着物の仕立て屋 花梨の日々つれづれ

着物のお仕立ていたします。
眠っている反物を自分流に着てみませんか?

着物が着たくなった、私編 (先は長いぞ!)

2011年01月29日 | 雑記
 今年始まってすぐ、突然、「あっ、着物、着たい」と思った。
しかしながら、この前着物を来たのは妹の結婚式依頼でかれこれ15年くらい前・・・かな。

で、それから・・・・ごっつ、太りましたわ。

その時の身巾が、後ろ7寸5分、前巾6寸でも大きかったのに今は・・・
とてもじゃないけど書ける寸法じゃない。まっ、想像していただくに、A-がE+になった・・・かなぁ~
当然、着物ばかりじゃなく襦袢とかもろもろとかも使えないので、一からの作業に・・

必要な物を書き出してみた。

和装下着(ブラ・はかない?)
肌襦袢・裾よけ
長襦袢・衿芯・半襟
着物
帯・帯締め・帯揚げ・前板・帯枕
腰ひも
伊達締め
コーリンベルト
たび
草履
オプション  羽織・コート・道中着・袷長襦袢・嘘付き半襦袢・ショール・バッグ


結構な量があるじゃないか。

なので、大分考えて作れるものは作ろうと、ケチケチ作戦で作り始めた。
手持ちで再利用出来るものはとことんする覚悟で、手間はとにかく惜しまない・焦らない・目標は春、と随分先の話。(笑)

で、今現在

腰紐(シミったれた正絹の長襦袢使用、梅模様)、4本。



伊達締め(柄だけで買ってた継ぎ接ぎだらけの正絹長襦袢)、2本。
胴部分にパネロン芯でしっかりタイプ。



帯(もと羽織、身体に合わせて継ぎ接ぎ、正絹と綿)、2本分。流石に帯芯は購入、2本で2.500円。


後、購入予定は、着物の胴裏(1枚分3.000円まで、ポリ却下)、帯枕、前板、コーリンベルト、帯締め、帯揚げ、襦袢の衿芯、下着類、草履、たび(半分思案中)と、金額はリサイクルショップへ行ってから。
肌襦袢と裾よけは面倒なのでオールインバージョン。(浴衣下とも言う)勝手につなげたる。
また、今の時期だとネルで作ったほうが暖かいのだけど、多分着れないからとりあえず却下。

てな具合かなと。





あぁ・・、先は長い・・・
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皆さんは、ちゃっちゃと買って、着てくださいね。




便利グッズ(私の)

2011年01月26日 | 和裁
 着物を仕立てる時は大抵、生地の布目を通すことをメインにする。
でもそれは一部の着物であり、絞りやら箔やら刺繍などがあれば、柄と生地の落ち着きを考え、布目を通さない。それを無視して布目を通すと、とんでもない事になったりする。

そんな時に便利なのがこれ。

    

ロータリーカッターと、カッティングボード。

パッチワークの時の道具なんだけど、使用しだして3年くらいになる。

そもそもの悩みは、大島・紬・ウールなどのヘラの時、長さを揃えて切るんだけど、4枚を一度に切ると必ず、一番上と下で長さの誤差が出て、何度も切り直しをする事があった。こういう時は、鋏を斜めにして切るといいと教わってはいたものの、鋏の切れ具合と布との関係で95%くらい失敗する。
上と下とでは1分くらい違う。(4mm前後)

紙をカットする時の、あの一発で切れる道具がないものかと本当に思案していた。

別にね、一枚ずつ腺をひいて切ればいい事なんだけど、その分誤差も出るわけで、それに、上の絞りに箔なんかの特殊生地(脇の柄のない所は、わかめみたいだもんね)の時は、落ち着かせて裾の線を揃える必要かあるため布目を無視して切らなくちゃいけないのに、鋏が布目を切ってしまい、うまく切れない現象が起こる。こういう時には、切れない鋏のほうが切りやすい。

変な、話だ。

で、ある時「これで切ったら駄目かな・・・」と思い、切ってみたらあら不思議。
全然問題ない。
問題ないどころか、丈袋も落ち着く。

以前からそういう、落ち着かせて縫いましょう、みたいな生地が多かったから知恵が回ったんだろうね。
今は布目の通る着物のほうが少ない。牛首紬に辻が花(衿の表裏を間違えた分、笑)なんて、泣きたかったもん。


習った先生によっては布目至上主義の所はあるが、生地屋さんはそこまで神経質に作っていないし無理な注文というもの。縫い方が日々変わっているように、染・加工の仕方も変わってきている。
柄と生地の特性(年数による収縮度とか裏との関係など)を考慮してからの事なので、まっ、いろいろめんどくさい。

布目を通して裾線に悩んだ事がないのは、そういう着物にあたってないか分からないせい。
学生の頃、たたんだ着物の後ろ幅の間で、表がそっくり返ってフキが出過ぎてるのと、ぽわんとしてフキが少なくなっているを見た事がある。人の縫ったものだったけどアイロンで何とかなる生地ではなかったので、当然、裾合わせのやり直し。表の生地は歪んでても、八掛けは歪んでないからそういう現象が起こる。

意外と、難しい。



すんません、ちょっと、スランプ、絶対的納期を仕上げるだけで目一杯。
頑張れ!と言って・・・

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自己満足バカ

2011年01月20日 | 和裁
 寸法直しをしていると「おぉーっ!」と思う事が少なくない。
その「おぉーっ!」って言うのは、「よくまぁここまで、表が縮んだなぁ~」で、全体的に巾袋が凄い。
身八つ口なんて裏が出ているのが当たり前なので、裄直しの時は当然直す。

酷ければ酷いほど、ふんぬぅぅぅぅーーーーっ、おりゃぁぁ~みたいな感じで、絶対綺麗に直してやる・・と悪戦苦闘。

その性格のせいで、予定外の所をほどいて縫い直すのが日常茶飯になり、それが良かったのか「ほどき方のコツ」というのが分かって来た。
もともと最初は好意の意味もあったのだけど、気になったのは、荷造り前のアイロン仕上げで気になる所のシワ取りをし、たたもうとしても綺麗にたためない・・・という事だった。
普通の人よりはアイロン使いはうまいと思うんだけどそれでも限界があり、いくらうまくても、もともとが変ならいくらやっても無駄というのが分かったせい。

この時点で同業者さんは多分、「そんな無駄な事して・・お金、請求出来ないのに・・」と思うだろうけど、もうこれは自己満足の世界。


こういう時、なんで、もっと、適当な性格になれないんだろう・・・と悩む。



まっ、仕方がない。



指先が割れて針が持てません。ヘラばっかりひいてて、治ったらだぁーっと縫うよ。(笑)
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まぁ~なんと言いましょうか、次から次と降ってくれる雪。










って言うか・・・・
猫、丸くなんないしぃー
















すんません、あまりに笑ったもので・・・・



お母さん、それはちょっと違うんじゃない?

2011年01月19日 | 雑記
 年末、母が郵便局の地元の「ふるさと小包パック」というのを何かのついでに送ってくれた。それはとても嬉しい事で楽しみに待ってた。
届いてみたらなんだかんだで10品くらい入ってて、どこの地区の商品ですとか細かい説明文と、お客様感想はがきも入ってて、食べるたびに記入していた。(こういうところはこまめ、笑)

そのハガキなんだけど、もちろん匿名扱いだったので私の素直な感想を記入してたものの、結局出せずじまいで書いただけ。そんな話(投かん前)をお正月に帰った時母に話したら、

「そんな事を書いたら、その地区の商品は扱われなくなるよ」

というので、
「だって、食べた瞬間、えっ、どうすんのこれ!って思ったんだもん。
 子供は絶対食べれないよ。これは加工の仕方が悪い。」

と言い返した。

次に「うちのはどうだった?」と聞くので
「甘みが足りないからいまいち、でも、次に期待する味だから食べ過ぎて太る味」
と言ったら、
「ちょっと足りなかったからね・・・」と。

だったら、横着せずに、ちゃんとしろよ・・・と心の声。



と、結構厳しい会話なんだけど、新橋の物産館にも名前入りで商品を置いて貰ってる身分としては、下手な物を提供するのは忍びないし、母の商品を買った人が、「なんか良くないわね」って言われてもいいのかね?もともと鳥取の高くないレベルを更に落す事になるよ、と言いたい。

そこらへんの近所での評価だったら、「美味しかったよ」と社交辞令も言うけど、現金収入があるならば社交辞令は関係ない。

これを有り難いと取るか、酷いと取るかは母次第。


シビアな母娘の会話だ・・・・



やっと長靴買いました。(笑) 雪、多過ぎ
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ちなみに、昨年の生姜ブームで、しこたま小銭稼ぎが出来たそうです。(笑)

予定外(振袖の丈詰め)

2011年01月17日 | 和裁
振袖を買った時、後でお袖を切って訪問着として着用する事がある。

普通ならば、袖付けに柄合わせがあるので、ただ単純に丈だけを詰めれば良いのだけど、たまに袖付けに柄合わせがなく、メインの柄が下のほうにあったりした場合、お袖を一から作り直さなくちゃいけない。その時は当然お直し代もちょっと高めにいただく。

が、今回は、ん~~~~~と考える事が・・・・


振袖は本来、「若い人の着物」なので帯は上目に結ぶ。
なので、袖付け身八つ口が短めだったりする。

ってな事はどうでも良いようなんだけど、ちと困ったが出来た。
それは、内揚げの位置。

振袖の袖付け5寸、身八つ口3寸5分、+1寸が揚げの位置。
お客様の袖付けが5寸5分、身八つ口4寸、+1寸が揚げ。

で、結果、着用して、下手すりゃ揚げ腺が帯からこんにちは。
ってな具合。

それはよくないので当然、揚げの位置を下げて縫いなおさなくちゃいけない。
同業者だったら、どれくらいめんどくさいか分かると思う。が、これは預かった私の責任なので、もくもく直している。

これって、今まで考えた事がなかったんだけど、後々お袖を切る場合は仕立ての段階で揚げの位置を少し下目にしなくちゃいけないんじゃないかと思った。
揚げの位置は、袖付け身八つ+1寸がセオリーのように習ったものの、予定外の手間。



まっ、しゃーない。



修理は勉強になるわ。

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あっ・・・、見たら、腹、減った・・・