男(女)は黙って手積み
■○回し○段積みとは
物流現場における積み方の指示ではよく、「6回し4段で積付けて」「8回し6段積みで」などのような「○回し○段」という言い方をします。これは今まで見てきたようなパレットパターンとは少し異なります。積み方ではなく、パレット上の1段の個数と積み重ねる段数を指定する積み方の指示です。
◆○回し○段積みの意味
「○回し」とは1段の中にいくつの荷物を入れるか、という意味です。
「○段積み」とは読んで字のごとくその○回しを○段分積む、ということです。つまり、6回し5段であれば一つのパレットの上には6×5で30個の荷物が積み上がることになります。
「回し」という言葉からピンホール積みのような積み方をイメージする方もいるかもしれませんが、積み方に関してはこの言い方の指示には入っていないため、別途並べ方(パレットパターン)は確認する必要があります。
■種類が異なる荷物を積むときのコツ
基本的に同じ種類の荷物を積むときには決まったパレットパターンの積み方をすればよいのですが、物流現場では店舗向け出荷など、様々な種類の荷物を一つのパレットに積み込まなければならない場合も多いです。
パレタイズで気をつけなければならないのは荷崩れしないようにすることです。
フォークリフトで運ぶ際やトラックで運搬する際はかなり振動がかかるので、できる限り潰れたり崩れたりしないようにする必要があります。
◆ラップ巻き
基本的にバラバラの荷物をパレットに積む際には最後にラップ巻きをして崩れないようにするのが定石です。とは言うものの、ラップ巻きをしてもラップの内部で崩壊が起きれば元も子もありません。
◆基本は重いものを下に積む
そこでバラバラの荷物を混載する場合、重いもの、硬いものを下から順に積んでいくのが基本的なコツです。軽いもの、柔らかいものを何も考えずに下の方に積んでしまうと、上から重いものを積んだときにつぶれ、そこからバランスを崩して全体が崩れてしまいます。
◆重しになる荷物を最後に積む
応用編ですが、重いものを下から順に積んでいき、また一番上には中くらいに重いものを載せることで「重し」になって崩れにくくなるという小技もあります。ラップ巻きをするまでの短い間に風や衝撃などで軽い荷物が落下するのを防止できるはずです。