『昨日、悲別で』放映40周年記念 聖地巡礼 【北海道 上砂川 歌志内】4K
パレタイズとは、ものを運ぶ際に使われるパレットの上に荷物を積み付けていくことを指します。空港や倉庫などでダンボールなどの荷物が塊になって置いてあったり、フォークリフトで運ばれたりするシーンを見たことがあると思います。まさにあれがパレタイズです。パレタイズしてあれば、フォークリフトでパレットを持ち上げるだけで、簡単に移動・積み込み・積み降ろしができ、とても便利です。その際、荷崩れなど起こさないよう安全性に配慮する必要があります。
パレタイズと一緒に「デパレタイズ」という言葉も使用されます。これはパレタイズとは逆の意味があり、パレットに積まれた荷物を下ろすことを言います。デパレタイズにも荷物を下ろす際に荷崩れの危険性があるため、細心の注意を払う必要があります。
パレタイズのパレットパターン(荷物の積み方)
荷崩れしないよう安全にパレタイズするためには、何に気を付ければいいのでしょうか。そのポイントは積み方(パレットパターン)にあります。パレットパターンにはいくつかの方法があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットがあります。ポイントを押さえて荷崩れしにくいパレタイズができれば、フォークリフトでの作業やデパレタイズのときの安全性も高まります。では、代表的なパレットパターンを紹介しましょう。
ブロック積み(平積み)
工業製品や日用品など、一般的な貨物を常温で輸送するコンテナで、最も普及しているタイプです。積み込まれる貨物には電化製品、自動車部品、コーヒー、たばこ、ワインなど多岐にわたります。
交互列積み
1段ずつ荷物の向きを90度変えて積んでいくのが交互列積みです。ブロック積みよりも横向きの力に強く、荷崩れしにくいメリットがあります。ただ、荷物の形によって90度向きを変えたときに縦横の寸法が合わないと、全体の形として正方形にならないため、パレットからはみ出す恐れがあります。
レンガ積み
1段の中に横向きと縦向きの荷物が混在している積み方です。1段ごとに荷物の向きを180度変えることで、荷崩れしにくくなります。倉庫に納品するときもさまざまな角度から荷物を目視でき、確認しやすくなるのもメリットです。ただ、全体的に長方形になりやすく、正方形のパレットだと積みにくくなることもあります。
スプリット積み
レンガ積みの応用パターンとしてスプリット積みがあります。横向きの荷物の間に隙間(スプリット)を設け、全体の形を整える方法で、ダンボールの縦横比が合わなくても、隙間で調整できるため、さまざまなサイズのパレットに合わせることができます。しかし、その隙間から荷崩れを起こしてしまう可能性があるため、パレットの内側に隙間を設けるようにしましょう。
ピンホール積み(風車形積み付け)
荷物を風車のような形にして積み上げていく方法です。1段だと荷物の向きを反転させて積むことで、横向きの力に耐性があります。パレット中央部分に穴ができ、冷蔵や低温輸送などの温度管理が厳しい荷物の場合に向いています。しかし、その空洞のせいで積載率が下がってしまうデメリットもあります。
ダブルピンホール積み
ピンホール積みの応用型で、中央の穴を2つにした積み方です。パレットの上にピンホール積みをしたら、その内の1つの荷物を使って、もう1つピンホール積みを構成します。残った角の部分にも荷物を置きます。これを左右反転させながら積んでいきます。積み方が複雑なので、スムーズに積めるまで時間がかかりますが、積載性が高いので、パレットに1つでも多く荷物を積みたい場合には有効です。
上述したようにパレタイズの際、荷崩れさせず安全に作業するためには、荷物のサイズや特性に合わせたパレットパターンを選ぶことが大切だということを解説しました。では、その他にも効率的かつ安全にパレタイズするコツや方法はあるのでしょうか? そのポイントを紹介しましょう。
パレタイズで気を付ける基本中の基本は「荷崩れをしないようにする」こと
当然のことですが、パレタイズの際、最も重要なのは荷崩れによる事故を起こさないことです。いくら効率的な積み方ができても、すぐに荷崩れするようなパレットパターンでは意味がありません。常に「フォークリフトで運んだ際、荷崩れしないか」、「トラックで輸送しても安全か」を念頭において、パレタイズしましょう。
同じ種類の荷物を積むときは、上述したパレットパターンで積むこと
同じ種類の荷物(サイズ、重量、ダンボールの素材など)を何個も積む場合は、上述したパレットパターンの中から適切なものを選んで積むのが基本です。荷物同士をしっかりと密着させ、確実に積み付けていきましょう。
種類が異なる荷物を積む場合は、重いものや硬いものを下に、軽いものや軟らかいものは上に積むこと
物流現場では荷物の送り先によって、1つのパレットの中にさまざまな種類の荷物を積まなければならない場合があります。そのときは「重さと硬さ」に注目してください。基本は重いもの、硬いものを下から順番に積んでいきます。軽いものや軟らかいものを下から積んでいくと、荷物の重さによって下に積んだ荷物がつぶれ、荷崩れにつながります。
重しになる荷物を最後に載せること
重いもの、硬いものから順に積み付けていったら、いちばん上には中程度の重さをもった荷物を載せましょう。これによって軽い荷物を上から押さえつける重しになり、荷崩れしにくくなります。
荷崩れの原因となるオーバーハングに注意すること
オーバーハングとは、荷物の角の部分がパレットからはみ出している状態のことを指します。荷物がオーバーハングすると、いちばん強度のある荷物の角がパレットで支えられないため、積み付けられた荷物の重量でつぶれてしまう可能性があります。下の荷物がつぶれれば、そこからバランスが崩れ、荷物全体の荷崩れにつながります。
フィルム(ラップ)を巻くこと
さまざまな荷物を混載する場合は、最後に荷物の外周をグルッとフィルムで巻くことをおすすめします。荷物全体が締め付けられるため、横から力がかかったときでも荷物が倒れるのを防いでくれます。
- パレタイズとは? どんな作業?
- パレタイズとは、ものを運ぶ際に使われるパレットの上に荷物を積み付けていくことを指します。その際、荷崩れなど起こさないよう安全性にも配慮する必要があります。
- パレタイズによるメリットは?
- パレタイズしてあれば、フォークリフトでパレットを持ち上げることができます。簡単に倉庫内を移動でき、トラックなどへの荷物の積み込み/積み降ろしに便利です。
- パレタイズの種類(パレットパターン)はどんなものがある?
- パレットパターンには「ブロック積み」、「レンガ積み」、「ピンホール積み」など、いくつかの方法があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットがあります。ポイントを押さえて荷崩れしにくいパレタイズができれば、フォークリフト作業時の安全性が高まります。
- 安全かつ効率的にパレタイズするコツは?
- 荷物に合わせたパレットパターンを選択する以外にも、安全かつ効率的にパレタイズするコツがあります。「種類が異なる荷物を積む場合は、重いものや硬いものを下に、軽いものや軟らかいものは上に積むこと」や「荷物の外周にフィルムを巻くこと」など、コツを押さえることで、より安全性と効率性が上がります。
男(女)は黙って手積み
■○回し○段積みとは
物流現場における積み方の指示ではよく、「6回し4段で積付けて」「8回し6段積みで」などのような「○回し○段」という言い方をします。これは今まで見てきたようなパレットパターンとは少し異なります。積み方ではなく、パレット上の1段の個数と積み重ねる段数を指定する積み方の指示です。
◆○回し○段積みの意味
「○回し」とは1段の中にいくつの荷物を入れるか、という意味です。
「○段積み」とは読んで字のごとくその○回しを○段分積む、ということです。つまり、6回し5段であれば一つのパレットの上には6×5で30個の荷物が積み上がることになります。
「回し」という言葉からピンホール積みのような積み方をイメージする方もいるかもしれませんが、積み方に関してはこの言い方の指示には入っていないため、別途並べ方(パレットパターン)は確認する必要があります。
■種類が異なる荷物を積むときのコツ
基本的に同じ種類の荷物を積むときには決まったパレットパターンの積み方をすればよいのですが、物流現場では店舗向け出荷など、様々な種類の荷物を一つのパレットに積み込まなければならない場合も多いです。
パレタイズで気をつけなければならないのは荷崩れしないようにすることです。
フォークリフトで運ぶ際やトラックで運搬する際はかなり振動がかかるので、できる限り潰れたり崩れたりしないようにする必要があります。
◆ラップ巻き
基本的にバラバラの荷物をパレットに積む際には最後にラップ巻きをして崩れないようにするのが定石です。とは言うものの、ラップ巻きをしてもラップの内部で崩壊が起きれば元も子もありません。
◆基本は重いものを下に積む
そこでバラバラの荷物を混載する場合、重いもの、硬いものを下から順に積んでいくのが基本的なコツです。軽いもの、柔らかいものを何も考えずに下の方に積んでしまうと、上から重いものを積んだときにつぶれ、そこからバランスを崩して全体が崩れてしまいます。
◆重しになる荷物を最後に積む
応用編ですが、重いものを下から順に積んでいき、また一番上には中くらいに重いものを載せることで「重し」になって崩れにくくなるという小技もあります。ラップ巻きをするまでの短い間に風や衝撃などで軽い荷物が落下するのを防止できるはずです。