(「とき320号」など)、浦佐だけ通過(「Maxとき351号」など)など、様々な停車駅バリエーションがあります。
一番度肝を抜くのは東京~新潟ノンストップの「Maxとき313号」「Maxとき314号」……だったのですが、今改正でどちらも大宮に停まることになり、開業時から続いた上越新幹線ノンストップの列車は姿を消すことになりました。
《熊谷9:24発》

都心が近づくにつれて建物の数が増えていきます。

9時38分、大宮に到着。残念ですが、新幹線らしい走りができるのはここまで。あとには曲がりくねった鉄路を進むだけの地獄(?)の30分が待っています。

途中赤羽まで埼京線と並走します。
埼京線は大宮以南の混雑解消を目的として作られましたが、実は新幹線建設の合意条件でもありました。
埼京線の通る東京都北区、埼玉県戸田市・浦和市・与野市(当時。現在、浦和市と与野市はさいたま市に編入されている)は、新幹線の建設に対する反対運動が非常に強い地域でした。元々は地下を通る予定だった新幹線が、地盤の関係で高架にせざるを得なくなったため(1973年計画変更)、新幹線の騒音問題が勃発。一坪運動(建設地域の土地を一坪だけ買って建設を妨害する行為)、デモなど激しい抵抗が繰り広げられました。結果的に東北・上越新幹線の開業延期に繋がることになります。
80年代に入ると運動は落ち着きましたが、見返りとして埼京線が強く望まれることになります。要は「新幹線を通してもいいが、一緒に俺たちの足を作れ」ということです。どうみても基地外です本当にry)。
こうして誕生した埼京線は、埼玉南部と都心を結ぶ新たな動脈として好評のうちに迎えられました。当初は高崎線と乗り入れる予定でしたが、基地の関係で川越線に乗り入れることになりました。これにより、非電化(!)だった川越~大宮間が電化。都心への通勤範囲が広がった結果、新たな混雑を生むことになりました。新宿・池袋に直結していることも大きな原因です。6ドア車両(サハ204)が2両連続で入っていることからも、混雑ぶりがうかがえます。
そして、なによりも、車両が山手線のお古(103系→205系)だったため、新幹線以上の騒音を生み出すことに……
埼京線が痴漢の巣窟であることは触れるまでもないでしょう。
新たな問題も引き起こした埼京線ですが、2014年度からJR東日本の最新鋭車両・E233系が運転を開始することになりました。低コスト・ハイパワーのE233系は、埼京線を変えてくれるのか、果たして……

東京新幹線車両センター(旧:上野第一運転所)のそばを通り過ぎます。田端駅すぐのこの運転所は、あまりにもでかすぎるために新幹線の上り線からしか全体を見渡せません(周りにも建物はあるが関係者しか入れない)。高架の壁が邪魔をして写真では撮れませんでした、身を乗り出せばE2系やE4系などが留置されている姿を見ることができました。
《東京10:04着》


予想通りでしたが、東京には熱心なファンが20人ほど待ち構えていました。私は大学が休みなので大丈夫ですが、みんな仕事は大丈夫なのでしょうか……

乗車した221-1003。240km/h(初期車は210km/h)で運転できるように製造が始まった車両ですが、その後の車両は1500番台となったため、先頭車(221・222形)の1000番台はわずか3両のみの製造に終わりました。200系でも2000番台(100系型の新製先頭車。このタイプの先頭車は中間車改造の200番台がほとんど)の2両に次ぐ希少な車両が、よもや引退の時まで生きながらえるとは。

グリーン車いいなあ(チラッ)……

たまにはこんなアングルもいいよね。

「とき308号」の担当はK43編成。K43編成はこの後車庫(東京車両センター)に引き上げてしまうので、私のスケジュールでは見納めになってしまいます。

ありがとう、さようならK43。

「はやて104号」の到着を待って、K43編成は上野へと引き上げていきました。

その数分後、「たにがわ476号」が到着。そう、あの「たにがわ471号」の折り返しです。

追い出すもの(E2系)と、追い出されるもの(200系)が東京で交錯します。
とはいえ、E5系の登場でE2系も東北から徐々に追い出されつつあり、いずれ200系と同じような立場になることに……
写真のK51編成は、この後臨時「とき361号」(東京10:32発)として新潟に向かうことになります。
「とき361号」は金・土曜運転の運転です。通常このようにダイヤ改正を挟む列車は最終日より前に編成を差し替え、ダイヤ改正後に支障がないようにするものですが、最後まで200系が使われたのはせめてものはなむけでしょうか。

K51編成も見送っておきたいですが、時間がありません。23番線に居座る「あさま515号」に飛び乗ります。
今日は200系がメインですが、200系以外にも乗りたい列車はまだあります。
次の目的地は軽井沢。目指すは169系です。
つづく!
現在地:東京
静岡まであと 147.9km(直線距離)

E2系の公衆電話「もう帰ってやれよ……」

高崎駅11番線で発車を待つ200系の横に、E4系「Maxとき307号」(高崎8:38発)が並びます。8両編成を2本繋げた、圧巻の16両編成です。先頭部を画面に入れようとした結果、10両編成の200系(K編成)は奥の方にちらっとしか映りませんでした。

上越新幹線と長野新幹線が合流する高崎駅の新幹線ホームは、2面4線のホームの間に通過線をもつ大規模なものです。
階段を渡り、反対の13・14番線に向かいます。

ホームに着くと、丁度12番線に「あさま507号」(高崎8:51発)が到着するところでした。

ホームはどちらも島式なので、内側の12番線と13番線は編成全体が見渡せます。

200系との並び。

ほぼ同時に14番線に「あさま510号」(高崎8:50発)が入線。E2系が2本並びました。

2本の「あさま」が去った後、ポツンと残る200系。

次に高崎にやってくるのは、高崎9:05発の「とき308号」です。見にくいですが、LEDで「とき 自由席禁煙」と書かれています。
9時4分。いよいよ「とき308号」が入線します。

奥の方に丸い顔が見えますね。

そう、「とき308号」は、最後まで200系で残った貴重な列車なのです。
[種別:新幹線 上越新幹線 とき308号 新潟7:44→東京10:04]
《高崎9:05発》
わずか1分の停車の間に顔を写真に収め、自由席の1号車に乗り込みます。平日ということもあって、定員の少ない1号車でも楽に窓側の席(A席:3列席のはじっこ)を取ることができました。

《熊谷9:20頃着》
「たにがわ」が停まっていた本庄早稲田を通過し、次の停車駅は熊谷。ここで「Maxとき310号」(E4系)の通過待ちをします。並行ダイヤの多い(=追い抜きの少ない)上越新幹線では希少な通過待ちです。
この平行ダイヤのおかげで、「とき」の停車駅は不規則なものになっています。「とき308号」は新潟から東京まで、本庄早稲田を除く全駅に停まりますが、「Maxとき」は越後湯沢から東京までノンストップ。ターミナル駅のはずの高崎・大宮・上野もあっさりと通過します。他、越後湯沢~大宮ノンストップ(「とき320号」など)、浦佐だけ通過(「Maxとき351号」など)など、様々な停車駅バリエーションがあります。
一番度肝を抜くのは東京~新潟ノンストップの「Maxとき313号」「Maxとき314号」……だったのですが、今改正でどちらも大宮に停まることになり、開業時から続いた上越新幹線ノンストップの列車は姿を消すことになりました。
《熊谷9:24発》

都心が近づくにつれて建物の数が増えていきます。

9時38分、大宮に到着。残念ですが、新幹線らしい走りができるのはここまで。あとには曲がりくねった鉄路を進むだけの地獄(?)の30分が待っています。

途中赤羽まで埼京線と並走します。
埼京線は大宮以南の混雑解消を目的として作られましたが、実は新幹線建設の合意条件でもありました。
埼京線の通る東京都北区、埼玉県戸田市・浦和市・与野市(当時。現在、浦和市と与野市はさいたま市に編入されている)は、新幹線の建設に対する反対運動が非常に強い地域でした。元々は地下を通る予定だった新幹線が、地盤の関係で高架にせざるを得なくなったため(1973年計画変更)、新幹線の騒音問題が勃発。一坪運動(建設地域の土地を一坪だけ買って建設を妨害する行為)、デモなど激しい抵抗が繰り広げられました。結果的に東北・上越新幹線の開業延期に繋がることになります。
80年代に入ると運動は落ち着きましたが、見返りとして埼京線が強く望まれることになります。要は「新幹線を通してもいいが、一緒に俺たちの足を作れ」ということです。
こうして誕生した埼京線は、埼玉南部と都心を結ぶ新たな動脈として好評のうちに迎えられました。当初は高崎線と乗り入れる予定でしたが、基地の関係で川越線に乗り入れることになりました。これにより、非電化(!)だった川越~大宮間が電化。都心への通勤範囲が広がった結果、新たな混雑を生むことになりました。新宿・池袋に直結していることも大きな原因です。6ドア車両(サハ204)が2両連続で入っていることからも、混雑ぶりがうかがえます。
そして、なによりも、車両が山手線のお古(103系→205系)だったため、新幹線以上の騒音を生み出すことに……
埼京線が痴漢の巣窟であることは触れるまでもないでしょう。
新たな問題も引き起こした埼京線ですが、2014年度からJR東日本の最新鋭車両・E233系が運転を開始することになりました。低コスト・ハイパワーのE233系は、埼京線を変えてくれるのか、果たして……

東京新幹線車両センター(旧:上野第一運転所)のそばを通り過ぎます。田端駅すぐのこの運転所は、あまりにもでかすぎるために新幹線の上り線からしか全体を見渡せません(周りにも建物はあるが関係者しか入れない)。高架の壁が邪魔をして写真では撮れませんでした、身を乗り出せばE2系やE4系などが留置されている姿を見ることができました。
《東京10:04着》


予想通りでしたが、東京には熱心なファンが20人ほど待ち構えていました。私は大学が休みなので大丈夫ですが、みんな仕事は大丈夫なのでしょうか……

乗車した221-1003。240km/h(初期車は210km/h)で運転できるように製造が始まった車両ですが、その後の車両は1500番台となったため、先頭車(221・222形)の1000番台はわずか3両のみの製造に終わりました。200系でも2000番台(100系型の新製先頭車。このタイプの先頭車は中間車改造の200番台がほとんど)の2両に次ぐ希少な車両が、よもや引退の時まで生きながらえるとは。

グリーン車いいなあ(チラッ)……

たまにはこんなアングルもいいよね。

「とき308号」の担当はK43編成。K43編成はこの後車庫(東京車両センター)に引き上げてしまうので、私のスケジュールでは見納めになってしまいます。

ありがとう、さようならK43。

「はやて104号」の到着を待って、K43編成は上野へと引き上げていきました。

その数分後、「たにがわ476号」が到着。そう、あの「たにがわ471号」の折り返しです。

追い出すもの(E2系)と、追い出されるもの(200系)が東京で交錯します。
とはいえ、E5系の登場でE2系も東北から徐々に追い出されつつあり、いずれ200系と同じような立場になることに……
写真のK51編成は、この後臨時「とき361号」(東京10:32発)として新潟に向かうことになります。
「とき361号」は金・土曜運転の運転です。通常このようにダイヤ改正を挟む列車は最終日より前に編成を差し替え、ダイヤ改正後に支障がないようにするものですが、最後まで200系が使われたのはせめてものはなむけでしょうか。

K51編成も見送っておきたいですが、時間がありません。23番線に居座る「あさま515号」に飛び乗ります。
今日は200系がメインですが、200系以外にも乗りたい列車はまだあります。
次の目的地は軽井沢。目指すは169系です。
つづく!
現在地:東京
静岡まであと 147.9km(直線距離)

E2系の公衆電話「もう帰ってやれよ……」
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